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【女子総合3位】宮古島トライアスロンレースレポート

はじめに(簡単な自己紹介)


私は、フルタイムオフィスワーカーとして
スポーツとは全く関係のない仕事をしながら
トライアスロンで世界を目指す、市民トライアスリートです。

水泳も自転車も陸上も、全くの未経験。
幼少期は小学校で少年野球と、中学高校ではソフトボールをやっていました。

2017年5月からフルマラソン、
2018年8月からトライアスロンを始め、
2020年10月にIRONMAN70.3の世界選手権への出場権を獲得。
現在はIRONMAN世界選手権での表彰台を目指してトレーニングをしています。

日々のトレーニングや食事については
Instagramで毎日更新しています。

リザルト

総合タイム 7:40:23
女子総合3位/174人中
男女総合37位/1,341人中

Swim 56:54 (S順49位)
Bike 3:42:38 (B順81位)
Run 2:55:38 (R順34位)

レース前の状況

今回は、何もかもが絶不調な状態で迎えたレースでした。

まずは膝の故障。
12月に右膝を強く痛めて1~2か月走れず、
その後も高強度の練習をしてしまうと痛みが出てしまうので、バイクもランも痛みの出ない強度でのベース練習のみ。

次にHRVの低迷。
2月末からHRVの数値が一向に回復せず
GARMINのトレーニングステータスはずっと「疲れています」。
「なんかよくわからないけど調子悪い」状態がずっと続いていました。

そして仕事の異動。
仕事のことはなかなか伝わらないと思うので詳しくは書きませんが、前例のない異様な人事異動により本当に大変な3月を過ごしました。

4月からは職場も遠く通勤時間も長くなり、今まで通っていた朝スイムにも行けなくなり、仕事内容も今までとは全く異なる部署ということで、四苦八苦しながらの日々をバタバタと過ごし、宮古島トライアスロンを迎えました。

※仕事自体は大好きでやりがいもあり、一生懸命取り組んでいます。今回も、元勤務地の先輩方が異動先の上長にトライアスロンのことを事前に話していて下さり、休みの相談もしやすく大変助かりました。移動早々に休暇をいただき、感謝しています。ありがとうございます!!!

遠征スケジュール

今回の旅程は「しっかりエントリー費の元を取ろう!」なスケジュール。笑
宮古島トライアスロンは、レース2日前と、レース翌日にパーティーがあるので、しっかりそこに参加できるように。(表彰式もしっかり出られるように。)

仕事は3日間のお休みをいただいて、金曜~火曜の5日間を宮古島で過ごしました。
スケジュール概要はこんな感じ。

4月12日(金)
4:00家出発
6:30飛行機(羽田→那覇→宮古島)
13:00宮古島着、レンタカー手続き
15:00選手受付
16:00宿チェックイン、バイク組み立て
18:00わいどーパーティー
※わいどーパーティーはごはん付き、お酒なし。

4月13日(土)レース前日
7:00試泳
8:30バイク試走/バイクコース確認
※アップダウンが細かいテクニカルな東平安名のあたりを軽く試走し、あとは車で簡単に。
13:00バイク預託

4月14日(日)レース当日
4:00起床
5:10宿出発
5:30会場着・準備
6:30試泳
7:00スタート!
16:00バイクピックアップ
18:00打ち上げ

4月15日(月)
10:00下地島「中の島海岸」
   お魚とリカバリースイム
13:00上位入賞者記者会見
15:00表彰式・ふれあいパーティー
※ふれあいパーティーはお酒あり!!!
18:00パッキング

4月16日(火)
7:00パイナガマビーチで朝スイム
9:00宿チェックアウト・レンタカー清掃返却
12:00飛行機(宮古島→羽田)

中の島海岸 お魚いっぱいいた!

