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ユーモア

先日妻に付き添ってもらって病院に手術後の検診に行ってきました。待合の椅子に並んで座っていると、後ろの女性二人が楽しそうに雑談しています。かれこれ約束から約2時間が過ぎたころ、私達の左後方に座っていた私と同年配のオッサンがツカツカと受け付けに歩いて行って、えらい剣幕で看護婦さんに食って掛かっていました。『自分も昔はああだったな、あの人も肝臓が悪いのかな?』と思いながら聞いていました。

ユーモア

オヤジは圧倒的に笑いが少ない。一方女性はオバサンになってもよく笑います。笑いの感覚は家庭で鍛えられます。笑いのない家庭で育った子供は笑いを知らないまま成長します。面白い事を言うのではなく笑える事がユーモア感覚のベースです。面白い事を言うだけが笑いではありません。

漫才にはボケとツッコミがあります。面白い事を言っているのはボケです。ツッコミは『なんでやねん』と言いながら笑っている方です。女性はティーンエイジャーでなくても箸が転がってもおかしいのです。男性は箸が転がった事を笑える女性の感性を学んだほうがいい。笑いは一隅を照らす事にも繋がります。

高級レストランに入ったのにデーブルがカタカタすると男性はムッとします。でもカタカタしている事を笑える方がいいのです。どんな事でも笑いのネタになります。逆にどんな事でも怒れる材料にもなります。ムッとする事と笑える事が両方存在するのではありません。同じ事でムッとしたり、笑ったりできるのです。それなら笑った方がいい。

ダンドリの悪いレストランで注文がなかなか来ない時、『もう帰ろうか』と言うと運ばれてくる。『これはどこかで見ているに違いない。立つと来るのはどういう事なんだろう。客席をよく把握している。監視カメラでも付いているのだろうか? 素晴らしいから、支配人に褒めておこう』と思える事です。ムッとしても始まりません。

ムッとする事と笑える状況は紙一重です。窓口の段取りが悪く、行列ができて怒鳴りたくなる時があります。そんな時『さあ、誰が怒鳴ると思う? あの人、ぼちぼち切れかかってるで』と笑いのネタにできます。

もてる男はよく笑う

もてる男はよく笑う。しかも自分なりの笑いのツボを持っている。じぶんが面白ければ周囲が笑っていなくても自分一人ででも笑う。一見渋い男が節操なく笑い転げる。このギャップにこそ女心を揺さぶる色気が含まれています。自分の知性を忘れて笑い転げるツボがあるだろうか。その笑いのツボがあるだけであなたは屈託のない隙を見せられます。

相手はあなたの中に裏表のない人格を見る。性格の輪郭をつかむことができます。作った2枚目を演じて笑う事を忘れていないだろうか。豪快に笑わないひきつった顔の2枚目。これを早く卒業しないともてる男にはなれません。

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