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ジャカルタ、緑のガスボンベ

ジャカルタでのある夜、息子の友達の家にお邪魔して夕ご飯をご馳走になった。 
ジャカルタ市街から夕方の帰宅ラッシュの中、高速で1時間くらい走り、高速をおりてしばらく行く。
息子の
"ここだ!ここがマイケルさんの家だよ!" 
と言う声でみると門から家が見えない。
電動扉を開けてもらってようやく駐車場に着いた。
着いてから先ず、息子の友人の
マイケルさんに家の周りを案内してもらった。
陶器の工場を経営しているというマイケルさんの家の敷地は広く、従業員の宿舎、工場、母屋があった。

息子はジャカルタで2ヶ月仕事をしている間に、流行し始めたコロナでインドネシアを出国できなくなり、その時、マイケルさんの家で3ヶ月ほどお世話になっていた。

その後、約3ヶ月日本にいて、自宅を出てから約9ヶ月して、やっと家に帰れたのだった。

息子が、日本に帰ってきていた時、お世話になったマイケルさんとマリアさんのご夫婦のことはよく聞いていたので、私はお会いする前から、とても親しみを感じていた。

息子夫婦は、その後でジャカルタを訪れているらしく、"初めまして"は、私だけだったみたい。
母屋に案内され、マリアさんにご挨拶ができた。
話に聞いていた通り、笑顔がとても魅力的な可愛い人だった。
お二人の住まいの中心は2階で、リビングを挟んだ片方のベランダには、いろいろな植物の鉢がたくさん!
反対側のベランダには、大きな鳥小屋があって、オウムが2羽と他の鳥が飼われていた。
クーラーの効いている部屋にはシベリアンハスキーがいて、時々外に出てきて、私達の周りを歩いてまた部屋にもどって行ったり、
小型犬がいて、これも時々、階段を上がって一階と二階を行ったり来たりしていた。

動物や植物や好きなものに囲まれてとても豊かに暮らしていらっしゃることが分かる、ステキな家、ご夫婦だった。

私達が、家に案内されて入って行った時、奥さんのお姉さん夫婦と27歳の息子さんという方々を紹介された。
聞いてみると、お姉さん夫婦はオランダに住んで20年以上、その息子さんはベルギーで仕事をされているそうで、夏休みで、みんなでジャカルタに帰ってきていて、明日ヨーロッパへ帰るとのこと。
忙しい日にちに重なってしまったみたいだったけど、気持ち良く迎え入れて下さって、ありがたかった。

奥さんが夕食の支度をするのに付いて台所に行くと、とても広くて白が基調で気持ちが良いキッチン!
思わず写真を撮っても良いかと聞いて、撮らせてもらった。

従業員の食事とかもあって、この広さが必要なのかもしれませんね

昼間ならこの窓から川が見えてきれいなのと、暗い窓の外の景色を説明して下さる。
冷蔵庫のドアには海外旅行の記念のマグネットがたくさん、おしゃれに飾られている。
その中に小さな緑のガスボンベのマグネットがあった。


可愛い!!どうしてガスボンベがここに?と聞いてみると、ふふふと笑って、インドネシアのガスボンベだから、とだけ。
そして、気にいったみたいだからあげるねと言って、私に下さった。

その後、車の中から、街を気をつけて見ていると、緑のガスボンベが、屋台などで使われているのをよく見た。
その度に、私もこれ持ってる!と楽しい気持ちになって、マリアさんの笑顔を思い出すのだった。

この形のガスボンベは、こんなにきれいな緑色ではないけど、日本にもあって、以前、我が家にもあった。主人が蕎麦やうどんを他の場所で打ったり、家で打ったうどんを外で茹でるときに、大きな寸胴と共に、このガスボンベを持って回ったもので、私にとっては、懐かしい物でもあった。  

この夜の食事はインドネシアの家庭料理。
妹が、何時間もかけて作ったのよと、お姉さんがおっしゃったお料理はどれもとてもおいしかった。

せっかくのお料理なのに、ちゃんと写真を撮らなかった私が悪いです!どのお料理も本当においしかったのに!!!
植物の葉の色だそうで、名古屋のういろうのような感じのお菓子。切れ目が入っていて、1枚ずつ剥がして食べます。

この夜は、おしゃべりをしていて、あまり写真を撮らなかったことが悔やまれます。

ジャカルタのマリアさん家の緑のガスボンベは、今、私の冷蔵庫の扉に貼り付いていて、時々、私にインドネシアを懐かしく思い出させてくれています。

読んで頂いてありがとうございました!

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