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”進化し続けるチーム”づくりのためのリーダーシップ

「“進化し続ける会社”になるための「GE流リーダーシップ育成法」とは?」(谷本美穂さん)【GLOBIS知見録】
を視聴し、多くの共感、気づきがあったので、その概要とともに、めざすべきリーダー像、リーダーシップを考えたい。

VUCAの時代

講演のタイトルは、
「GE 変革を牽引する人事、人材マネジメントのフィロソフィー」
2年前の講演だが、コロナ禍の現在にも十分通じると考える。

コロナ禍の現在も、まさにVUCAの時代であり、激変、不確実、複雑な社会と言える。そのVUCAの時代において、企業は、より柔軟に変化、対応することが求められ、リーダーもその企業の変化を牽引するとともに、メンバーに対して変化を促進する必要がある。

VUCAの時代とは
V:Volatility(変動性)
U:Uncertainty(不確実性)
C:Complexity(複雑性)
A:Ambiguity(曖昧性)

GE社におけるリーダーシップ

社会や競争環境の変化に対応するためには、組織や仕事の進め方、仕事そのものを変化させていくことが不可欠だ。変化するだけでなく、変化に合わせて、進化し続ける必要がある。

GE社においてリーダーシップは、「周囲への影響や行動」であり、「全社員にリーダーシップを発揮してもらいたい」と語られた。

〇リーダーシップとは
周りへのポジティブな影響、行動
全員に期待するもの

そして、リーダーには社内やメンバーへのコミュニケーションに労力をかけ、タレント育成に尽力することを求めているという。

【リーダーへの役割と期待】
〇社内コミュニケーションに労力をかける(Web・動画など活用)
〇タレントレビューの徹底
・組織の課題、強い組織にするための方向性議論
・個々のタレントレビュー(業績、リーダーシップ、ポテンシャル)
・タレント育成プラン
・パフォーマンスが望ましくないメンバーへのアクションプラン
・重要なポジションの後継者育成プラン
〇タレント育成の方向性
・人は行動とチャレンジを通じて成長する
・経験を通じスキル習得
 -ストレッチな業務アサインメント
 -プロジェクトなど難しい機会を与える
・学習プラットフォーム活用による専門知識、ビジネス知識習得

また、リーダーシップ育成におけるこだわりには、「全員に期待」「自分で切り開く」「終わりなき旅」などのキーワードが散りばめられ、非常に共感でき、メンバーへのメッセージにおいてもうまく活用していきたい。

〇GEのリーダーシップ育成におけるこだわり
社員全員にリーダーシップを期待する
・自分のキャリアは自分で切り開く
・できる人にどんどんストレッチを
・リーダーシップは内省&終わることのない旅

VUCA時代におけるリーダーの働き方と役割

VUCAの時代は、常に変化し、先の見えない社会。その社会においては今までの働き方では通用せず、働き方の指針にも変化が必要。

・売上を上げる
 ⇒顧客視点のアプローチ、お客様から学ぶ
・コントロールする
 ⇒無駄なく、柔軟、スピーディシンプル
・完璧を追求する
 ⇒走りながら学び、適応する、失敗から学ぶ
・階段、官僚的
 ⇒信頼し、任せる
・世界や市場にインパクト
 ⇒身近なプロセス、モデルをかえる

これらの指針をもとに、GE社ではリーダーの働き方と役割を再定義。この定義が最も共感するところで、しっかり言語化、視える化してくれてるのがありがたい。自分自身にもしっかり腹落ちさせ、リーダーやリーダーをめざす方々にもぜひ参考にしていただきた。

〇 ”毎日がファストワークス”
・ファストワークスの考え方を日々の仕事に適用
・今やっている仕事のお客様は誰?(OH組織は社内がお客様)
・もっと早く、賢く。常にお客様の成功を考える
・お客様のために必要ない仕事は思い切ってやめる
小さく速く、行動しながら調整

〇パフォーマンス ”管理” からパフォーマンス ”促進”
・過去にフォーカスするのではなく、将来に向かった成長を促す
継続的な対話を通じた期待値のすり合わせ、リアルタイムなinsight(気づき)頻繁なコーチング継続的な成長サポート

「その時」にinsightを与える、もらうfeedbackよりinsight
・インパクトと効果があるものは具体的な行動をcontinueするよう促す
・インパクトや効果がでないものは期待できる違うやり方に修正するようconsiderを促す

成長を支援する”ピープルリーダー”

最後に、これからのリーダーはマネージャではなく、”ピーピルリーダー”であるべきと語られている。

リーダーの仕事は管理ではなく、メンバーの成長を支援する”ピープルリーダー”であるべきとのこと。

常に本音で語り合えるカルチャーをつくり、信頼をベースとしたチームをつくる。そのためには、”強み””弱み”、これまでの”経験””価値観”なども本音で語り合い信頼関係を構築し、オープンなディスカッションお互いのinsightを促進する。

これはまさに自分自身のめざすチームづくりにも共通し、『メンバーの成果創出と成長を支援する』と定義した育成方針にも合致する。

また、ピープルリーダーはこれまでの”鵜飼い型リーダー”ではなく、”羊飼い型リーダー”をめざすべきとして、”チーム”、”働きかけ”、”働き方”、”育成”においての方向性が語られている。これらも非常にわかりやすく、参考とさせていただきたい。

<Team>
・メンバー一人ひとりが持つ強みを学び私たちのゴール・価値観・夢を理解している
・ビジネスにインパクトを与えるため、チームの強みを活用することを支援している
協働することの重要性を公道で示し、最高の成果に到達するようにチームワークを促進している

<Environment>
・私たちの組織カルチャーの推進者となり、変化に対応する舵取りをしている
・成果を生みだすため、私たちが安心して新しいことを試すことができるよう、試行錯誤から継続的に学べる環境づくりをしている
・私たちが自分のPrioritiesに責任を持って行動できるよう信頼し、障壁を取り除く手助けをしてくれている

<Work>
・Prioritiesによって確実にお客様の問題を解決し、かつインパクトを生みだせるようにしている
・私たちが自ら働きかたをよりスマートに、よりシンプルに、そしてより柔軟に適応できるように変化させ続ける意欲をかき立てている
・お客様への成果を生みだすために、組織の壁を越えて協働している

<Growth>
・私たちの脳力開発および成長のためコーチングを実践している
・私たちの生みだすインパクトや成果に対して正当に報いている
・私たちがより効率性を高め成長していくためにInsightを提供している。同様に自分自身にもInsightを求め、それを真摯に受け止めている

リーダーシップやチームビルディングについて、日々、インプットとアウトプットを繰り返し、自分なりの思いや考えを整理してきているが、今回、紹介のあった、”ピープルリーダー”という表現は、自分のめざしていたリーダー像にぴったりな言葉ではないかと、非常に共感し、感謝している。

対話型リーダーが求められると言いながらも、強さや厳しさも必ず必要であり、対話型と強いリーダーの両立やそのバランスについて、色々と考えてしまうこともあるが、自分の強みを活かしたリーダー像や働き方は間違いなく、この方向性だと思うし、さらにブラッシュアップさせ、強固なものとしていきたい。もちろん、社会や環境の変化に応じて、リーダー像も変化するべきなのだが、変化にも対応できる、最強の”ピープルリーダーをめざしして、精進し続けたい!

リーダーシップは内省&終わることのない旅


引用:「進化し続ける会社”になるための「GE流リーダーシップ育成法」とは?」【GLOBIS知見録】<https://globis.jp/article/6260>

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