チュニジア🇹🇳で暮らすHiroic

JICA海外協力隊 (2023‐1/チュニジア・青少年活動) 旅行とランニングがライフ…

チュニジア🇹🇳で暮らすHiroic

JICA海外協力隊 (2023‐1/チュニジア・青少年活動) 旅行とランニングがライフワーク。 チュニジアの山奥から書いています。

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    JICA海外協力隊が執筆した記事を綴るマガジンです。

最近の記事

97.赴任後に必要となったもの

(雲に浮かび上がる雲。この日は珍しく雷雨) 日本から必要なものは持ってきたつもりでしたが、こちらに来て新たに手放せなくなったものがあります。 ハンドクリームです。 元々乾燥肌なので気を付けているのですが、痒くもなく、アレルギー反応でもないのに何故か手が荒れています。 暫く不可解だったのですが、どうやら硬水が原因ということに気が付きました。 ミネラル分が豊富な硬水は、日本の軟水と比較して肌や髪にダメージを与えるようです。 幸い、任地でも200円ほどでハンドクリームが

    • 96.イスラエルとの「因縁」

      先日、イスラエルがシリアにあるイラン大使館を爆撃し、地域の緊張が一気に高まっている一件ですが、チュニジア人の中には「1985年の事件」を思い出した人が少なくなかったようです。 「木の脚作戦」 1985年10月1日に、イスラエルが当時チュニジアのハマム・シュットにあったPLO本部を爆撃し、パレスチナ人50名、チュニジア人18名が犠牲となった事件です。 同年、キプロスで発生したイスラエルへのテロに対する報復措置でしたが、PLOのアラファト議長(当時)は不在にしており無事でし

      • 95.春祭り()

        (伝統衣装の子どもたち。公式より拝借) 週末は、町の中心部で春の祭りがありました。 ラマダンがあったため、時期が昨年とずれたようですが、周囲は「そういえばあったな」という反応でした😅 その関心度合いを表すかのように、出店と人出も年末に比べ控えめでした。 ラマダン後の祭り(イード・アル・フィトル)と時期が近かったため、エネルギーを既に使ってしまった印象です。 大型遊具で子どもたちが楽しそうに遊んでいるので良し、といったところでしょうか。 開催3日前にプログラムができ

        • 94.共に歩んで半世紀🇯🇵🇹🇳

          JICAのチュニジア事業は、2025年に50周年を迎えます。 それに先立ち、同国での事業を紹介する動画を公開しています。 ダムや橋のように、インフラとして末長く残るものをメインで紹介しています。 節目の年に、ボランティアとして立ち会えるのも何かの縁を感じます。 半世紀の歩みは、決して平たんな道ではなかったと思います。 ボランティア事業に関しては、この15年ほどは ・2011年の革命時は首都退避、活動一時中断 ・2015年のバルドー博物館テロ(日本人も犠牲)後は派遣中止

        97.赴任後に必要となったもの

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          93.日本食の試食会①

          (柚子入りのつゆ) 以前からリクエストがあった、日本食の試食会を開きました。 チュニジアで入手できるものをまず同僚に試食してもらい、どういった反応か確認する意味もあります。 初回はそばにしたところ、色々と収穫がありました。 【試食会の感想】 ・皆、箸の扱いに四苦八苦。。チュニジアでは、欧米のように日本食が広がっていないため、箸に触れるところから日本文化の体験になる。 ※首都には寿司をはじめとした日本料理店がいくつもある。しかし、馴染みのない地方では「魚を生で食べるな

          92.穏やかな時間

          何度目か分からない、レッスンの約束→誰もいないのコンボを受け、手持ち無沙汰になったところで、同僚がお子さんと遊んでいる姿を発見しました。 「未来のC・ロナウドを相手している」 とのこと笑 ラマダン期間中と、明けてすぐの時期は来る青少年が少ないようで、週末とは思えないほど静かです。 特にこの日は、近郊のドゥッガ遺跡でコンサートがあったため、多くの人が出かけていました。 他に2名居る指導員も、”小休止”の状態ですが、特段困った様子はありません。 「来ないんだから仕方な

          91.任地のマラソン大会に出てきた

          任地の県都・べジャ市で、マラソン大会が開催されたので参加してきました。 大会の参加は、昨年12月のcomar marathon以来、実に4か月ぶりです。(あるだけありがたいです) ハーフ、5キロ、キッズランの3種目とありましたが、盛況で全種目エントリーは完売し、好評のため追加まで受け付けていました。 視覚障害者の協会設立を目的とした開催でしたが、初回としては大成功だと思います。 参加した感想をランナー目線で書きます。 【全般】 ・参加費は約1,000円でメダル付き

          91.任地のマラソン大会に出てきた

          90.任国外旅行を決める

          (まさかの当選に今年一番の驚き) JICA海外協力隊員には、私事目的の任国外旅行制度があります。 ・年間最大20日 ・取得は赴任翌日の90日後から ・取得後、半年間は間隔を開ける ・渡航先は派遣国により制限あり などの条件があり、2年間で最大40日取得できます。旅好きとしてはフル活用したいところです。 「半年の間隔」はもう少し短くしてほしいと感じたのですが、 ・隊員は公用旅券なので使用は慎重に ・多くの途上国ではそもそも旅行の習慣がなく、旅行(特に海外)はお金持ちと

