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【じーじは見た!】 前編:4月からプラスチック資源循環法(プラ新法)が施行されるって?ご存知でしたか⁉

【プラ新法周知の特設ページ】

心はZ世代! 身体は還暦過ぎた昭和人! Z世代応援団のじーじです。

さて、環境省のホームページには、2022年4月1日から施行される「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」(以下「プラ新法」)に関する特設ページができています。

各自治体では4月の施行に向けて市民への告知活動が始まっている?ハズと思うですが、じーじの自治体ではまだですねえ⁉

しかし、皆さんの生活に関わる「新法」ですので、じーじなりに解説してみますね。

まずはポータルを眺めて法律を知りましょう!

★★★

✅法律ができた背景⁉

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【プラ新法が誕生した背景】

脱炭素社会に向かう大きなきっかけになったのは、気候変動枠組み条約締約国会議第3回会合(COP3)で決まった「京都議定書」という京都を冠した国際的なコンセンサスでした。

そして海洋プラゴミ問題が地球全体の大きな問題として動き始めたのも「G20 大阪ブルーオーシャンビジョン」と大阪を冠した国際的なコンセンサスが始まりでした。

コロナ禍が始まる前年の2019年6月、大阪でG20サミットが開催された際に議長国の日本(当時安部首相)から提案しコンセンサスを得たのが「大阪ブルーオーシャンビジョン」でした。

これは、海洋プラスチックごみによる新たな汚染を2050年までにゼロにすることを目指しています。

G20後に日本は直ちに動けるようにCLOMA(クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス:通称クロマ)というイニシアチブを2019年1月に経産省と環境省が省庁縦割りを廃して立ち上げ、産業界もプラスチックを作る側も使う側も会員として参加して「脱プラ」「プラスチックリサイクル」のプラ新法に結び付いていく活動が始まりました。

じーじは、この新法に至る裏の事情をこんな記事で投稿していました。👇

▼中国が怒って日本からプラゴミを輸入してくれなくなっちゃった。

▼日本ではプラ新法が4月1日から施行され、国連ではプラスチックの汚染対策の国際条約制定(2024年)を目指すことが決議されました。

気候変動対策のCOPはCOP26、生物多様性保全のCOPはCO15、そして2024年に海洋プラゴミ問題対策の条約が制定されて新なCOPが始まります。

✅海洋プラごみ問題の深刻さ⁉


環境省の「令和2年度 海洋ごみの実態把握及び生物影響把握等に関する総合検討業務 報告書」(以下「報告書」)によれば、海洋プラごみのマイクロプラスチック濃度は右肩あがりで伸びっていって生態系に悪影響を与えることが予見されています。

▼報告書から抜粋

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【横軸が時系列でグレー部分が未来】
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【マイクロプラスチック濃度の上昇が予測されている】

今ならまだ間に合うということで「大阪 グリーンオーシャンビジョン」となった訳ですが、海洋プラゴミ問題というのは、日本だけ頑張っても解決しないので本当に難しい問題なのです。

▼漂着海洋ゴミ回収清掃作業参加人数(報告書より抜粋)

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【浜辺に流れ着いたプラゴミは多くの人手で拾わなくてはならない】
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【浜辺の清掃の距離や参加人数】

▼参加人数当りの回収重量の多い都道府県(報告書より抜粋)

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【上位の都道府県はどこだ?】

▼清掃可能な海岸延長あたりの清掃延べ距離の多い都道府県

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【上位の都道府県はどこだ?】

✅プラ新法のねらいは?


随分背景説明が長くなりましたが、さて、この新法のねらいは海洋プラゴミ問題を解決することにあります。

とってつけたように地球温暖化対策もねらっていると解説されると思いますが、一丁目一番地は海洋プラゴミ汚染を止めることです。

そのためにどうすればいいのかを上手にキャッチフレーズにしています。
「プラスチックは えらんで 減らして リサイクル」です。

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プラ新法が目指す行動変化

消費者
①プラスチック製品の使用を減らしてプラスチック廃棄物の排出を減らす
②事業者及び市町村双方の回収ルートに適した分別排出に協力する
認定プラスチック使用製品を使用することに努める

事業者
①プラスチックをリサイクルしやすく、量を減らす設計をする
プラスチック廃棄物の排出量を減らす目標を立てて減らす
③自ら製造・販売したプラスチック製品の自主回収に努める
プラスチック廃棄物の再資源化に努める

※今回の新法は、事業者にとっては厄介ですよ。これまでのようにこの基準を守れないと認可を取り消すよといった法令と違った特徴を持った法律なのです。

「量を減らすってどれくらい減らしたらいいんですか?」
(どうぞ御社でお考えください)
「目標はどの程度にしたらいいのでしょうか?」
(法律を理解いただき御社でお考えください)
「ホームページにはどの程度の開示をしたらいいのですか?」
(御社が伝えたいことをホームページ等でご開示ください)
つまり、担当者任せでは駄目ですよ、経営者自身が社会課題に対してどのような取り組み姿勢で取り組むのかを開示してくださいね、役所もそれを見させてもらい勧告や指導はしますが、その前に開示情報から株主が評価してくれますよ。 一応国はマイルストーンは示しておきますからね。
<まるでそんな建付けの法律になっている感じなのです。欧米化?>

引用ではなくじーじの解説
【2050年新たな海洋プラゴミ汚染を止めるための日本のマイルストーン】

市町村
プラスチックをリサイクルできるようにゴミ回収を適切に措置する

都道府県
市町村がプラスチックリサイクルが促進できるように支援する


プラスチックリサイクルが促進するように
・必要な資金の確保
・情報の収集、整理及び活用
・研究開発の推進及びその成果の普及
・教育活動及び広報活動を通じて国民への理解と協力の醸成

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【事業者・消費者・自治体全てが当事者の法律】

☆☆☆

これまでプラスチックは便利な使い捨て素材として私たちの身の回りになくてはならないものでした。

サランラップに代わる冷蔵庫で保管するための商品は思い浮かびません。
レジ袋だって買い物したら無料で提供してくれるのが当り前だった訳で使い捨てが当り前だったのがプラスチックです。

これからは、事業者はプラスチックをできるだけ使わない製品設計をして、プラゴミを工場で排出しているなら極力リサイクルして排出を減らし、消費者はプラスチックがあまり使われていない製品を選んでゴミの分別に協力することが求められる法律が4月1日に施行されるのです。

プラスチックはどうなっていくのでしょうか?
そして、この法律で私たちの生活はどう変わるのでしょうか?
どんな風にゴミを分別して捨てたらいいのでしょうか?

つづきは後編で話をしましょう。今日は法律の背景とねらいを整理してみました。

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▼今週も月曜日に「おめでとうございます。」通知を受け取ったのですが、スクリーンショットを撮りそこなってしまいました。
「じーじは見た!」の「プラスチックスマートはどうなった?」に沢山のスキをいただきました。画像を貼り付けできませんでしたが、どうもありがとうございます。

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▼「じーじは見た!」シリーズで最もスキの多い記事はこれ👇

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