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週刊ブリヤート通信第2号(2024年3月13日)

こんばんは!むかいです。
先週に続いて、『週刊ブリヤート通信』の第2号です!

第1部は地元メディアを中心にロシア連邦ブリヤート共和国関連の1週間の重要ニュースをピックアップしたもののご紹介、第2部ではニュースについて自信と関連付けた感想や身の回りの出来事・所感をつづっていきたいと思います。第1部は完全無料、第二部は一部または全部を有料とさせていただきます。ご了承ください。

今回の記事の対象期間は2024年3月4日㈪~3月10日㈰までです。それでは早速始めましょう!


第1部・1週間の重要ニュースピックアップ

集合住宅の水漏れと修理の遅れ(2024年3月4日(月))

ウラン・ウデ市内の集合住宅の地下の水道施設で大規模な水漏れが発生しており、業者がまともに対応してくれない…というニュース。

通りの住宅では地下の水道施設で給湯配管からの大規模な水漏れが続いており、住民たちが協力して排水に追われているという。業者は苦情の電話を切ってしまうという始末。現在行政当局に対しても苦情を申し入れているとのこと。

このような住宅の水道関連のトラブルは月に複数回レベルで報道があり、とくに水やお湯の配管からの水漏れの被害が深刻です。

〈参考記事〉

イヴォルギンスキー地区の学校でブリヤート語のお祭りが開催(3月5日(火))

5日、イヴォルギンスキー地区の学校でブリヤート語祭りが開催され、500人以上が参加しました。この祭りは毎年サガールガン(ブリヤートの旧正月)の終わりにブリヤート民俗文化学校協会によって開催されるもので、今回で10回目。

伝統スポーツの試合やスピーチコンテスト、伝統料理のワークショップなど祭りのプログラムは多岐に及びます。

毎年ブリヤート民俗文化学校教会に加盟している学校の中の1つが開催校となり、共和国中の加盟校16校の生徒が集まります。なお、各試合やコンテストの優勝者には6万ルーブルの賞金も用意されているとのこと。

中学校長は
「我々の協会の使命は、先祖から受け継いできた文化と教育課程を保全し普及させることです。今日その使命は十分に果たされていると思う。」とコメントしました。

〈参考記事〉

国際女性デーにブリヤート共和国首長が花配り(3月8日(金))

3月8日は国際女性デー。旧東側諸国では祝日になっていることが多く、ロシアでも祝日として盛大に祝われます。この日は大切な女性や身近な女性に男性が花束を渡すことがロシアでは定番になっており、こちらも例外ではありません。

ブリヤート共和国首長のアレクセイ・ツィデーノフは市内各地を訪問し女性たちに花束を配って回りました。

ただ、この女性の日であり祝日である3月8日も、働く女性たちがたくさんいます。女性は休んで男性が…とはならないようですね。(人手不足ですし)

〈参考記事〉

複数大学共同の新国際キャンパスの建設が進行中(3月9日(土))

現在ウラン・ウデ市内では、私の勤務先であるブリヤート国立大学を含めたいくつかの大学の合同国際キャンパスの建設が少しずつ進められています。

このキャンパスの建設には連邦予算から160億ルーブルが投じられており、非常に大規模なものとなっています。最新鋭の設備の教育棟や学生寮がキャンパス内に建築されます。

記事によれば今年中の完成を目指しているそうですが、現在の様子を見る限り年内には終わらないとは思います…

奥に見えるのが建設中の建物

ちなみに大学で私が聞いた話によれば、留学生や外国人教員・研究者向けの施設、外国関連の研究施設も全てこの新キャンパスに集中させる方針だそうです。教員1人につき1部屋の研究室ももらえるとか。まあ、完成後も私がここで働いているかは非常に微妙なのですが…

このような施設はより発展が進んでいるロシア西部でもあまりないものらしく、首長はこの計画を気に入っており、また順調に進んでいると述べています。

〈参考記事〉

第二部

今回第二部では、「ロシアの住宅トラブル」「ブリヤート語事情」「女性の日」「留学生事情」について、自身の見聞や体験をもとにお話したいと思います。

住宅トラブル

ロシア生活では日本と比べて数々のトラブルを経験することになりますか、その中でも多いのが衣食住の「住」におけるトラブルです。

今冬ブリヤートだけでなくロシア各地で多かったのが暖房設備を巡るトラブルでした。

暖房器具

ロシアでは冬季の暖房は、熱湯工場から町中に張り巡らされた配管を熱湯が通り、家々の各部屋に設置された設備(写真)から熱が放出される形をとっています。トラブルがなければ、家庭内では電気もガスも使わない暖房設備であるため非常に安全であり優れものであるこのシステム。ただしトラブルが起こるとそうはいきません。

今冬ロシア国内のブリヤート以外の地域で報道が多かったのは町中での給湯配管の破裂です。一部地域の配管は老朽化やメンテナンスの遅れが深刻になっており、これまで蓄積された負荷や負担が限界を超えて配管が破裂…という事態がノヴォシビルスクなどで発生しています。町の熱湯配管が破裂すると、破裂したあたり一帯は熱湯が溢れ出てサウナ状態になる他、その配管から熱湯が供給される家々の暖房が停止状態となってしまいます。

そして更に問題なのが、こういった事故発生後の修繕が非常に遅いこと。ノヴォシビルスクでは数週間も極寒の中暖房無しで過ごす羽目になった場所もあったとか。(知り合いの知り合いが巻き込まれました…)

ウラン・ウデではこのような大規模な配管の破裂は私が知る限り今冬はなかったものの、建物内での配管の破裂で部屋が洪水状態になった…という報道は何回か目にしました。

普通の水道からの破裂なら使用時以外は水が通らないため使わなかったりバケツを置いたりなどの工夫をすれば何とかしのげますが、暖房は24時間工場からの集中管理で流れてくるのでそうはいきません…

私が暮らす寮では、夏に一部配管の取替工事が行われていたので、そのような事態に今後もならないことを祈るばかりです。

ブリヤート語事情

続いて、ブリヤート人とブリヤート語事情についてお話しします。

私が暮らしているブリヤート共和国には、2023年1月現在で63.94%(581,764人)のロシア人と32.46%(295,273人)のブリヤート人が暮らしています。ブリヤート人はモンゴル系の民族で、宗教は主にチベット仏教とシャーマニズム。

ブリヤート人についての詳細は私のブログ記事をご覧ください。

そのブリヤート人が古来から受け継いできた言語がブリヤート語です。ではブリヤート語が話せるブリヤート人はどれくらいなのでしょうか…?

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