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地方移住&リモートワークのはじめかた

新潟市内で働く人達とお酒を交えながら交流する機会がたまーにあります。

自己紹介を通して僕がリモートワーカーであることを知ると
「自分もいつかはそういう風になりたい。どうすればいいのかわからない。一握りのフリーランスのような人にしか無理なのではないかと思っている。」
と言ってくれる方が結構います。

改めてですが、僕は現在、
・フルリモート(好きな場所で働いて良い。自宅でもカフェでもオフィスでも良い)
・フルフレックス(いつ働いても良い。どのくらい働いても良い。土日でも良いし、深夜でも良い。でも一日8時間以上働く場合は、必ず一時間以上の休憩を挟んでね)
・Iターン(一年ちょっと前に東京都中野区から新潟県新潟市に移住)
の環境下で働いています。業種や世代によっては「どれか1つあるだけでも珍しい」という感想を持たれます。

質問してくれた方は、総じて
「こういう努力をすれば君もリモートワーカーになれるぜ!」
的な話を期待していると思うのですが、
残念なことに、僕は今のこの環境を手に入れるにあたって努力したことは何一つありません

そう言うと「じゃあ代わりに何かを犠牲にしたんだろう」と思われるようです。例えば、東京の会社を辞めて地方に移住するタイミングで年収が半減したとか、正社員からアルバイトまたは業務委託契約(いわゆるフリーランス)になったとか勘ぐられます。それも一切ありません。

僕は現在、正社員契約ですし、新潟県新潟市という東京都中野区よりも家賃相場が半分で住む場所に、東京都の全世代の平均年収よりも高い給料をもらいながら暮らしています。

こういうと自慢っぽく聞こえてしまいますが、努力したことは何一つありません。(二度目)

僕の知り合いに
「たいして仕事はできないけど、住んでいる場所が日本より物価の安い海外ってだけで、東京の年収2,000万円くらいの生活をしている人」
が居るんですが、僕はそれのもうちょっと身近なタイプです。

ただ、今回は僕なりに「リモートワーカーになりたいと思ってるけど一歩踏み出せない人」の立場になってみて、どうしたらなれるのか考えてみることにします。


まずはとにかく転職、というか転職以外でやることはない

あなたの現職が、東京にオフィスがあり、週5日オフィスに出社することが前提となる定時制労働の会社だったとします。

ぶっちゃけ、この状況下から社長に交渉したりなんなりして、地方移住のリモートワーカーになろうとするのは、あなた自身の負担がめちゃくちゃ大きいし、そもそも会社に迷惑がかかりすぎると個人的には思ってしまいます。

会社というものは、創業以来さまざまなことに挑戦し、あらゆる人間の出入りを繰り返しながら今現在の業態、稼働管理に落ち着いているわけです。

これまでリモートワークの一つも社内制度として整えてこなかった会社の社長が、上手くリモートでも経営が成り立つ組織基盤を突如作れるようになるとは思えません。

加えて、たった一人の従業員からの相談を受けて「なるほどー。じゃあうちの会社でもリモートやろうか」となって、突然これまで良しとしてきた経営マネジメント関連のノウハウを捨ててしまうのであれば、それはそれで、むしろ逆に不安です。

そんなことをもろもろ考えると、圧倒的にオススメな選択肢は「創業段階からリモートワークを意識している企業」、なんなら「社是とかミッションステートメントに柔軟な働き方を認めるって書いちゃってる企業」に転職することです。

今は「リモートワーク 求人」とかで調べてくると、リモートワークでできる仕事が山ほど出てきます。

数年前まではITエンジニアや研究職といった一部の業種だけだったり、一日数百円稼げればいいようないわゆる在宅ワークの求人しかなかったのかもしれませんが、

今ではあらゆるクリエイティブ職をはじめ、営業からコールセンター、経理スタッフなど、本当にさまざまな求人が「リモートOK!」になっています。

このうち「一つたりとも全くやりたい仕事がない!」という状況なのだとしたら話は別ですが、あなた次第でどうこうなるような話であれば、来月にでもリモートワーカーにはなれるわけです。


起業とか不動産購入とかとセットで考える人が多いけど無理しなくてもいい

ぶっちゃけ「地方移住」と連呼していますが、僕が住んでいる新潟市は大阪市や名古屋市に匹敵するレベルで「普通に都会」です。

コンビニやらカフェやらスーパーやらはそこらへんにありますし、昼時の混雑などを加味すると正直「東京よりももはや便利」だと思うことばかりです。(※僕自身のバイアスがかかってるかもしれません)

ただ、地方移住という文脈は往々にして「地方に移住して起業!」とか「副業で農家をやっていく!」とか「空き家を買ってリノベする!」といったものとセットで語られることがあります。

ただ、そういうことができるのは割と能力が高い一握りの人たちで、僕を含め多くの人たちにはできません。僕は農業もやっていませんし起業もしてません。家も賃貸物件です。せいぜい地元でビジネスをやっている人の手伝いを複業としてやる程度です。

今現在リモートワークもしていなくて地方移住もしていない人は、無理にこういったハイレベルなことを最初から掲げる必要はないと思います。普通にリモートワーク対応企業に転職して、まずは東京に近い利便性の地方都市付近に普通に引っ越す。そうやってハードルを下げることで実現性を上げた方がいいです。

