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40歳からサッカーイラストを描き始めて8年後に日本サッカー協会に辿り着いた話vol.8【名選手たち編】

<vol.7 連鎖編 の続きです>


■名選手たち

●代名詞

以前noteでも書いたように、
僕のルーツは「キャプテン翼」なので、
サッカーを観る時は戦術よりも選手のプレイや特徴に
ピントが合ってしまいます。

スルーパスといえば中田英寿選手
フリーキックといえば中村俊輔選手
PKといえば遠藤保仁選手
トラップといえば小野伸二選手
バンディエラといえば中村憲剛選手
野人といえば岡野雅行選手
ドラゴンといえば久保竜彦選手 などなど

プレイスタイルやフォルムに特徴があったり、
代名詞がついているような選手は
やはり観ていて楽しいし惹かれます。


2010年の南アフリカW杯以降に
世界へ飛び出して行った世代は
特に個性が強い選手が多くて、

スタミナといえば長友佑都選手
メンタルといえば本田圭佑選手
キャプテンシーといえば長谷部誠選手
ハングリーといえば岡崎慎司選手
クレバーといえば内田篤人選手 などなど

代名詞付きのタレント達が勢揃いでした。


そんな中、

どんな言葉で表現して良いかわからない、
だけど、
ひときわ心惹かれた選手がいました。


それが、

●香川真司選手

でした。


若い頃から注目されていて、
セレッソ大阪でもエースとして活躍、
素人目から見ても
抜け出す動き、プレイの引き出しの多さ、得点力の高さ、
J2が舞台とは言え全てにおいてレベルが高くて


当時は
「ああ、ただの天才か」
という印象でした。


そんな香川選手が
ドイツブンデスリーガ所属の
ボルシア・ドルトムント(BVB)に移籍して、

みるみるうちに
監督やチームメイト、
サポーター達のハートをつかみ、
生き生きと躍動しながらゴールを重ね
駆け上がっていく姿、


そして
香川選手から画面を通しても溢れ伝わってくる

「あー!サッカー楽しいなー!」

な表情にトリコになってしまい、


今までの中田選手や中村俊輔選手の活躍を観ていた時の
「すごい!日本人選手が世界の舞台で大活躍している!」とは
また違った興奮と高揚感で、
当時はドルトムントの試合を観るのが一番楽しみになっていました。


なので香川選手の代名詞を僕がつけるとしたら

「サッカー楽しい」といえば香川真司選手

になります。


その後
香川選手が名門マンチェスターユナイテッドに移籍し、
監督交代や怪我やスランプに悩まされ、

2014年ブラジルW杯でも悔しい思いをして、
ドルトムントに復帰する頃に、


僕はインスタでの投稿をスタートし、
少しづつ調子と笑顔を取り戻していく香川真司選手を
エールを込めて(勝手に)描き始めました。



そして、
完全に調子と自信を取り戻し、
再びドルトムントの中心選手として躍動していた
2017年5月のある日、

香川選手の各SNSのプロフィール画像が
一斉に僕が今まで描いてきたイラストに!!

Instagram・twitter・facebookのプロフィールアイコン


自分のイラストがご本人に届いていたことへの驚きと、
嬉しさと恐縮が入り混じり、
急に緊張して手のひらが冷たくなったのを覚えています。


ちなみに、
100万人のフォロワーがいる香川選手の影響力を考えると
これは大変なことになるかもしれない!
フォロワー通知も止まらなくなるかも知れない!と、
さらに緊張したのですが、


プロフィール画像だったため、
リアクションの出来る投稿でなく、
タグ付けや紹介をされてる訳ではなかったので、
さほど影響はありませんでした笑


とはいえ、自分のイラスト(表現)が
ずっと応援している選手で、
しかも日本代表の10番に認めて頂けたことは
本当に光栄で最高の幸せです。
ありがとうございます!



