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「神様の裏の顔」藤崎翔さん(読書感想文)(*ネタばれ注意)

めちゃ面白かった。

坪井先生の通夜の席での
ドタバタ人間模様。

+ ・・・坪井先生の素晴らしさ
- ・・・坪井先生の裏の恐ろしさ
±0 ・・・実は全て偶然だった

で、最後、坪井先生が、単なる
いい人だった、で終わるんだけど・・・。

通夜に訪れた人々の独り言が
おもしろい。
興奮が高まるにつれ、独り言が
それぞれ3行程度に短さになったり。

元お笑い芸人だったという作者は
見事、笑いのツボを知っている。

でも、ここまでで、終わることは
できなかったのかな?

ここからは、思い切りネタばれ。

坪井先生の一人娘、晴美が、実は
二重人格で、友美という空想上の妹と
ひとつの体を使っている。
で、坪井先生の事件は、全部、友美が
やったこと。
先生の神様ぶりが、実は家庭にひずみを
もたらしていて、ストレスを抱えた母は、
晴美を虐待し、晴美は二重人格を形成して、自分を
守った、と。
なんだか最後にグラッと雰囲気が変わり過ぎて
少し怖い感じがした。
浅田次郎さんならの椿本課長のような
楽観的なもののほうが、読後の気分はいいな。

でも、この作品も、ノンストップ読書だった。


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