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オールブラックス観戦記

今回は、ラグビーW杯の観戦記。

タイトルの通り、世界最強オールブラックスを見てきたのだが、

話はW杯開幕前にさかのぼる。


今年の夏休み。

実家に帰省し、暇を持て余していた僕は、アマゾンプライムで

ドキュメンタリーを見ていた。

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僕の好きなサッカークラブ、マンチェスターシティに密着したドキュメンタリー。相当見応えがあった。

そして、このドキュメンタリーの横に並んでいたのがこれ。

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オールブラックスのドキュメンタリー。この時の僕はラグビーについて何もといっていいほど知らず、なんとなくこのドキュメンタリーを見始めた。

すると、ラグビーの面白さや文化的な背景、南半球に強豪国が多いことなどを知ることができ、ラグビーを生で見たい・・・!という気持ちになった。


そして、ちょうどラグビーW杯があることを知った。これはちょうどいい巡り合わせで、チケットを購入した。

カードは、イタリアvsナミビア。

京都在住の僕にとって、東大阪の花園は足を伸ばせばいける距離であったし

チケット価格もお手軽なものであった。



9月22日 試合当日。

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花園ラグビー場はこの大会にむけて改修が行われ、めちゃくちゃ格好良いスタジアムだった。普段はサッカー観戦が趣味で、各地のスタジアムに足を運んできた僕からみても、このスタジアムは特にすばらしいデザインだと思った。

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スタンドに入るとこんな感じ。ピッチに近く、選手の躍動感が伝わってくる。試合は途中、大雨が降り席から離れ、雨宿りをしたので、いくつかのトライを見逃してしまったが47ー22と、どちらにも多くの得点が決まり、初めてのラグビー観戦で、大満足の試合だった。

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別にどうでもいいことだが、ナミビアのエンブレムが大正製薬にそっくりなのが、とても印象に残った(笑)


これで、僕のラグビーW杯は終わり。



のはずだった。

連日の試合中継、

アマゾンプライムビデオでみたオールブラックスの選手、

テレビで盛んに取り上げられるハカや各国のウォークライ。

気づけば、僕は一日になんどもラグビーW杯のチケット購入ページを開き、チケットの売れ行き状況をチェックしていた。完全にラグビーにハマったのである(笑)


この大会には「リセール」といういわば公式の転売サービスがあり、チケットを買った人が行けなくなった等の事情でチケットを手放す際に、定価で別の人が購入できる。

だが、ほとんどの試合、特にオールブラックスの試合は完売か、高額なチケットしか残っておらず、諦めてページを閉じるということが続いた。



しかし、ついにその出来事が起きた。

ポチッ ポチッ ポチッ

「あっ、買えた。」

買えたのである。オールブラックスのチケットが。

東京スタジアム カテゴリーC 2万円。


次に、東京までの足を確保しようと思った。

新幹線でできるだけ安く東京まで行きたい。僕の頭に浮かんだのは「ぷらっとこだま」しかし、時間がかかる。そこで、調べていくと見つかったのはこれ。

日帰り・早朝、遅い時間の往復の新幹線であることを条件に、かなり安く新幹線に乗れる。もちろん、のぞみ号。

しかし、僕には懸案事項があった。それは、試合日直前の予約である点である。ギリギリでは席も埋まっているだろうし、このプランは切符を郵送してもらうシステムなのでそれも気になった。

予約した次の日、メールが届いた。

「行きの便で席が満席でした」

あー、やっぱりそうか。直前だしなぁと思ったが

読み進めるとこうあった。

「1500円の追加でグリーン車であれば席がご用意できます」


グリーン車・・・!