レース前

今回の目標は特になし。
とにかく心身の状態が悪すぎて、どんな走りができるのか未知数すぎて、目標の立てようがありませんでした。

それでも、憧れている女子プロトライアスリートである上田藍選手と巖渕知乃選手が出場するということで、少しでもこの2人に絡んで表彰台を狙えたら、、、という淡い希望は抱いておりました。

速さや実力は今の自分では圧倒的にかなわないのは重々承知ですが、ロングで特に暑いレースでは何があるか分からないので、最後まで諦めずに自分の走りをしようと。

そんなこんなで、希望は捨てないながらも、自分への期待感はゼロ、女子プロが2名出場されるので優勝に対するプレッシャーもゼロということで、久しぶりに気楽な気持ちで迎えたレースでした。レース前日も珍しく結構眠れた。

前日お昼ごろからモルテンカーボローディング
前日夜ごはんと当日朝ごはん(もちは2個ずつ)
朝身につけたものと、会場に持参したものたち


Swim 3km

56:54 (S順49位)
(実質Swim区間54:45 1’49/100m)

スイムタイムは、実際の泳いだタイム+2分強という感じです。
海から上がってからラップを取るマットまでがとにかく長く、海から上がって砂浜を50mくらい走り、その後100mくらい走ります。(もっとかも)

スイムは一斉スタート。
並び順は「エリート」「1時間以内」「1時間以上」のプラカードに沿って自己申告で並ぶシステム。

最初遠慮がちに1時間以内の4~5列目くらいにいたのですが、周りを見ると私よりもスイムタイム遅い人が結構前にいて、、、少し焦る。

一緒に来ていた仲間にも「もう少し前の方が良いんじゃない?」と言われ、スタッフの指示で少しずつ前に移動するタイミングでうまく少し前に出て、スタート前にはほぼ最前列の一番左端(ロープから一番遠い場所)を位置取れました。

左から右へ強い潮の流れがあったので、位置的には丁度良い位置だったと思います。

スタート1分前、周りの人と声を掛け合って士気が高ぶる中、「ノーバトルでいきましょうね~!ノーバトル!」という男性の声。いや~、一斉スタートでノーバトルは絶対無理だと思いますよ、、、と心の中で思いながら、号砲と共にスタート。

一斉スタートはバトルというより、とにかく混雑して泳ぐスペースがありません。普通に泳いでいるだけでも腕が当たり、足をつかまれ、腰を沈められ、、大変なこっちゃーーです。でも、誰も悪気はないはず。

いちいちストレスに感じていたらやっていられないので、とにかく泳げるスペースを慎重に探しながら、必死に呼吸しながら、殴られたりつかまれたりしても無理に抵抗せず、我慢して冷静に。結構序盤にゴーグルに水入って辛かった。。

スタートして割とすぐ、スタート前に「私は前行くね」と言って別れて後ろに置いてきたはずの仲間がすぐ横に泳いでいることに気が付く。あれ?追いつかれた?わたし、遅い??少し焦るものの、混雑してて身動きも取れないのでそのまま600mくらい一緒に隣を泳いでランデブー。

一つ目のM字のブイを回るまではひたすら混雑して泳ぎにくかったものの、そこを超えてからは泳力差が出てきて泳ぎやすくなりました。一斉スタートのスイムはだいたいどのレースもそんな感じな気がする。(序盤だけ速い腕力系男子が多いので、女子や持久系タイプは冷静さが大事。笑)

自分は目標物があると頑張れるタイプなので、少し前を泳いでいる人を探して追いかけて、その人の後ろについてみて、遅く感じるようだったらまた前の人を探して追いかけて、、、ということを繰り返していました。

今回は結構単独泳の時間が長かったかも。前日の試泳で泳ぎにくいことと、スピードが出ないことはわかっていたので、とにかく冷静にマイペースに。

試泳のときにロープ沿いを泳ごうとすると、流されてロープにぶつかって泳ぎにくかったので、ロープからは少し離れて、流れにあまり逆らわずに素直に泳ぎました。

スイムアップのタイムが56:54。前日の試泳の感じだと1時間かかりそうなイメージだったので、予想よりも速くて一安心。

スタート前の緊張してるわたし

T1

海から上がって、砂浜を走るのが結構きつい!笑
しかも砂浜の坂道を上がっていくという、修行のようなトランジコース!

