菅総理の任命問題は小さな問題ではない

菅総理大臣による学術会議の任命問題が、国会で取り上げられています。

国民の興味は、コロナ、オリンピックなど別のことであり、学術会議ではないと仰る方がいらっしゃいますが、この問題は、そんな小さな問題ではありません。

日本は、戦前に軍部による独裁国家になり、破滅した苦い過去があります。よって、その反省から権力が一極集中することを避け、三権分立などを用いてきました。

しかしながら、今回のことのように政府の考えに反することを言う人を排除しようとする考えは、戦前の日本と同じことをしようとうすることに他なりません。

私たちは、民主主義で、多様な考えを持つことが許されています。表現の自由もあります。それが権力により排除されるようなことになれば、また同じことを繰り返すことになりかねません。

本来ならば、国民の代表である国会議員は、多様な意見を聞き入れた上で判断をする必要があります。自分の都合の悪い人間を排除して、都合の良い人間を優遇することで国家を回すのは民主主義ではありません。

戦後から75年経ちましたが、今回のような理由も説明せずに国家権力を振りかざすことを許容されるようになれば、日本の破滅は目に見えています。

今回の一件は、その兆しと考えることができれば、決して小さなことではないでしょう。直近の国民の興味は、コロナにあるかもしれませんが、将来的には日本を根底から覆す、コロナよりも大きな問題になる兆しだったのだと後悔する日もあるかもしれません。


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