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4時44分の死に顔(エッセイ)

中学生くらいのとき、
4時44分に鏡をのぞくと
自分の死に顔が映るとかいう
こわい話が流行った。

中学生にとって、朝の4時台は
まだ真夜中だったのだろう。

そこそこ年のいった私は
最近、猫のせいもあるが、
3時半とか4時に起きる。
年寄りが、なぜ早起きなのかを
身をもって体験しているところだ。

で、とりあえず、
起きて、顔を洗う。

そこで、死に顔の話を
思い出した。

中学生の頃の私は
今の私の顔を見て、
悲鳴を上げるに違いない。

髪も肌も若さをなくし
(そりゃ、中学生にしたらね)
シミもあり、何より、生気を
なくした目の光。

ああ、こりゃ、こわかろう、
ホラーだろう、と苦笑した。

あながち間違っていない
こわい話は、昔からの
教訓なのかもしれない。



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