■2017年


また、
2017年は様々な選手と交流させて頂いたり
お仕事に関わらせて頂いた一年でした。


主なところでは、

東邦出版様からお声掛けいただき、

日本を代表する双子のサッカー選手

●佐藤勇人選手と佐藤寿人選手

 の著書「あきらめない勇気」の装丁イラストを担当させて頂きました。


お二人の幼少期からプロ選手として活躍するまでの道程を綴った内容で、
イラストを描く前に原稿を読ませて頂いたのですが、


ジュニアユースから現在まで、
それぞれ違う環境や立場を歩んで来たにも関わらず
お互いをリスペクトする気持ちは幼少期から
全くブレていない二人に感銘を受けました。


前だけを見つめて進む寿人選手と、周囲を見渡しながら進む勇人選手。
着こなし、姿勢など、印象は全く違うけど、
紆余曲折しながら前進する隣には必ず寿人選手(勇人選手)が歩いている。。


いつもの作風のように何かのイメージと掛け合わせる表現でなく、
シンプルに歩いている二人を描く方が
この書籍の内容を的確に表現できるかなと思い
描かせて頂きました。

二卵性双生児で二人ともプロ選手になるって凄すぎますね!


また、普段の業務を含めて、
書店に並ぶ書籍の表紙イラストの案件は初めてだったので
さらに感慨深いお仕事になりました!




試合のため
福岡市内に宿泊中の川崎フロンターレの選手の皆様とも
お会いさせて頂きました。

Jリーガーの中で一番会ってみたかった選手の

●中村憲剛選手

をはじめ、
大宮アルディージャから移籍してきたばかりの家長昭博選手
ムードメイカーの阿部浩之選手登里享平選手のアベリザトコンビ
元韓国代表の守護神 チョンソンリョン選手


という超豪華メンバーから
息子のくすんだサッカーボールにサインをして頂き、
超ゴージャスなプレミアボールに生まれ変わりました。


ちなみに前年には、
大島僚太選手、大久保嘉人選手、谷口彰悟選手、武岡優斗選手、小林悠選手とも
お会いさせて頂き、
その日を境に娘がフロンターレサポーターになりました。


中村憲剛選手については
想いが強すぎて膨大な文章量になってしまいそうなので
また別の機会に魅力を書かせて頂こうと思います。




現在、サッカー解説やyoutubeをはじめ
様々なメディアで活躍しながら、
JFAやJリーグで理事なども務めている


浪花の紳士な兄貴

●播戸竜二選手

ともお会いさせて頂きました。


当時は大宮アルディージャに所属していて、
プロとしての在り方、セカンドキャリア、サッカーのことなど
為になるお話が聞けて刺激をたくさん頂きました。


現役生活を終えられた直後から
引く手数多の播戸さんのご活躍をみて、
準備と種蒔きの重要さを改めて実感しました。




福岡に住んでいるからには
やはりずっと意識していた

●アビスパ福岡


他チームに比べて若干多めに描くという
無言のアピールがついに実り、

チームの筆頭スポンサー企業である、
株式会社ふくや様から
お声掛けいただき


大人気商品の「めんツナかんかん」のアビスパバージョン
『アビスパ応援かんかん』&『選手名鑑缶』の
パッケージデザインを担当させて頂きました!

毎年アビスパ福岡が開催している
人気投票企画「神セブン」に選ばれた7選手+監督で


ミスターアビスパ 城後寿選手
福岡の至宝 冨安健洋選手をはじめ、

・岩下敬輔選手
・ウェリントン選手
・石津大介選手
・坂田大輔選手
・亀川諒史選手
・井原正巳監督

を描かせて頂きました。


商品が店頭に並ぶのが嬉しくて
「味の明太子ふくや」の店舗に立ち寄って
こっそり販売状況を眺めたり、
出張のお土産に「アビスパかんかん」を持参したり、
店員さんに自ら名乗ってみたりと(恥)

自分の携わったお仕事作品が
街に掲示される度に現地に見に行ってた
駆け出しの若い頃を思い出しながら、
初心を忘れるべからずと
気を引き締め直した記憶があります。



また、
同じ時期に
同じくチームの筆頭スポンサーである
福岡地所株式会社様から
お声掛けいただき、

有志サポーターの皆様の協力のもと、
試合の応援プロジェクトとして開催する
コレオグラフィー(人文字)用に
配布されるカラーポスターの
デザイン制作を担当させていただきました!!


