Billboard Hot 100でいろいろ

2023年5月3日 03:10

　ジミンさんの「Like Crazy」は、今週（MAY 6, 2023）のBillboard Hot 100で97位となった。Hot 100に5週連続チャートインしている。

Billboardに詳しくないが、ジミンさんのソロ曲「Like Crazy」はHot 100（WEEK OF APR 8, 2023）で初登場1位だった。そのインパクトが大きかったのでその後の推移を注目していた。ソロアルバム「FACE」はBillboard 200で初登場2位、Billboard Global 200で「Like Crazy」はこちらも初登場2位。

Hot 100は洋楽中心の世界、アジア勢の歌手がそこに食い込むのは難しいと感じていたが、この数年、BTSを筆頭にK-POPが進出しており、同じアジア人として快挙だと嬉しく見ていた。（気が付いたらBTSに沼入り状態だが・・・）
ジミンさんと同じ時期にHot 100にチャートインしているKPOPのガールズグループがいる。Fifty Fiftyだ。昨年の11月にデビューしたばかり、しかも事務所も小さい。このHot 100にチャートインしたことも中小事務所の奇跡と呼ばれているらしい。
楽曲名は「Cupid」（2023/2/24にリリース）。現在（WEEK OF MAY 6, 2023）、41位（前の週は50位）でじわじわと上がっている。6週連続チャートインしている。

とにかく歌「Cupid」がいい。今の流行りだと思うが懐かしさを感じるメロディラインだ。K-POP的でもない。若い世代のポテンシャルはすごい。情報インフラがグローバル化した環境で育った世代は、逆に欧米だアジアだと違いをもつ感覚をもっていないのかもしれない。

FIFTY FIFTY Officialチャンネルの登録数は79万で「Cupid」のMVの視聴回数は4050万。ファン層以外の多くの人が興味をもっているのがよくわかる。
デビュー1年未満のガールズグループの快進撃としか。

正直言ってHot 100をじわじわと登っていく彼女らが羨ましい。
ジミンさんはリリースしてすぐに初登場1位でわーっと躍り出たが、そこにエネルギーを使い果たして一気にトーンダウンしたかのように見える。（でも、1位をとったことは快挙！）
対象的だが、Fifty Fiftyはリリースして1か月後にHot 100に初登場だがランクは100位だった。
少し悲しいけどFifty FiftyとジミンさんのHot 100のランクをグラフにしてみた。

どうなんだろう。一気に集中して1位をとることを目的にした方がいいのか、ゆるゆるとゆっくり上がっていく、けれど1位はとれないかもしれない、その方がいいのか。
そういうことを考えてしまった。大した応援もしていない立場でなんですが・・・。
ほぼファンの応援だけで成立するチャートインよりも、ファン以外の人がわらわらと興味を持ちだして少しずつ上昇していくチャートインが理想的といえば理想なのかも。

現在のHot 100で上位を維持している楽曲は、どこか懐かしいメロディラインをもっている。

Morgan Wallenの「Last Night」。歌の出だしから懐かしい感じ。

SZAの「Kill Bill」。歌詞をみると「天城越え」を彷彿させたが、0:33からのメロディがよい。歌謡曲を思い出す。

Miley Cyrus の「Flowers」。こちらも0:33からのメロディがよい。やはり歌謡曲っぽい。

前からそうだったのか、最近の傾向なのかよくわからないが、最近の洋楽を聞いていると80年～90年代の歌謡曲と重なる部分を感じることが多い。

音楽を通して人は純粋に普遍的なものを察知するのだろうか。
それは目に見えないけれど、目に見える形にするとしたら、その中の１つがHot 100のチャートインかもしれない。それがすべてというわけではないが。

こうして考えると、大衆音楽業界において欧米がまだ優位な業界構造のなかアジア人のソロ歌手としてジミンさんがHot 100で1位を取ったことは歴史的な快挙だとよくわかる。
「KPOP」というジャンル付けやそのラベリングに意味があるのかどうか・・・、「J-POP」という呼称も同様。そうやって大衆音楽業界がグローバルでまっ平になる１つの分岐点なのかもしれない。

2023/5/9追記
Fifty Fiftyの快進撃は続いている。19位に。7週連続チャートイン！