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フィッシュマンズ傑作ライブアルバム「Oh! Moutain」

フィッシュマンズのアナログ盤「Oh! Moutain」がZAKによるハイレゾリマスタリングでリイシューされた。12インチ180g重量盤でZAKマスタリングの成果は絶大だ。高品位マスタリングにより定位がよりしっかりして聴こえなかった音の重なり方や倍音の減衰とかもはっきりと聴こえるのでぜひ手に入れて聞いてほしい。CDや現行配信音源とは1枚目A面の「Oh!Crime」「土曜日の夜」がDUB MIXになりB面に「エヴリデイ・エヴリナイト」「感謝(驚)」に代わって「なんてったの」が収録されている収録曲違いもある。

「Oh! Moutain」は本当に大好きなアルバムだった。レーベルから離れていってしまったけれどもバンドの勢いが物凄かったから素晴らしい置き土産を置いていってくれた感じ。ライブ・レコーディング&スタジオ・トリートメント・アルバムなんて後から言われているけどこの音こそ当時のフィッシュマンズが鳴らしていた音そのものでライブでもリアルタイムでダブミックスが行わている様子を初めて切り取りCDアルバムというメディアとしてZAKが聴きやすく整理したものだ。後にフィッシュマンズのライブが評判を呼び客もどんどん増えてこの感覚を共有できる人も増えていったけど、当時現場にいたものとしては一部の追加された遊びトラックやコラージュを除きライブ本編には後から手を加えたという印象はそんなにないかな。

ムック本「永遠のフィッシュマンズ」にマネージャーの植田さんと後期フィッシュマンズのディレクターとなる佐野さんとの出会いに当時CDと同時にリリースしたこの「Oh! Moutain」の10インチアナログ盤が渡された時のエピソードが書かれている。その時佐野ディレクターは「いい匂いですね」とだけ一言言ったと書かれてあるが新しく届いた12インチ重量盤と並べて写真を撮るため1995年の10インチアナログ盤を久しぶりに押入れから出してみたらいまだに海外プレスの「あの匂い」がしていて嬉しくなった。


最後まで読んでいただいたありがとうございました。個人的な昔話ばかりで恐縮ですが楽しんでいただけたら幸いです。記事を気に入っていただけたら「スキ」を押していただけるととても励みになります!