東急ホテルの庭手前にシャワーが出てるので、そこでウェットスーツを脱いだのですが、シャワーの量がそんなに出てなかったし、その先のバイクがあるところまで結構距離があったので、普通に着たまま走ったほうが早いし楽だったなと後悔。

靴下を履いて、バイクシューズ履いて、ヘアバンド着けて、ヘルメットかぶって、お腹にハイドレーション入れてGO!
(お腹ハイドレーションはIRONMAN では使用できなくなったので、World Championship NICEまでに代替案を要検討)

トランジションエリアが硬めのコンクリだったので、シューズはペダルにつけておくか、持って走って乗車ライン直前で履いた方が良かったかもなと思いました。

走りながら少しシューズが緩んでしまったので、乗車ラインを超えてからシューズのダイヤルを締めなおして、もたもたしながら乗車。

Bike 123km

3:42:38 (B順81位)
32.9km/h
NP173w

Bikeはとにかく嚙み合わず、苦しい時間でした。

今回は膝の故障でランがとにかく走れる見込みがなかったので、少しでもバイクで前との差を詰める必要があるから、とにかくしっかり踏んで出し切ろうと思っていたものの、全然力が出なかった。。。

そもそもの練習不足は大前提として、それ以外に予想以上にバイクで力を出せなかった要因はおそらく4つ。

1つはポジションを直前に変えて実走していなかったこと。
2つ目は高強度練習不足による坂への対応ができなかったこと。
3つ目はコースをしっかり把握できていなかったこと。
4つ目は風への対応とディスクホイール。


1つ目のポジションについては、膝の痛みがどうしようもなかったので、3月に入ってからエアロよりも膝の痛みが出ないポジションを探して模索していました。

3月に4回、変更したポジションで走り、その際のパワーの出力は良いものの感覚よりもスピードが出ず、そこから少しエアロを追求しようか、、、と調整しての宮古島ぶっつけ実走でした。

こうゆうの、本当によくないです。
練習でやってないことを実践でいきなり試すのはやめましょう。反省。
ポジションは結局合わなかった。また見直しです。


2つ目の高強度練習不足については、宮古島対策としては結構必要だと感じました。

私は上り坂が比較的得意な方なのですが、宮古島の後半のアップダウンは、かるくクルクルすれば良い登りというよりも、しっかりパワーで乗り越えていく登りのイメージ。(佐渡の坂とかはながーーいので、クルクル軽く回せればOKな坂。)

宮古島はパワーを要する細かいアップダウンが連続するので、高強度域に入っても耐えうる筋力が必要。

高強度練が出来ていない私は、強く踏もうとすると足が攣ってしまう状態だったので、軽くクルクル回すことしかできず、登りでものすごくいろんな方々に抜かされました。悲しい。

3つ目のコースの把握について。
バイクはほぼ終始単独走で、前に選手が見えない区間が長かったので、どこで曲がるのか?コースを十分に把握していない私はかなり不安な気持ちで走りました。

途中、誘導員の方が車に対して案内しているのを、自分に対しての案内かと勘違いして曲がろうとしてしまい、コースロストしかけて止まってしまったところもありました。
それ以降はさらに不安が募り、明らかにペースダウン。コースはしっかり把握しないと危ないですね。

最後に、風への対策とディスクホイール。
宮古島の風は本当に強くて、スピードの出る下りではほとんどDHバーを持てず、ブルホンハンドルガン握りでした。

今回、トライアスロンのレースでは初めてディスクホイールを使用したのですが、風の強い島のレースでは、私の技量と重量とパワーでは使いこなせないかも、、、と反省。

日頃の練習も基本はインドア。外の練習もほとんど彩湖で、あまり横風やアップダウンのないコースでの練習ばかりだったのも、宮古島に向けての練習としては不足していたように感じます。

三浦半島とかのアップダウンと風のあるコースでの練習も、来年は取り入れていきたい。

そんなこんなで、いろんな部分がかみ合わず、つらいバイクの時間でした。


レース展開はとにかくひたすら単独走。
東平安名あたりでやっと、抜きつ抜かれつみたいな展開が少しあったけど、あんまり良いレース展開にはできなかった。とにかくつらかった。

あと、せっかくエアロにしようと三つ編みにまとめた髪の毛が、ずっと右肩からぴょこんと出てきて全然エアロじゃないのが気になって走りながら10回くらい治した。結局治らなかったけど。

スイムアップが女子8位?くらいだったところから、バイクで7位までしか順位を上げられず、女子にも抜かれ、「あれ、今日やばいかもわたし?」な気持ちでバイクを終えました。

T2

今にも足が攣りそうな、もう限界状態でバイクフィニッシュ。落ち着いて降車。

バイクシューズを履いたままトランジションエリアを走ろうとしたのですが、T1と同様にコンクリが硬いのと、さらに坂を上る必要があったので、これは抜いだほうが楽だし速いなと判断し、先にシューズを脱いで手にもってバイクラックまで走る。

コンクリのトランジションは、シューズはペダルに着けたままで降車した方が良いな。

バイクラックに着くと、ボランティアの子がトランジションバックをもってお手伝いしてくれて、すごく助かりました!
脚が攣りながら、一応靴下を履き替えて、ランシューを履いてGO!

