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主役以外の主役

テレビや映画のヒーローは必ず最後に勝つし、主人公のポジションは揺るぎないものです。でも実際の世の中はそうはいきません。人生の主人公であるはずの「自分」は常に不安定で、先行きは見えず、危ういし、おぼつかないものです。特に僕の場合。

そうでない人もいるかとは思いますが、今日はどうか僕の話を聞いてください。主役以外の主役が主役になったというお話を3つほど。


■■■ アダプター ■■■

京成バラ園社長のアダプタ

まずは2020年10月24日(土曜日)千葉市生涯学習センターで開催した「未来の上映会」での出来事です。目玉は宇宙飛行士山崎直子さんが書いた本「瑠璃色の星」をデジタル紙芝居にしたものを十年ぶりに再上映する、というものでした。写真はiPadとプロジェクタを接続するのに使うコネクタです。これは僕のじゃなくて客席に来て頂いた京成バラ園の社長さんがたまたま持ち合わせていたものです。このアダプタと献身的なホールスタッフのおかげで7回ある上映の中止を宣言しなくて済みました。

念入りに準備し、広く告知していよいよ当日。なんとプロジェクターから音が出ない、しばらくすると映像さえ出なくなりました。職員さんと原因を追求していくけれど一向に拉致が開かない。そんな中、決して気を抜くことなく最後まで諦めなかった職員さんとそして、7回終了までアダプタを貸してくださった京成バラ園の社長さんに感謝をいくらしても足りないくらいです。

ここで僕が注目したいのは「アダプタ」というものです。普段何気なく使っていてもそんなに大事なもんだとは皆さん思わないでしょ?AをBに繋ぎたいけど、直接繋げないので間にB をかましてつなげるようにするものです。いわばAとBをつなぐ脇役です。

僕は若き頃、有名芸能人が司会を努めるとあるオペラの仕事をさせて頂いたことがありますが、その時やはり突然の機材の故障がありました。その時舞台の映像を担当していた私はおそらくステージ全体を取り仕切っている音響の職員に怒鳴りつけられました。「お前、金もらってるんだろ?なんとかしろよ。」お客さんもいる前でした。客席からは笑い声が聞こえました。私はすっかり舞い上がってしまいましたがなんとか機材を弄っているうちに原因もわからないままともかく機材は正常に戻り、舞台が終わる最後までプロジェクタは正常に動作しました。

僕はこの悪夢のような出来事以来、必ず機材のチェックは念入りに行うことにしていました。ホールに何度も足を運び、機材をつなぐテストを重ね、いざというときのバックアップとしてレイモンドのノートブックもテストして、当日を迎えました。

それでも機械というのは壊れてしまうことがあるものです。経年とかもありますが、何かの拍子で新品のものでも突然壊れてしまうことがあるのです。そして今回またあの悪夢が再び起こりました。レイモンドのノートブックもダメでした。

しかし僕は前回のように取り乱すことはありませんでした。観客の前で怒鳴りつけられることもなく、上記を京成バラ園の社長が自ら使っていいよとおっしゃってくださったこと、職員の一人が論理的に可能性を探っていき、献身的に試行錯誤を繰り返してくださったおかげで、映像と音声は復活し、上映できました。その後トラブルなく全7回を無事終了しました。

今後責任者の僕としてやれることが増えました。

●機材チェックをしたとしても安心はできない。予備のアダプタを持つこと 

正直アダプタは新品だったので慢心があったのかも知れません。こんな基本的こと自分の恥だから書かない方がいいのかも知れませんが二度とあってはならないことなので今後の自分への戒めとして書いてみました。

ここでの主役以外の主役はアダプタですし、上記に関わってくれた全ての方々です。


■■■ 映像ホールの展示物 ■■■

次に同じく上記のイベントにおいて、主役が映像だとすると、同じ会場で展示を行った二人の作品。

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「葉っぱのアクアリウム」「森の司書さん」「天体観測」リト@葉っぱ切り絵 (@Teriyaki_Cheese) 




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立体「ここにいるよ」山崎 典正

これらの作品は映像だけの割と地味で受け身なこのイベントの性格を華やかで、繊細で、感慨深く、興味深いものにしてくれました。名脇役と言うよりむしろ、第二の主役とも言える位置づけでした。また、参加型イベント「みんなでつくろう!てがたアート」も同様でした。



■■■ どんぐり ■■■

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静岡の友人が作ったお芋をみんなで食べたい、こんな単純なイベントをせんだって行いました。場所はいつもの「カモミールの森」。参加者は声かけして集まってくれたその場に居合わせた人々。その会場でお芋が焼ける間てもち無沙汰にならないかとドングリを用意し、そのドングリをみんなでペイントして遊ぼうと考えていました。

お芋が主役のこのイベント、しかし「けーちゃん」はお芋はもちろんですが、ドングリに没頭し始めてしまいました。

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以下、自らを「ドングリエーター」と名乗り生み出した数々の作品群です。

処女作

初期作品群1

初期作品群2

地元愛

テレビ朝日とピクサーへの挑発

見ドングリ・聞かドングリ・言わドングリ


宇宙のどんぐり


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