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【じーじは見た!】前編:改定された水素基本戦略を見てみた⁉️

心はZ世代! 身体は還暦過ぎた昭和人! Z世代応援団のじーじです⁉️

じーじは3年前から日本は欧米とは国土の条件が違うので太陽光とか風力の再エネと電気自動車(BEV)の一本足打法では、目的である気候変動対応も遅れるし産業競争力も弱くなると思って、こんな投稿をしてきました。

ようやく「水素」が日本の主役に踊りだそうとしています、たぶん?

さて、今回は6月6日に閣議決定された「水素基本戦略」の改定を取り上げました。


✅水素基本戦略の特徴

今回の基本戦略の目次を見てみると何故今「水素」なのかが分かると思います。

第1章 総論
第2章 水素の導入に向けた基本的な考え方
 2-1 我が国おける水素導入に向けた基本的な考え方
 2-2 各国の水素政策の動向
第3章 水素社会実現の加速化に向けた方向性
第4章 水素産業競争力に向けた方向性
第5章 水素の安全な利活用に向けた方向性

目次で目をひくのが各国政府の水素戦略の動向を詳しく記述している点です。

どんな国を記述しているかというと①米国、②欧州(EU)、③英国、④ドイツ、⑤フランス、⑥中国、⑦韓国、⑧インド、⑨シンガポール、⑩豪州、⑪チリの11ヵ国も載せているんです。

つまり、日本政府が太陽光発電と風力発電に振り回されている間に世界はトヨタの孤軍奮闘を応援して「水素」の可能性を追求し始めていたのです。

ある意味、世界の動きに乗り遅れてきたので、大慌てで「水素」が大事と基本戦略を改定したといったところでしょうか。

✅米国が動くと日本は動く!

米国は、2021 年6月に「10 年以内に1kg のクリーン水素を1 ドルにする」との目標を発表しました。

更に昨年秋(2022年9月)に「クリーン水素戦略&ロードマップ」のド ラフトでクリーン水素の生産量を 2030 年までに 1,000 万トン/年、2040 年までに 2,000 万トン/年、2050 年までに 5,000 万トン/年にする等の具体的な生産目標を掲げたことで日本政府のお尻にも火が付きました。

米国は、日本政府の水素基本戦略(平成29年版)のように言うだけ番長ではなく、 目標達成に向けてインフレ削減法(IRA、2022 年8月)における3,690 億ドル(約 51.7 兆円)の予算をエネルギー・気候変動分野に投じるとした上でクリーン水素製造に対する 10 年間の税額控除を打ち出し、最大3ドル/kg の控除を実施することを示したのです。

政策決めても財源先送りのどこかの国とは大違いで企業の予見可能性を高めて、民間企業が勝手に投資する方向性を示す米国流を少しはパクればいいのにと思ってしまいます。

ここまで予見可能性が高まる方向性を予算措置とセットで示してくれるとチャレンジする人もお金も集まりだします。

超党派インフラ法 (BIL、2021 年 11 月)では、クリーン水素関連プロジェクト(水素源、地域水素ハブ開発)に対し、5年間で 95 億ドル (約 1.34 兆円)を投資する等、大胆な先行投資を実施して産業構造の大胆な転換を政府が積極的に後押ししています。

一方、日本は、トヨタが世界に先駆けて水素を酸素に触れさせて発電する燃料電池車を世に出し、都市ガスから水素を作り給湯プラス発電をするエネファームといった世界が羨む画期的な技術を持っているのに政府支援は既得権益保護にばかり注力してきました。

✅中国・韓国にも遅れて大慌て!

米国が高らかに「水素戦略」を打ち出しただけでなく、中国や韓国が日本の技術を使って着々と水素戦略を進めています。

中国は、水素エネルギー産業発展中長期計画(2022 年3月)を策定し、2025 年に FCV(燃料電池車:水素と酸素と反応した際に発電して廃棄物が水)5万台、 再生可能エネルギー由来水素製造年間 10~20 万トン、CO2排出削減量 100~200 万トン/年 の具体的な目標設定をして、その実現を後押ししています。

FCVは、トヨタが日本政府が旗振りをしてくれないので関連特許を公開して世界の仲間づくりを行ったことで中国・韓国勢が参入してきました。

FCV の支援 について中国は、モデル都市群を選定し、車両・基幹部材のサプライチェーン整備に応じて補助金を拠出する政策を発表しています。

韓国は、「水素先導国家ビジョン(2021 年 10 月)」を策定して、クリーン水素製造量として 2030 年には 100 万トン、2050 年には 500 万トンという目標を掲げ、「水素経済の育成および水素安全管理に関する法律(水素法)」を発表して「水素専門企業」の育成に乗り出しました。

こういった諸外国の動きを官僚さんは政治家に訴え続けて、ようやく日本政府も「水素基本戦略」の実効性を上げる戦略の改定にこぎつけたのです。

遅いでしょ。

後編では、その内容を見てみましょう。

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【note川柳】#51:お題は「私のスポーツヒーロー(ヒロイン)」(251~255)


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