※この後すぐに靴下はまたびしょびしょになったので、ここで靴下を履き替える必要はなかったなと反省。

Run 35km

2:55:38 (R順34位) 5’02/km

さて、いちばん不安で未知数で、走り切れるかもよくわからないラン。
なのにバイク終了時点でまだ7位??

んーーー、やばいかも?

そんな不安な気持ちで走り始めたものの、意外と近いところに女子2人がいて走り始め早々に2人をパス。ここで5位に浮上。

かなり楽なジョグペースで走り出した感覚で、最初の1kmが4’39/km。2㎞が4’46/km。
なるほど。この感じならとりあえず4’50/km目安くらいで行けそうかも。

バイクで足が限界になったとしても、走り出してしまえばこのくらいのペースではいつまででも走れる感覚がある。

ただ、少しでも気を抜くと足が攣ってしまうので、エイドでしっかり氷をもらって、身体よりも足を冷やすことを優先して、筋肉の動きを抑制しながら走る。

2㎞すぎくらいのところで、Greenman師匠が応援してくれていて、3位との差が9分と教えてくれたので、「この暑さならたぶん30㎞くらいで追いつくかな」と思い、焦らずマイペースに淡々と足を進める。

5㎞くらいで4位の選手もパス。

その後は折り返しの先頭集団ともすれ違い始めてテンション上がる!
全員に声かけて応援しながら走る。折り返してからもひたすら全員に声をかける!楽しい!!

知り合いとか関係なく、とにかく全員に声をかけていたので、逆に知り合いに気付くのが遅れたり、通り過ぎてから「あ、さっきの○○さんだった!」みたいなこともあり少し反省。。

23㎞くらいで3位の選手に追いつき、少し会話をしてそのままパス。

32㎞くらいまではひたすらすれ違いの選手を応援しながら走れたので、楽しかったし気も紛れてすごく良かった。

エイドの氷や冷たい水が本当にありがたくて、気持ちよくて、風が吹くと涼しくて、少し寒いくらいに感じる場面もあり、、、気持ちの良いランの時間でした。

ブラジャー用の小さな洗濯ネットに氷をたっぷり入れていただきました。ジップロックよりネットの方が断然冷える。



最後、すれ違いのコースから外れてからの4㎞くらいは少しつらかったなー。
でも島民のみなさまの応援にものすごくパワーをいただきました。ありがとうございます。

この時点では、もう順位も揺るがなさそうだったので、ややペースダウンしながらゴールへ。

うまく準備もできなかったし、レースの内容もあまりよくなかったけど、ランではしっかり自分らしい走りが出来て、なんとか表彰台も死守できて、ひとまずほっとしながらのゴールでした。

深部体温の変化

総評

宮古島トライアスロンは、その名の通り「STRONGMAN」が勝つレースだと思います。

速くても勝てない。
強い人が勝つ。

この気候条件に適応する準備を整えて、負けない強いフィジカルとメンタルを整えて挑めた人が勝つ、そんなレースです。

今回はとにかく反省ばかり。

それでも、今できることを精一杯やって、なんとか表彰台にも乗れて、自分としてはよくやったと思っています。

来年はしっかり準備して、心身を整えて、見ている人をワクワクさせる走りがしたいと、強く思いました。

ひとまずは身体を整えて、今の職場にも少しずつ順応してトレーニングのリズムを改めて作り直して、9月のIRONMAN World Championship に向けて準備していきたいと思います。


最後になりますが、いつも応援してくださるみなさま、サポートいただいている企業のみなさま、本当にありがとうございます。

辛いとき、諦めそうになるときに、そんな弱い自分の背中をいつもみなさまに押していただいている想いです。

これからも応援していただけるよう、精一杯頑張ります。
引き続き応援のほどよろしくお願いいたします。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

使用したギアや補給の詳細などについては、Instagramの方で詳しくご紹介したいと思います📝

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