リノベやら農業やらは、実現後、その地に慣れたあと、地元に愛着が湧いてから考えれば良いです。僕もいつかは何かしたいですね。


リモートワーカーになりさえすれば地方移住は自然な選択肢に

一度リモートワーカーになってしまえば、地方移住という選択肢は一気に「あたりまえ」になります。

「地方移住したい」ならリモートワーカーになった方が早いんじゃないかってくらい簡単な意思決定で地方移住できます。

僕は地方で転職活動をしたことはないので実態はわからないのですが、統計データを見る限りにおいても、「地方移住したい、だからその地で仕事を探そう」は、「とりあえずリモートワーカーになろう」よりも遥かにリスキーです。

こういうことを書くと、地方創生系のクラスタの人に「東京の企業を地方に誘致しないと企業法人税が県に入らない…」とか言われそうですが、

リモートワーカーの強さはまさにそこで、地元産業にコアコミットしていないことにあります。そのため、地元経済がいくら弱くても来てくれるし居続けてくれる可能性があることにあります。

リモートワーカーにとっては「その地を代表する有名企業があり、地元の学生はその会社に入りたがっているか」とかよりも「Amazonお急ぎ便が明日くる場所かどうか」の方が重要だからです。

Amazonお急ぎ便が明日きて、原チャリで行ける範囲にイオンモールでもあろうものなら近所がシャッター街でも気にもとめません。(※幸いなことに新潟市の商店街はグッドデザイン賞を受賞したり、日本の伝統的な観光スポットとして海外にも評価されるなど上手くいっているところが多いです。リモートワーカーから見ても日常使いしたくなる利便性の高さも兼ね備えています。)

話を戻しますが、僕だったら、「今持っているスキルをそのまま活かせる企業に転職し、その企業がリモートに対応している」という状況をまず作ります。上の方でも書きましたが、今在籍している非リモート企業をどうにかして「リモート対応企業にする」というのはかなり遠回りです。

制度そのものはすぐに認可されたとしても「後ろめたさ」をはじめとしたあらゆる要因でリモートでの働きやすさがすぐには獲得されません。ハナっから全従業員がリモートで働いている会社への転職が結局最速最短です。

とにもかくにも、一度リモートワーカーになってしまえば地方移住するのは大した話ではなくなるので、「地方移住とリモートワークをセットでやりたい」人がいるとしたら、まずはリモートワーカーになることです。


逆に、地方に移住する必要もリモートワーカーになる必要もない人

東京に返済義務や支払い義務のない持ち家が既にある人。たとえば、親世代などから移譲されることが確定しているとかですね。東京に通える他県(千葉とか)も含みます。

こういったものが既にある人は、あんまり地方移住するメリットはないかもしれません。地方移住する最大のメリットはリビングコストが半減することだからです。

週5で満員電車に乗るのが全く億劫じゃない人。人が密集していたりゴミが散乱している街中をなんとも思わない人。これまでずっと健康で、死ぬまで無欠勤でいけるだろうという目処の立ってる人。とりあえず毎日オフィスに通うことに意味とか理由とかを必要としない人。

僕からすると信じられないのですが、どうやらこういう人も結構いるらしいのです。

こういった人たちはリモートワーカーになってもしょうがない気はします。毎日オフィス出社した方が楽しく生きられるでしょうし、東京にもちょっと我慢すれば安い物件はあるからです。

今でもたまに東京に行くことはありますが、たった一回通勤ラッシュに巻き込まれただけでめっちゃストレスを感じます。東京に住んでいて週5で満員電車に乗っていたときも、若干毎日イライラしてたんですが、ここまで自覚したことはなかった。今思うと「ストレスを感じる器官が若干バグってたのかな」って気がします。原因不明の体調不良に見舞われることがある人はお気をつけください。

とにもかくにも、誰でもかれでも地方にくればいいというわけではありません。ただ、僕の主観ですが、大半の人はこの先10年スパンで見たときに、若干東京から離れて地方に寄ったほうが人生ハッピーになりそうだな、という人が多いです。

たとえば、家賃だけは高い東京のボロアパートに住んでいて、アルバイトで食いつないでいるような人です。たぶん新潟市のアルバイト生活の方がラクだし楽しいです。近いうちに僕もアルバイトやってみようかなと思っているので、もしやったらレポートします。

東京で30代までに年収4桁行く自信がない人は、下手に東京に暮らしながら子育てしようとするより、移動できるうちにそうそうにあきらめて地方に来た方が経済的にみても人生ハッピーだと思います。


さいごに

なんでこんな話をしたのかと言いますと、わたくし、最近、地方移住のサポートを行うボランティアに登録いたしまして、リモートワーカー方面の情報をなるべく発信できたらと思っています。(需要があるかは別にして…)

また、本職ではリモートワーク上のチームマネジメントやエンジニアリングに関する新規事業の立案などに噛んでいます。

地方で求人をやっている企業と、東京で疲弊してリモートワークを考えている労働者、このマッチングをすることは公私ともに僕の利益になることだったりします。

ようは、新潟市で採用に手詰まっている企業には「リモートで求人出せ」と言い、東京で満員電車に疲弊してるサラリーマンには「リモートワーカーになれ、ついでに地方に移住して安く生きろ」と言っていきます。

そんなこんなで今後もこんな感じでとくにテーマ性のない記事を書いていこうと思っています。

ちなみにnoteは、朝ランニングから帰ってきたあと、プロテインを飲みながら書いてます。ブログを書いたら朝シャンです。

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