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「王妃の館」浅田次郎さん(読書感想文)(*ネタばれ注意)

今度は、フランスの太陽王、
ルイ14世とヴェルサイユ、
そして、現代の詐欺ツアーの話。

浅田さん、すごい。

こんなに古今東西を問わず
描ける人の脳ミソって
どうなっているんだろう。

宮殿泊10日
ポジツアー 200万円
ネガツアー 20万円で
ダブルブッキング。

ポジ・ネガのツアーガイドの
関係や、ツアーに参加する人々の
事情もややこしい。
その上、時空を超えた
ルイ14世の話など、盛沢山。

途中から、ツアー参加者の
作家が、ルイ14世の物語を
綴っていくのはおもしろい。

ツアーの方は、ドタバタだけど、
ルイ14世とプティ・ルイ、その母
ディアナ(王の側室)の話は
ロマンチック。
そして、それを受け継ぐシェフたち。
グランシェフ・ムノン、
弟子のジュリアン、
マ・ブルゴーニュの店主たちは
料理に愛をこめて王たちに捧げる。

プティ・ルイは、王にならず、
市井の人になることを
わずか7才で選んだ。
それは、フィクションかもしれないけど、
ルイ15世が14世のひ孫だったことは
史実なんだろうな。

浅田さん、ブラボー!

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