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EXTREAMERS the beginning_#03

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EXTREAMERS 2.5 人魚の塔 
押し寄せる黒い岩盤から脱出したダイ、セイヤ、レオナ、あおい、まどか、ゆいの6人はバーチャルマシンのスタート地点であるゼロポイントにたどりついた。しかしそこは数時間前と全く異なる風景であった。

遠浅の広い海、渚、夕暮れ、水の溢れる塔が海の中に立っている。

レオナのマトリックスボールはその水の塔がゼロポイントに在ると示した。 

6人は浅い海を歩き塔に入ってゆく。

数分おきに塔を満たす水が最上階からあふれる、

そしていくつかのひかりとりの穴から水は外へ流れる、そのくりかえし。

最上階のドームの中央に水源があった、大きな水晶の玉が水流で回っている、

息をのむ6人、その中にひとりの人魚が眠っていた。

これはパズルだね、途方に暮れた6人のなかからレオナが立つ。

この人魚は海に還す、だけどあの大きな水晶玉はぼくらの力では動かせない。

ーーーーーーそうだ! 

あの塔の水は大体100かぞえるごとに噴き出しては10秒かけて塔をいっぱいにする、いっぱいになった水は残りの90秒で入り口と小窓から外へでてゆくよね。

水が塔から外に出ないようにすれば最上階まであふれて、あの水晶玉を動かせるかも知れない、なんたって水の中だと比重で軽くなるからね。

さっそく6人は動き始めた、手分けして小窓を塞ぐ、こわれた扉をはめる、それぞれの手順を考える。6人はそれぞれできることを手分けして進める。 

さあ、いくぞー!だいの号令で5人が塔に入る、ゆいは外から扉のかんぬきをかける。上手くいけば200秒で水晶玉を下まで移動できる。

不思議よね~、

あおいちゃんは人魚姫、まどかちゃんはラプンツェル、ゆいは魔法の話が好きで、セイヤくんは海、レオナくんはパズル、ダイくんはみんなでわーってちからをあわせるのが好きで。

なんだかみんなの大好きなもの集めた感じねこの塔は、、、。 

5人は少しずつ水位を調節しながら水晶玉を下まで運んだ、溺れそうになったり、すべったり、扉の向こうからみんなの声がする、ゆいはかんぬきを外すと扉は勢いよく開き残りの水が噴き出した。

海の水が水晶玉にふれる、ゆらっと水晶玉は溶け水しぶきとともに人魚が海に入ってゆく。気がつくと塔は光になりゼロポイントが現れた。

それぞれ全身びしょぬれ、手には瞬足をぶらさげ、裸足でポジションに立つ。 

ぼくらはオッケー!ナノさん、アキレス博士、回収してくださーい!

いつもならナノさんのはーい!うごくなー!の声がするはずなのに、なにもかえってこない。

待ちきれず6人がおーい!と手を振る、おなかすいたー!と鳴き声のゆい、どうしようレオナとダイ。

レオナがザックのポケットからプラスチックのカードを取り出し眺めている。

〈非常時の場合の I.N.A.N.N.A イナンナへのアクセス手順〉ーー そうかかれてあった。

なーにそれ? えー、みんなももらったはずだよ。さてと、さあみんな、まず瞬足を履こう!でないと〈I.N.A.N.N.A イナンナ〉が認識しないって書いてある

手順にしたがって6人は〈I.N.A.N.N.A イナンナ〉を呼ぶ。

一瞬バーチャルマシンが身震いをしたように思えた、次の瞬間目の前にきれいな女の人が立っていた。

黒くつややかなモナリザのような衣を着たその女の人は 

Intellectual Nerve Active-safety Network for Negative Accident (事故未然防止の為の知的能動安全神経ネットワーク)〈I.N.A.N.N.A イナンナ〉だと言った、

どことなくナノさんに似ていた。

〈I.N.A.N.N.A イナンナ〉の後をついて非常ゲートがらコントロールルームへむかう6人。

濡れたからだと衣服。疲労と空腹でみんな黙って歩いた。

(つづく)20220319


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