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76.チュニジアの"アジア人差別"と、自分にできること

以前にも書きましたが、チュニジアに居ると「ニーハオ」や「アンニョン」、中国語の擬音語で話しかけてくる人をよく目にします。

彼らは、アジア人を差別しているのでしょうか?

観光や短期滞在など、あまり居ない方からするとそう感じると思います。

が、私が数ヶ月体験したことを元に話すなら、十中八九、差別の意図はないと言えます。

アジア人の立ち位置

基本的に、チュニジアでアジア人は珍しいです。
どのくらい珍しいかと言うと、ただの一般人な私でも歩いていると写真を頼まれるくらいです。
(割とよくあるので慣れます)

その上、見た目から外国人だと分かるので、親切なチュニジア人は歓迎してくれます。

しかし、馴染みが薄いため、アジア人の違いが分かりません。(見た目だけでなく言葉や文化も)
「ニーハオ」をアジア人にとってのHelloだと思っていますし、知っているアジアの言葉(それこそching chang chongでも)を話して歓迎と親近感を表現しようとします。

日本で外国人を見たら「ハロー」と話すことと似ています。(白人でも英語が母国語とは限らないのに)

結果的に、日本人が不快に思う表現の大体は彼らの好意と歓迎の気持ちから来ている、というのが私の経験から得た感想です。

自分にできること

これらは単純に無知(知らないだけ)から来ているので、できる範囲での啓発に取り組んでいます。

最近は、街中や配属先でこうした言葉を耳にした時、自己紹介も兼ねながら

・ニーハオは中国語で私は日本人
(グローバルな言葉ではない)
・歓迎のあいさつだと思うけど、その言葉は多くのアジア人が良く思わないので次から使うのは避けて欲しい。HelloやBonjourでも十分伝わる

と言ったことを、つたないアラビア語で伝えています。これまでのところ、老若男女問わずほぼ全てのチュニジア人が「知らなかった」「分かった、そうするよ」と言ってくれています。

将来的なアジア人との「不幸な行き違い」を防ぐため、これらは任地初めての協力隊員であり、町唯一のアジア人である私にしかできない役割だと思っています。

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