もちろん大学生の僕は、今までグリーン車には乗ったことがないし、

グリーン車といえば芸能人であるとかスポーツ選手であるとか、お金持ちの人が利用していて、自分には無縁の場所だと思っていた。しかし、チケットがせっかく手に入ったのに、こんな機会を逃すわけにはいかない。

僕はグリーン車に乗ることを決め、行きはグリーン車、帰りは指定席、

ずいぶんと豪華な旅になった。



そしてふたたび試合当日。10月6日。

早朝の新幹線に飛び乗った僕は東京駅にいた。

グリーン車の感想は、

「意外と普通の人も乗っている」ということと

「席幅が広すぎて落ち着かない」ということだった(笑)


そして、新宿駅からは京王線で東京スタジアムの最寄り、飛田給駅へ。

実は、東京スタジアム、いや味スタには行ったことがある。

その様子はこちらのnoteをご覧いただきたい。

さあ、飛田給駅。

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ラグビーW杯開催でラグビー、一色である。

花園に行った際に、大混雑なのは織り込み済みだったので、

試合開始の3時間ほど前に着くように向かった。

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駅舎も、ラグビー仕様。

東京スタジアムはアクセスが良い。

駅からスタジアムまでは歩いて数分である。

(もちろん道が混雑しているとかなりの時間を要することもある)

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到着!

味の素の文字は覆われている。この辺りはスポンサーの大人の事情があるのだろう・・・

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さっそく席に着いた。

下層の一番後ろ。屋根にもかかっている。

とても良い席だ。手放してくれたどなたかに感謝したい。


ここから試合開始までは長かった。やはり早く来すぎたようである・・・

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応援グッズをもらった。よく中継に写っている

TRYと書いてあるバージョンの方が人気であったが、

僕は花園でもらったので、今回はこちらのバージョン。


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お気づきの方もいらっしゃるかもしれないが、

僕は偶然にも、ナミビア代表の試合を2試合観戦することとなった。

なかなか珍しいと思う(笑)


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メンバー紹介が始まった。こちらはバレット兄弟のなかの、

ジョーディー・バレット選手。

だがオールブラックスの中心、キーランリード選手

最優秀選手賞を取っている、ボーデンバレット選手

有名な、ソニービルウィリアムズ選手といった選手が

過密日程のため欠場したのは少し残念ではあった・・・


ただ、ハカの掛け声を担当しているペレナラ選手や、

アマゾンプライムビデオのドキュメンタリーに取り上げられていた、

イオアネ選手がベンチに入っていて出場もしたのは嬉しかった。


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さあ、お待ちかねのハカ。

これを見に来たといっても過言ではない。

選手の生の声が聞こえて来て、凄さを強く感じたし、

わざわざ観戦しに行った甲斐があったと思った。


試合開始。

なんと先制はナミビア。

オールブラックス相手にも積極的な攻撃を見せ、

トライやコンバージョンキックには会場からものすごい拍手と声援が送られた。力の差がどうしてもわかっているときほど、負けているほうを応援したくなるものである。

とはいえ、オールブラックスは強い。

結果的には大きな点差が付くこととなった。

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こちらはペレナラ選手の技ありトライ。

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ペレナラ選手のプレーを見られたのは本当に嬉しかったし、感動した。


しかし、ハカや選手の華麗なプレーと同じくらい僕を感動させた出来事があった。

それがハーフタイムの時間。

日本の文化、カラオケをしよう!というアナウンスがあり、

会場全体で、ジョンデンバーのカントリーロードを歌った。

外国から来ている観客もかなり多く、英語の歌詞を大声で歌い上げる。

とても一体感のある、素敵な時間だった。

世界はつながっている、ということを強く感じさせる時間であった。


試合後。

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オールブラックスとナミビアの選手が一緒になってスタジアムを周る。

そして一礼。

ラグビーでのおじぎはこの大会がきっかけで始まったそうだが、

日本大会らしい瞬間で、観客は割れんばかりの拍手を送る。


本当に見に来てよかった。


帰り道、東京駅で新幹線を待っていると

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こんなモニュメントが。

本当に良い一日の締めくくりであった。


ラグビーW杯はこれから準々決勝、準決勝と続く。

これだけラグビー熱が高まる中で、チケットを手に入れるのは

至難の技かもしれないが、

パブリックビューイングのあるファンゾーンなどにも、

ぜひ足を運んでいただければと思う。


また、このnoteでラグビーW杯の雰囲気が少しでも

伝われば幸いである。


(このnoteの写真は、ナミビア代表のエンブレム、大正製薬のロゴを除き、すべて筆者が撮影したものです。最後までお読みいただきありがとうございました。)

もし僕の文章を気に入っていただけたら嬉しいです。