          【番外編11】旅立ち

          (左からツキ、ハナ、ユキ) 生後2か月が経過し、少しずつ活動範囲が広くなってきた子猫たちですが、このほど、ツキとハナが青少年の家庭に引き取られました。 ユキは、希望者が居なければこのまま居るようです。所属長のお気に入り(名前も含めて)で、1匹ならなんとかなるとのこと。去勢していないメスなのでこの先が心配ですが。 チュニジアの野良猫は多くが去勢されていないため、増え放題なのが現状です(これはこれで問題)。ここで多頭飼育は難しいので、生まれた場合は原則里親を探すようです。

          89.ラマダン期間をイスラム圏で過ごして感じたこと

          (難病のわが子に支援を募る街頭の募金箱(真偽不明)。ラマダン中は善行が奨励される) 4月9日に、ラマダン期間が終わりました。 イスラム圏で過ごすのは初めてだったので、感想とメモを残します。 【ラマダン期間中】 ・普段からカフェにたむろしている大人たちは、店が閉まるため道端の日陰に場所を変える。ラマダンは喫煙も禁止なので、日中の空気は良い。 →ニコチン中毒に信仰心が勝る⁉️耐えきれず、隠れて吸っている人は居ないのだろうか。 ・ラマダンしてる?と何名かに聞かれた。「難しく

          89.ラマダン期間をイスラム圏で過ごして感じたこと

          【番外編10】今日も任地は平和

          任地の平和な日常を紹介します。 その1 突然眠気が来たユキ(子猫) 一方、その頃の母。 その2 開店前の大家さんに届けられた牛乳の山。 取ろうとする人は誰もいない。 日本以上に安全かもしれない。 その3 今日はちょっとツイてるかも⁉️ 【おまけ】 カッコよく撮れましたが、夜鳴きの主犯です。

          【番外編10】今日も任地は平和

          88.明日、終わりが来ようとも

          「明日死ぬかのように生き、永遠に生きるかのように学問する」(トマス・モア) 私の好きな言葉です。 先の見通しを持ち、日々を懸命に生きることの大切さを教えてくれます。 これは、異国の地でただ一人の外国人として暮らす今、とりわけ大事なことだと思っています。 任期中の活動計画は立てましたが、この期間を満了できる保証はどこにもありません。 自身が健康と安全に気を付けることはもちろんですが、異国においてはそれ以外の要因も多くあります。 コロナで全世界の隊員が帰国したことは記憶

          88.明日、終わりが来ようとも

          87.チュニジアで難しいもの②

          (活動場所。この日は数名の初級英会話) 続いて難しいと感じるのは、チュニジア人の「時間感覚」「約束事」です。 もっとも、これは途上国に行く隊員の多くが経験するようなので、チュニジア独自のものではなさそうです。 私が感じるのは以下のことです。 ・先の予定があいまい(あってないようなもの) ・予定が突然生まれる、または消滅する ・時間通りに始まらない(公共のサービスは別) ・約束の時間に遅れる、または来ない ・時間は「だいたいこのくらい」 ・しかし終業時間はキッチリ終わる

          87.チュニジアで難しいもの②

          【番外編9】静かな春の朝

          (気温の下がった翌朝は雲海が広がることも) すっかり春…を通り越し、日中は夏のようになってきました🥵 が、寒暖差のある朝は静かで過ごしやすいです。 鳥のさえずりを聞き、日の出を眺めながらコーヒーを飲む時間は至福のひと時です。 やはり春はあけぼの。 途上国に居ると、波瀾万丈な毎日を送っているのでは?と思う人もいるかも知れません。 実際にそうした人も居るのでしょうが、やることも定まり、生活も軌道に乗ってきた私の日常はいたってシンプルで平穏そのものです。 生活圏は狭いです

          【番外編9】静かな春の朝

          【番外編8】子猫の名前が決まる

          日々成長する、配属先の居候子猫を見るのが最近の楽しみです。 写真は、子猫たちが初めて母乳以外に口にした食事です。猫好きな所属長がよくお世話をしています。 そんな子猫たちの名前が決まりました。 ユキ(雪)、ツキ(月)、ハナ(花)です。 ユキは臆病なのに好奇心が旺盛です。 ツキは唯一のオスで、背中の模様が特徴です。 ハナはツキと似ていますが、この中では一番人を怖がりません。 所属長に、「名前をつけてくれない?」と頼まれたのですが、3きょうだいなので何かないかと連想したと

          【番外編8】子猫の名前が決まる

          86.チュニジアで難しいもの①

          (2階の談話スペースは見晴らしも良い) 先に書いた通り、チュニジアでの暮らしは恵まれていると感じますが、反対に難度が高いと感じるものもあります。 その筆頭は「言葉」です。 チュニジアは、訓練所で学ぶ言語(フランス語)と、現地語(アラビア語)が異なります。 この条件だけなら、他にも当てはまる国は多いです。その中でも、チュニジアが難しいと感じる理由を挙げてみます。 ①職種によっては訓練言語の出番がほぼ無い →私のように、青少年が相手であれば仏語は通じません。。渡航後、首

          86.チュニジアで難しいもの①