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人間ってみんな似すぎてないか?

世界には80億人以上の人がいるらしい。
みんな、名前がある。
みんな、違う顔をしている。
素晴らしきかな十人十色。

…本当だろうか。
実は20人に1人くらいの割合でほぼ同じ顔の人がいるんじゃないだろうか?

先日、駅の改札を出たところで、大学時代の同級生(女性)を偶然見つけた。
ちょっと迷ったが、あまりにも近くにいたので挨拶だけすることにした。

「あの…」

お久しぶり、とほぼ言ってから俺は気付いた。

別人じゃねえか…完全に知らない人や…!

「昔よりずっと綺麗になってて別人みたいに見えたよ」とかそういうことではなく、普通に間違えて他人に声をかけてしまっただけである。

俺はたぶん目が(脳が?)ちょっとおかしいのだ。そういうことを結構やりがちである。

そのまま何事もなかったかのように逃げてもよかったのだが、相手の女性は完全に俺を視認して怪訝そうにこちらを見ている。

仕方ないから俺は切り替えて(血迷って)こう言った。
「すみません、駅ってどっちですか」

最初にも書いたがここは改札を出てすぐの道である。
もう逆に、駅以外で目に入るものある?って感じの場所だ。
当然、「は?」と返されて、今度こそ俺はすごすごと逃げ帰ったのであった。

…えー、どうも、ひらおです。
こんな始まりでいいんだろうか。

前回、初めてのnoteに反応をくれた方が何人かいらっしゃいました。ありがとうございます。
これからもっと面白い記事を書いていくので、引き続き読んでいただけたら嬉しいです。

今回のテーマは「人の顔と名前が一致しない」ということについて。
27年間、ごまかしごまかしやってきたのだが、この機会に白状したいと思う。
俺は人の顔と名前を正しく紐づけて覚えるのがすごく苦手なのだ。
そのせいで引き起こされた事件の数々をご覧いただきたい――。

『CASE1 ―父親誤認事件―』

あれは中学生になったばかりの頃だっただろうか。
家族4人(父、俺、妹、弟)でスケートに行ったことがある。ちなみに全員上手くない。

スケートリンクの外側を各自滑っていたのだが、しばらくして俺はスケートリンクに寝ている人がいるのを見つけた。

【真実】→父親が転んで後頭部を強打し気絶していた

【俺の発想】→うわー、こんなところで寝ている人がいるわ。氷冷たくて気持ちいいーってやってるんだろうな。人いっぱいいるのに迷惑やな

どこから突っ込んでいいかわからないが父親の顔もよくわからなかったのである(メガネが飛んでたという言い訳はしておく)。

そのまま反対側まで滑った頃、寝ていた人の周りに人が集まっているのに気付く。
…ハッ!さっきの人、もしかして寝てたんじゃなくて気絶してたんじゃないか?

ようやく理解して駆け寄る、もとい滑り寄る俺。
こういうとき、意外と誰も救急車を呼んでいないというのは学校で習ったことがある。勇気を出して言ってみる。

俺「すみません、救急車呼びましょうか?」
救急隊員「大丈夫だよ。君、この人の知り合い?」
「いえ、違います」

救急隊員は優しい人で、
「それだったら滑ってきて大丈夫だよ」
と言ってくれた。
ありがとうございます、と俺は返して、救急室に運ばれていくその人を尻目に颯爽と滑り出した。

―15分後。
無事目覚めた父が一緒に来ている人を聞かれたらしく、館内アナウンスが入る。
「平尾憲太朗さん、救急室までお越しください」

救急室に入って、ようやく俺は全てを理解した。
そこには先程の救急隊員もいた。
ものすごく気まずかった。

後日、事の顛末を知った父親に、
「まあ無事でよかったよね」と言ったら
「いいわけないだろ!」と言われた。

『CASE2 ―立会人誤認事件―』

麻雀プロになってからも実はやらかしている。

あれは最高位戦Classicの予選だったか、俺は初めて、大会の運営に会場係として携わらせてもらった。

それなりに人数の多い予選だったので、会場係は俺の他にも数人、そしてそれを統括する責任者として、立会人のSプロがいた。

Sプロの顔ははっきりしていて覚えやすい(どの口で言っとんねん)。
遠くからでもわかりやすく、いざとなったらSプロに聞こう、と思っていた。

順調に仕事をこなし、終わりが見えてきた頃である。
参加者に、俺は喫煙所の場所を聞かれた。

本来、会場係としては喫煙所の場所くらい事前に把握しておくべきなのだが、その時はすぐ答えられなかった。

ふと見ると、ちょうどすぐそこにSプロがいる。
参加者に「一応確認しますね」と断って、俺はSプロに話しかけた。
「すみません、喫煙所ってあそこですよね」

すると、Sプロはとても困惑した顔で「は?」と言った。
俺も困惑した。
そして、10メートルくらい先にもうひとりSプロを見つけて混乱し、ようやく目の前のSプロがSプロではないことを悟った。

俺が話しかけてしまったのはSプロではな
く、移動中の別のプロであった。

大会に参加して次の半荘に向けて気持ちを高めているときに、会場係から突然喫煙所の場所を聞かれたらさぞ迷惑だろうと思う。

本当に申し訳ない。その時各方面に謝ったが、改めて謝罪させていただく。

…とまぁ、こんな感じで、事件を列挙すれば枚挙にいとまがないのだが、
文字数も多くなってきたので今回はここらで終わりにしたいと思う。

奥さんと娘の顔は、今のところ間違えたことはないです。

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