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Facebookの"Reactions"ボタンとは一体何か

先日、Facebookに"Reactions"という機能を実装する予定があるとMark Zuckerberg氏が発表したことが話題になった。これは、「いいね」しづらい投稿に対して「よくないね」といったようなネガティブなリアクションを取りたいといった要望が多くあったこともあり期待されていた機能だ。

「いいね」するのが難しい投稿へのアプローチをどうしたらいいか、という問題への解決の第一歩となるものとして期待されている。


「よくないね」という機能に求められていたこと

しかし、本当にこのような「いいね」以外の表現ができるボタンを実装すべきなのだろうか?そもそも求められていたものはなんだったんだろうか?

今までFacebookユーザーから「よくないね」機能の要望が多く寄せられていた。「いいね」という表現から良いことを書かなきゃという意識が生まれやすくなっていた。そのため、潜在的にネガティブな内容をポジティブに受け取れるように書くことを要求されていたと思える。

「よくないね」機能自体は、私は実装すべきだと考えている。「いいね」しづらい投稿に対して"気持ちを汲んでいます"、"同情するよ"といった要素をコミュニケーションを諮る上では必要性があるからだ。

もし友達が落ち込むようなことがあったと投稿をしたとき、それに同情をしたいけれど「いいね」はポジティブな表現だから同情しづらいというようなことがある。そんなとき、「よくないね」のようなネガティブな同情できる要素があると気持ちの共有ができる。そうすると、それに関連していいことがあったときなどにも過去をしっているので「いいね」をしやすくなる。

気持ちを共有するといった意味で、「よくないね」「残念だね」みたいな要素が必要とされている。ただ、この機能を実装するにあたって「よくないね」をどう表現するかが大きな問題となっていた。

より表現豊かになるコミュニケーション

"Dislike"ではなく"Reactions"という新機能を導入することを発表した。この機能は、既にスペイン・アイルランドでテスト導入されているそうだ。

この"Reactions"が提供することは、"Like"を単純にネガティブにするわけではなく、より表現豊かにアクションを取れるようにすること。現在、発表されている情報では、これまで使われていた"Like"に加えて6つの表現でリアクションをとることが可能になるということ。

"Like"するのを躊躇してしまう投稿に対して、驚いたり悲しんだりすることができることで、躊躇してしまっていた記事に対してもアプローチが取りやすくなる。

一方で、表現を豊かにすることで否定的な表現もできてしまうようになる。ここは、アニメーションをつけたり表現出来る数を制限したりして受け取り側の解釈を明確するよう工夫されている。しかし、明確なため明らかに否定するということが可能になってしまうのも確かだ。


"Reactions"が生み出す新しい課題

Facebookは要求の大きかった"Dislike"の機能に対して、よいアプローチを提供してきたと思う。機能としては、ある程度シンプルに収めているため使う側もそこまで複雑に考えずに使うことができる。

今後の課題としては、"もっとバリエーションが欲しい"、"もっと素早く選択できるようにして欲しい"、"誰がリアクションしたのか分かりやすくして欲しい"、といったような課題がたくさん出てくるだろう。アプローチはとても良いと思っているので、もっと良いものにしていって欲しいと思う。

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