J1昇格へ向けての重要な一戦の日に
使用されたアイテムだったため

今でもイラストを覚えていてくれてる方、
今もポスターを保管してくれてる方
がいらっしゃって
こちらも思い出に残る感慨深いお仕事になりました。


正直なところ、イラストを描き始めた当時は
仕事に関わりたいと言いながらも
アビスパ福岡についてそこまで詳しくなかったのですが
今では年間パスを購入し、ホームの試合には結構行くくらい
のアビサポに成長しました。



2017年も後半に差し掛かった頃、
一件のお問い合わせメールが届きました。

宛名:株式会社UDN

一度相談をしたいことがありまして
ご連絡差し上げました。
お時間のある時にお電話を頂けますか。

UDN、、?
うどん?

え!うどん、いや、UDNって
香川真司選手が所属している
スポーツマネジメント会社じゃなかったっけ?!

ご相談って何だろう、、
お仕事?
でも案件名は記載されていなかったし、、


もしかして、

肖像権的に問題が生じてついに怒られる時が来たか、、、


もしかして、

最近、初めて会う人への自己紹介の時に「香川選手のアイコンは僕が描きました」と、
さも仕事の実績のように装ってることがバレて怒られるとか?


と、
恐る恐る電話をかけてみると、

電話の向こうのご担当Tさんの声が
深刻な雰囲気ではなさそうな感じだったのでホッとしました。


お問い合わせの内容はというと、


UDNさんとマネジメント契約をしている
元日本代表でセレッソ大阪所属の
抜群のボールタッチと圧倒的なパスセンスの万能選手

●清武弘嗣選手

が、
2018年の年始に地元の大分で披露宴を挙げることになり、

清武選手のお兄様と、弟の清武功暉選手から、

挙式中にサプライズとして
清武3兄弟とお父様が描かれたイラストを
弘嗣選手へプレゼントすることを計画しており、
そこでお二人から僕の名前を挙げて頂いた。
ということでした。


責任重大の大役を担うイラストですが、
もちろん喜んでお請けさせて頂きました。


お父様を描く時(資料で頂いた当時の写真を見た時)、
時にはコーチとして厳しく、時にはお父さんとして一緒に楽しみ、
毎日空が暗くなるまで夢中でサッカーの練習していたあの頃を思い出しながら
(全く僕の思い出ではないけど)
目を潤ませながら描いたのを覚えています。


挙式当日では
サプライズも大成功して、清武選手にもすごく喜んで頂けたとのことで、
微力ながらお祝いの席に華を添えるお手伝いが出来たかなぁと
ホッとしました。


そして数日後、


清武選手が
熊本での震災復興支援イベントを終え大阪に戻る途中に、
博多駅近郊にて
急遽お会いさせて頂くことになりました!


プレミア本に生まれ変わったキャプテン翼



清武選手から直接お礼のお言葉を頂き
最高の2018年のスタートを切ることが出来ました。




◾️新たな目標


ブラジルW杯をきっかけに始めたイラスト投稿もあっという間に4年経ち、
今年はいよいよロシアW杯!


当初目標として立てていた

「次のW杯までに一件だけでもサッカーに関わるお仕事をする」

に続き、

「サッカーチームまたはサッカー関係企業とパートナーとして仕事する」


まで達成することが出来て、
もちろん光栄で満足ではありますが、

ここまで来たら
もっともっとサッカー案件に関わりたい!
(2018年当時の気持ちです)
とさらに野望が溢れてきてるのが
正直なところでして、、


夢ではなく、リアルな目標として

「関係者として日本代表のピッチ脇に立つ」

を目指してみようと思いました。



そんな野望を胸に秘めた2018年が始まり、
春を迎える頃、
ある一通のメールが届きました。

送信者の名は「早草さん」


(ロシアW杯編に続きます)

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