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週末は自宅で引き籠ってAmazonプライム

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 とうとうAmazon Fire TVスティックを買いました。まさに21世紀的製品。TVに接続し、WIFI設定しスティック型のリモコンで「アレクサ、(映画のタイトル)」っていえば画面に映画の画面が登場しクリックすれば再生されるのです。実に便利です。ツタヤまで行かなくてもいいんです、雨の中を!
 初回の作品は待望の「クリード 炎の宿敵」。

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シルベスター・スタローンの代表作「ロッキー」シリーズのスピンオフ作品。ロッキーのかつてのライバル、アポロ・クリードの息子アドニスがプロボクサーとしてチャンピオンを目指すためにロッキーに弟子入りするのが前作の「クリード チャンプを継ぐ男」。

2作目の「クリード 炎の宿敵」(以下クリードⅡと表記)は世界チャンピオンになったアドニスに旧ソ連のウクライナから挑戦者が現れます。名前はヴィクター・ドラゴ
「ロッキーⅣ」でロッキーが対戦したソ連のスポーツエリート、イワン・ドラゴの息子です。この作品は前作クリードの続編でありロッキーⅣの続編でもあるのです。

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 ロッキーⅣのあらすじはソ連のスポーツエリートであるイワン・ドラゴがアメリカへ行き世界チャンピオンのロッキーに挑戦するところから始まり、その話に待ったをかけて、まずは自分と対戦しろと迫るのが元チャンピオンのアポロ・クリード。ロッキーは引退して5年もたつアポロを止めるのですが、アポロの意志は固くドラゴとの試合に。
結果は圧倒的な実力差でアポロはKO負けをし、命を落としてしまいます。セコンドにいたロッキーはタオルを握り、リングへ投げようとするのですがリング上のアポロに拒否され、アポロは倒されました。ロッキーはアポロの仇を打つ為にモスクワへ行きドラゴと対戦し見事ノックアウトします。ロッキーⅣは1985年の作品で当時は米ソが冷戦の時代。レーガン大統領の時代でロシア人が悪役のアメリカ映画が量産されていました。モスクワでの試合シーンではソ連の書記長が特別席で観戦し客席には軍服姿の男たちがたくさん映っています。また、当時は映画のサウンドトラックCDが売れていたので映画ではたくさんの音楽がかかります。まるでMTVです。このブログもロッキーⅣのサントラをYouTubeで聞きながらキーを叩いています。
 さて「クリードⅡ」の話ですが、世界チャンピオンのアドニス・クリードはドラゴの息子ヴィクターの挑戦を受けて対戦します。ところがロッキーは対戦に反対してセコンドにつきませんでした。アドニスは父アポロのトレーナーの息子を頼って対戦するのです。試合はヴィクターの優勢でしたが、勝ちを焦ったのかヴィクターはダウンしたアドニスにパンチを当て反則負けになりました。反則なのでアドニスは王座のままですが肋骨を折るなど重傷を負います。その後、新婚さんのアドレスに娘が誕生し家賃の高そうなマンションに引っ越して新たな人生が始まります。経済的にも成功した黒人アスリートの新生活です。一方のドラゴ親子は今まで見放されていたロシア国家の偉いさんから
晩さん会に招待されて新しいトランクスをプレゼントされ将来を期待されます。そこに現れたのは政治家になってリッチになっているイワンの元妻。ヴィクターは怒りで席を立ってしまいます。「お父さんを見捨てたあの女は今頃なんだ!」と。なんて父親思いなんでしょう。父は「せっかく招待してくれたのだ。これからにとってチャンスなのだ」と息子をなだめます。大人です。父イワンはロッキーとの敗戦後に地位も名誉も妻も失いウクライナで肉体労働者になって息子を育てたのです。映画の冒頭ウクライナでのドラゴ親子のトレーニングシーンは昭和のヒットアニメ「巨人の星」の親子のようです。プアーな移民の白人のようです。この映画にはリッチな黒人であるアドニスの母(アポロの妻、大豪邸に住んでいます。)リッチになった黒人アドニスがいる一方、人に騙されて財産を失い豪邸を追われた元リッチマンのロッキー、ロッキーに敗れてリッチマンになり損ねたドラゴとプアーな白人が対照的に描かれています。レーガン政権から30年後のトランプ政権のアメリカを反映しているように日本人の筆者でもそのように思ってしまいます。結末は映画ですからアドニスが勝ちます。しかし、この結末が切ない。
 アドニスは砂漠のような環境で特訓しヴィクターに再戦します。モスクワで。30年前のロッキーⅣでのモスクワとは違い、資本主義になり会場もショーアップされてラスベガスみたいです。行ったことないけど。試合はイワンの元妻が現在の夫とリングサイドで観戦し、歌手でもあるアドニスの嫁が歌いながらアドニス、ロッキー、アドニスの母が入場します。試合では序盤はヴィクターが優勢ですが、途中からヴィクターが攻め疲れてアドニスが盛り返します。とうとうヴィクターがリング上で棒立ちの状態になり、イワンの元妻は夫ともに会場を去ってしまい、父イワンは苦悩しながらもタオルをリングに投げて試合は終わります。ロッキーⅣでのタオルが見事に伏線になっています。試合後ヴィクターはタオルを投げた父に言い寄るのですがイワンは「もういい、お前はよくやった。」とヴィクターを抱きしめるのです。映画のラストシーン、勝利者のアドニスには幸せな新婚生活が、ロッキーは疎遠になっていた息子と再会し孫とも対面し幸せなそうな老後生活が始まる一方、敗者ヴィクター・ドラゴは父イワンとランニングをしています。ここまでくると判官贔屓なのかドラゴ親子を何とか、したってやってと、してあげて欲しいと切実に願います。ストーリーは上手くまとめていますね。音楽もラップを多用したりと実に今風です。
 ロッキーシリーズの元々はリッチマンになった黒人チャンピオンにプアーな白人の若者が挑戦することで始まりました。アメリカが建国200年を祝った節目の年1978年に製作されました。もうアメリカ映画史の世界ですね。この次はスターウォーズでも観ようかなとAmazonスティックの便利さに虜になっています。


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