84. オンラインレッスンのおぼえがき:レッスンで最も好きな瞬間
オンラインで日本語を教える際に、時々ひらがなから教える場合もあります。
本当にマレなんですけどね。だいたい、アプリやYouTubeがあるので先にひらがなが読める状態でレッスを始める人が多いです。
レッスンでひらがなだけするのはつまらないので、私の場合はひらがな➕数字、ひらがな+あいさつ、ひらがな+時間などの組み合わせて教えます。
ひらがなを1週間で覚えるという人もいますが、まだ小学生、中学生くらいだと学校でも勉強した上でのひらがな、となるとボリュームが多いと思うので、本人に
今日はどれくらい覚える?
毎週いくつくらい覚えていく?
と確認しながら進めるようにしています。
前書きが長くなりました。
私がレッスンで一番好きな瞬間は、
生徒が知っている音や言葉と、ひらがなの文字がマッチして、
意味がわかる+文字がわかる
これが初めて重なった時です。
先日、中華圏の生徒13歳の男の子のレッスンで、その瞬間が訪れました。
は行とま行とら行を導入して練習したあとで、
ひろみ
を読んでもらいました。ちなみに「ひろみ」は私の名前です。
生徒が
ひ、ろ、み、、、と読んで、
あ!!!先生の名前!!!!
と、キラーんと目が輝いて、Zoomの画面越しに、ニコニコ顔を落書きして、
そのあと、彼の名前、お母さんの名前をひらがなで書いて、
そこも音と文字がリンクして、さらに、ビックスマイル。
あああ。この瞬間好き。
以前、塾で幼児担当した時も、この瞬間を初めて出会った時、生徒たちの反応に感動しました。
ゼロビギナーを教えるのは、いまだに緊張します。でも、真っ白な日本語のキャンバスに少しずつ線を書いて、色を塗ったりするような作業は、自分がどうやってひらがなや英語や韓国語を覚えてきたかを、客観的に観察できるので好きです。
ちなみに、今回はひらがな46文字の後半でこの瞬間が訪れましたが、
だいたいはもっと早い段階で訪れますね。それは
すし🍣
寿司は世界的に有名な日本食なので、さ行を導入した時点で読めるようになります。笑
文字が苦手な人でも、別々に出てくると分からなくても、「すし」と並んで言葉としてだと読めるんですよね。
私も、何度も読んだことがある韓国語の語彙は音と意味と文字がマッチする、それと同じなんだろうなぁ。
1年前も、こんな記事を書いていました。
そうそう。点と点がつながっていく感覚。読めるようになるって、嬉しいですよね。
もうレッスンに来なくなった生徒でも、きっと彼らの言語の庭には、日本語の種が残っているはずで、また時期がくればまた種を蒔き直して、育っていけばいいな。
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