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イギリスでのガーデナー暮らし〜始まり編〜

北海道・札幌市を拠点にガーデナーをしているひろいと です。
個人事業6年目に入る今年から、イギリスで園芸を勉強してガーデナーのお仕事をした2年間について細かく、マニアックに綴っていきます。
約25年前のことですが!!!
今でも色褪せないぐらいの濃い体験をすることができましたので、記録しておきたいと思いました。また、英国在住中に行ったいくつかの旅行についてもシェアできたらと思います。
イギリス暮らしに興味のある方や、園芸・ガーデニングに興味のある方などはもちろん、イギリス・ヨーロッパの民間文化に興味のある方など、幅広い方々に読んでいただき、面白さや驚きなど共有できましたら嬉しいです!

さっそく第一回目の記事はガーデナーになる!という道を見つけるまでの経緯を書いていきます。

 きっかけは農学部や園芸学部でもなく、人文学部から!

ヨーロッパ、特にイギリスの文化に興味があり、絵本の翻訳者になりたいと漠然に思って入学した英米文化学科の2年生のゼミにて。イギリス人で深くイギリス文化に精通したベテラン教授の授業です。Winnie the Pooh の文学性を題材にした授業が多かったのですが、その中でイギリスの伝統文化についての文献からガーデニングが伝統文化だということを知りました。

幼少期当時は舗装もままならないような札幌でも僻地扱いの町に住んでいたおかげで野原で駆け回って、毎日自然に囲まれた日々を過ごしていました。当たり前に自然があると思って育ちましたが、大学で中心部へ通うようになり、なんだか殺風景な気がしていました。そこでこのゼミの授業を受けた時に、これじゃない?!と煌めいてしまったのです。植物を植えて景観を作り、しかも植物にたくさん触れて育てるって。これこそが自分の目指す道、と思ったのでした。

日本庭園師という道もありますが、どちらかというと日本庭園は見るためのお庭で、宿根草も多用しません。なので、目指すところはガーデナーといっても日本庭園師ではないのです。日本を含めた世界中のありとあらゆる植物を自分の手で選び育てていくなんて楽しすぎる!と思いました。そして、園芸は山奥にあったり、日本から見にいくにはとっても無理な場所に自生している植物を手元で育てて楽しむことができるのです。地球に生まれたからには、地球に生えているできるだけたくさんの植物に出逢いたいという欲張りな気持ちが出てきました。

ここからは将来の設計を方向転換。

2年かけて留学先の学校を調べたり、英語の勉強を強化。当時はポケベルの時代でしたから笑 授業でパソコンの基本的扱いを習ってるぐらいのもので、イギリスとの連絡手段が乏しい… ブリティッシュカウンシルの出張セミナーがあっただけまだよかったです。eメールは学校のパソコンでしか送れない環境だったため、時間も制限されてるし。ゼミの先生がイギリス人だったのでコンタクト取ったりなどは大変お世話になり、なんとか留学先の学校を見つけました。

大量にある留学条件の中で、日本人、イギリス人各1名ずつの推薦人からの推薦書がないとダメだったので、高校の英語の先生のところにまでお願いをしに行ったり、いろいろ忙しく過ごし、2年間はあっという間に過ぎていきました。
IELTSというイギリス独自の英語力検定も無事なんとか基準値をクリアーしたので、(TOEFLでは相手にしてくれません。)事前英語学校も行かずに、下見にも行かずにとりあえず1年間行きっぱなしの初海外渡航を強行しました。

渡英1ヶ月前以内で、保護者の預金口座に100万円以上入ってる証明書が必要で、往復の飛行機チケットがないとダメで、とか経済的なことでもすごいことになっていました。私立大学を4年間行ったのにまた、しかも海外で学生をやりたいとか無理なことを申し出ましたが、両親とも一つ返事で応援してくれるという、ありがたい環境があっての実現でした。ちなみに親は普通のサラリーマンでした。やりくり上手な母。


こうして始まった第2の学生生活。
次の記事からはいよいよ渡英後の2年間について綴っていきます!内容が濃過ぎて何回にわたる連載になるか予想つきませんが、よろしければまた読みにきてください!


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