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第2回「5分で分かる哲学」ヘラクレイトス

こんにちは、ヒロの休日です。
今回はヘラクレイトスの思想について紹介します。

動画で見たい方は下記リンク先youtubeにてご覧ください。

1.ヘラクレイトスとは

 ヘラクレイトス(紀元前535年~前475年頃)はトルコ西部の古代都市エフェソスで生まれた哲学者です。
 著作は伝わっておらず、残っている多くの断片も理解が困難なものが多く、最も難解な哲学者の一人とも言われています。

 ほかの初期ギリシャ哲学者たちが、宇宙の物理的性質を科学的に説明しようと努めたのに対し、ヘラクレイトスは宇宙が何かしらの法則によって統べられていると考えました。

2.ロゴス

 この宇宙を取り巻く法則をヘラクレイトスは「ロゴス」と呼びました。通常ロゴスは「理性」や「推論」などを意味する言葉なのですが、彼は「普遍的な宇宙の法則」「世界原理」を指す言葉としました。

 このロゴスによって万物は存在し、あらゆる物質的要素も均衡を保つようになると考えました。
 そしてこのロゴスの核心は「昼」と「夜」、「熱い」と「冷たい」などの対立するものの関係性だとひらめきました。

3.万物は流転する

 ヘラクレイトスはこの対立関係のものも互いに関わりのある、緊張関係にあると論じました。たとえば、昼が夜になり、その夜が昼になるといった具合です。
 ここから、万物は絶えざる流動状態あるいは変化のうちにあるに違いないと、「万物は流転する」と結論を出しました。

 この理論を説明するのに川を用いています。「同じ川に二度と入ることは出来ない」。それは二度目に入る川は、一度目よりももっと上流から来た水だからです。また自分自身も少なからず変わってもいます。それでいて川自体は固定された変わらないものとしてイメージされているということです。

 この、あらゆる事象は絶えざる流動状態にあるというヘラクレイトスの信念は、万物を一つの不動の本質として定義したタレス(万物は水である)などの哲学者とは異なる思考です。

4.感想

 この「万物は流転する」という言葉は僕自身、非常に衝撃を受けたものの一つです。昨日まで会っていた友人と突然会えなくなってしまうことや物が壊れてしまうことなど当たり前ですが、意識していないだけで日常生活で変化は付き物だと思い知らされました。

 人は一般的に先の分からない変化を嫌い、今ある状態を好むといわれています。しかし、実際には変わらないものはなく、いずれその変化に対応して生きていきます。周りの環境が変化する前提で、そして自分自身も良いであろう方向に変化して生きていくことが僕はとても重要だと思います。

僕がヘラクレイトスから学んだこと
「変化する世界の中で一日一日、後悔のない選択を」

参考文献:哲学大図鑑  著 ウィル・バッキンガム他

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