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始まる台湾一周の旅

なぜだか、桃園の駅で台湾を南に下っていく電車を待っているプラットホームを僕は懐かしく感じた。
どこか昔の日本に迷い込んだかのような不思議な気持ちにさせた。

これから俺の台湾の旅が始まってく。
うきうきが半端ない。
幾つになってもこの気持ちは忘れずにいたい。

嘉義、阿里山へと続く電車が走る街。

タイソンが嘉義の街のドライブに連れて行ってくれた。

台湾の人達は大人も子供もみんなピュアで可愛い。

別の日には昔の電車を観に行って、木でできた電車に乗ったりした。
変なおっさんのバイクのケツに乗っけてもらったりしたなぁ。
その人はゾイのバッパーで働いている女の人の旦那さん。
どんだけお客との境界線がないんだって話だよ。
初めて会ったおっさんのバイクのケツに乗って観光って。
ないだろ! 
笑えるっしょ。

この日は嘉義公園に散歩に出た。
旅は僕の心を洗う、もうとっくに綺麗になったのに、まだ洗う。

檜で出来た家、映画になった『KANO』の小さな博物館にも行ったり、嘉義の街の刑務所も観に行ったりした。

ゾイのバイクの後ろに乗って嘉義の古い歴史ある街を散策した。
築50年のアイス屋、アイス売るだけでよくもまぁそんなに長く経営できたもんだ。
見た感じどっかの誰かの実家、ただの一軒家だったもんなぁ。
その後ゾイのバイクの後ろに乗って大きな橋を越えて、大きな嘉義の夜市に行った。

ゾイとタイソンと一緒に、阿里山を目指そう! 
車窓から見えるのは台湾の田舎の風景。

途中の山間の奮起湖駅で降りることになった。
いつかの台風の影響でここより先、阿里山までの線路が塞がってしまっていて、バスじゃないと移動が出来ないらしい。
「ふぅ、困ったもんだ」僕等はバスを待つ。

樹齢何年程だろうか、とても年老いた森を歩く。
苔がいたるところに根付いている。
ゆっくりと地面を、そして木々を濡らす苔に含まれた水分が潤いを保っていた。
セミの抜け殻が遊歩道の手すりに置き去りになっていた。
生き物の産声が聞こえてきそう。
この森は生きている、再生を続けている。

阿里山から戻り、人里で台湾のスパイシー鍋を三人で食べた。
野菜が豊富で健康的で美味しいやつ、これもとても幸せな経験。

夜を越えてホリデーは続く。
ゾイが仕事を休んで、タイソンと共に俺の事を温泉地に連れて行ってくれることになった。

僕はとても尊い経験をしているに違いなかった。

温泉の中に溜まっている泥を顔に塗りたくって泥パックもした。
今思えばすげー汚いんだろうけど、もうどうでもよかった。

温泉街を出て僕等は海岸線に向かう。
どうやらここらで有名な海鮮市場があるらしい。
オーストラリアで言う「フィッシャーマーケット」そこに行って早速台湾ビールを飲む。

嘉義にある北回帰線、北緯23度っていう有名な地に行ってきた。
何を話していたんだろう、僕達には思い出があった。
それって忘れちゃったりするけど、その過ごした時間も大きな時の流れの中で微かなものになって行ってしまうんだけど、それは僕にとってはかけがいのないものだったりして、毎日が光の中にいたようなもんだ。

夜に別れを告げて、朝が来る。
毎日是の繰り返しなんだ。
旅はどこまで続くんだろう。

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