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スマイレージの思い出(その1)

こんにちは!前回書きました勝田里奈さんのPOPUPストアへの記事がこれまでにないほど見られております。ありがとうございます!改めて今のアンジュルムの人気の高さを知りました。きっかけはくみんさんのこのツイート、すごいnote なんて言っていただいて恐縮です。。。

さらに竹内朱莉さんの卒業で前身のスマイレージ時代にも再び注目が集まっているのかなと感じました。そこで自分が担当していた限られた時期ではありますが記憶を辿って書いてみたいと思います。竹内さんや勝田さんが活躍したスマイレージ2期の話も思い出がたくさんありますが自分の記憶をたどるためにも時代の順を追って書いてみたいと思います。ハロープロジェクトの販促担当になるのが2011年の2月頃だったと思いますがその前段階としてAKBによるアイドルブームやスターダストの新しいスタイルのアイドルたちとの邂逅がありました。

当時の時代感について振り返ってみたいのですが世の中はドラマ「電車男」のヒットやPerfumeの奇跡、初音ミクの登場としょこたんやディアリゾンの紅白出演など含めて世の中は秋葉原ブームが起こっていました。その頃の自分はDVDやBDの宣伝や販促マーケティングに携わっており2005年ぐらいから秋葉原界隈での人気コンテンツの変遷というものを一通りウォッチしておりました。一時は大変な人気だったグラビアアイドルのDVDもセールスに陰りが見え始め、それと代わってメイドカフェなどが出来始め、路上アイドル的なものを現れ始め、男性客ばかりの秋葉原から、だんだんと女の子たちも見かけるような街に変わっていったのをよく覚えています。その中からAKBのメンバーたちがメディアに進出し始め、AKBブームのような流れになってきます。秋葉原ドンキホーテにあったAKBの常設劇場は連日満員、AKBのメンバー出演するレギュラー番組も各局でスタートし、選抜総選挙が地上波のゴールデンタイムに放送され、2010年8月に発売した「ヘヴィー・ローテーション」がミリオン突破する、AKBによる全国的なアイドルブームというものが巻き起こっていました。

そしてちょうど2010年の秋頃だったと思いますが翌年春放送のアニメのエンディングテーマを歌う女の子のデモテープを耳にする機会がありました。「川上桃子」さんという名前の女の子で、ずば抜けた声質と歌唱力を持っておりデモテープだけでもその素晴らしさは伝わりました。アニメの担当プロデューサーによると彼女はスターダストに所属する女の子で当時はまだ札幌の女子中学生だったはずです。私は川北桃子さんのポテンシャルの高さに大変に驚愕し、そして川上桃子さんのライブがあるかもしれないからということで2010年の年末頃、中野区にある中野ゼロホールにスターダストに所属するアイドルさんたちのショーケースライブ、「3B Junior Live」を見に行かせてもらいました。そこでスターダストに所属する多数の女性アイドルたちのライブが見れたのですが、中でも衝撃的だったのはスターダスト・アイドルのお姉さん格であるももいろクローバーのパフォーマンスとそれを応援するヲタクの皆さんの熱さでした。ももいろクローバーは確か「Chai Max」の初披露でありあのドリフのビバノン音頭を彷彿させる振り付けがとにかくインパクトがあり、ヲタクの声援の熱さにも凄まじいものを感じました。

自分もそれまで自社でやっているアイドルグループのイベントを何度も手伝ったこともありましたが、それとは全く異質な熱量を感じました。川上桃子さんのヴォーカリストとしてのポテンシャル、ももいろクローバーのパフォーマーとしての勢いとヲタクの熱量、これは自分が知っているアイドルとは違う何かが進行しているようだ、そんな風に思ったものです。

さらに年も明けて川上桃子さんが歌うアニメのEDソングのリリースも具体的に決まったころ、ももいろクローバーのイベントに川上桃子さんがゲストで歌を歌うという機会があり柏の葉ららぽーとまで見に行くことになりました。まだ肌寒い季節だったと思います。朝早くからつくばエクスプレスに乗り込みかなり早い時間に柏の葉ららぽーとについた記憶がありますがすでに数百人ものももクロファンが早朝から現地に集結しており長い待機列を作っておりました。ももいろクローバーの所属レコード会社であるキングレコードの営業担当と販売店であるHMVららぽーと柏の葉店のスタッフの方たちは続々と集まってくるファンの整列に追われていました。早朝から凄まじい熱気が渦巻いているのは後からわかったことですがどうやら早く並んだ人から抽選で「今日の王様」的?なスペシャル特等席でのイベント観覧やメンバーから何かもらえる特典があったらしく、ももクロのイベントは毎回こういった特別なサプライズがあったようです。ららぽーと柏の葉の野外イベントスペースに集結した大量のももクロファン(当時はモノノフと呼ばれていたかは分かりませんでした)を取り仕切っていたのは後にチームしゃちほこの初代マネージャーとして活躍する長谷川ミネヒコさんでした。

川上桃子さんは少し遅れて会場入りしており、確か彼女を連れてきたのはももいろクローバーマネージャーとして有名な川上アキラさんだったと思います。川上さんは早見あかりさんも一緒に連れていました。イベントはももクロのライブの間に川上桃子さんの歌を披露するといった形式で、桃子さんはららぽーと柏の葉の野外ステージに響き渡るような素晴らしい歌を披露してくれました。ももクロのライブもその時にも見たはずですがなぜかあまり記憶に残っていません。それ以上にライブ後に行われたメンバーごとに実施されるももクロの特典会に衝撃を受けたからです。続々と整列するヲタクたちの熱狂ぶり、自分の推しメンバーと少しでも話したい認知してもらいたいといヲタクたちでたちまち長い列が作られます。同時にイベント券の代わりとなるCDの予約がどんどん入っていきます。1度のイベントで2000枚〜3000枚の予約が入っていたと思いますがこれも自分が知っているイベント即売の予約数をはるかに超えているものでした。そしてさらも衝撃的だったのがメンバーの人気ぶりがはっきりわかってしまう特典会に並ぶヲタク列の長さの違い。後に明らかになるももクロメンバーの脱退を予見するような、現代のアイドルイベントの熱狂と残酷さをこのももいろクローバーのららぽーと柏の葉イベントでいっぺんに体験してしまったような気がします。

川上桃子(mono)さんの公式MVはショートしか見つからなかったです。すみません。

このイベントの後すぐに社内の組織変更がありそれまでの映像・アニメコンテンツの販促マーケティングの部署から外部の受託レーベルの販促マーケティングを行う部署に異動になりました。結局川上桃子さんのシングルの発売する前に異動してしまうことになってしまい、彼女のリリースを見届けることは出来ませんでした。そして川上桃子さんのリリースは残念ながらこの1枚だけで終わってしまったようです。そしてこの外部の受託レーベルというのが当時、真野恵里菜やスマイレージをリリースしていた「ハチャマ(アップフロント)」だったわけです。(続く)


最後まで読んでいただいたありがとうございました。個人的な昔話ばかりで恐縮ですが楽しんでいただけたら幸いです。記事を気に入っていただけたら「スキ」を押していただけるととても励みになります!