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人心掌握

組織を勝ち組に導くにはメンバーのモチベーションを高くする事とその為のリーダーによる斬新なアイデアの提案とその実行が大事です。

人心掌握

戦国時代きっての悪人といわれる奈良の松永弾正は実は一種の天才を備えた無類の歌舞伎者(異様な風体をして大道を横行するもの)でした。織田信長はこの男を高く評価していました。

松永は膠着している最前線で部下を心理的な緊張から解放する為に、たくさんの鈴虫を飼い育てたり、美味しい饅頭を作れと命じ、その饅頭を他の陣営に行って売りつけ、その収益を部下に分け与えたり、あるいは戦に晒されて荒廃した農村に出かけて行き、農閑期で仕事が無く過ごしている農家の女房達に軍隊のいる陣営に来させて売春を斡旋したりしました。

これは人間心理を活用した一種の人心掌握で、ある意味今日のカウンセラー以上に戦場と言う極限状況の中で自分の率いている部下たちの精神構造、心理構造を熟知して掌握していた証だとも言えます。

これは様々な歴史書に紹介されていますが、彼は一つの哲学を持っていてセックスは昼間にやれ、夜やるとその隙に敵に襲われかねない。昼間の方が興奮も増すと言って、部下にもそれを強いたそうです。ある意味いかにも人間の情と理にかなったやり口と言えそうです。

昼の方が興奮します

グランドデザイン

いい会社、発展する会社ではミトルが輝いています。つまり中間管理職クラスの人が輝いています。そういう会社は強い。逆にミドルの顔が暗い会社、不安が読み取れる会社、怯えている会社は負け組になりつつあります。つまり勝ち組になるにはミドルのモチベーションを上げて顔を輝かせる必要があります。

それが出来るのはこの会社がどの方向に進むのか、何の為にどこに行くのかです。中小企業から大企業になる過程で失敗する会社は兵隊さんが不足しているのではありません。現場の部隊長であるミドルが思考停止になっているのです。

日本の不況の最大の原因は政治家トップが日本のグランドデザインを語れない為に生じている不安にあります。人間は現実の苦しみには耐えられます。しかし未来の不透明感には弱いもので、思考停止が一般的になって組織全体が委縮してしまいます。

企業も同じです。ですから経営者は常にグランドデザインを語らなくてはいけません。それができる経営者でなければなりません。

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