見出し画像

第9回 大人の階段のぼる?

 私は高校生

 高校生なんて響きを聞くと、青春や思春期の登竜門、誰もが経験する、いやもししたら経験しないかもだけど、反抗期とか、一種の通過儀礼みたいなものなのかもしれない。まぁ、高校生って素敵だよね。
 義理の父親が死んで、新たなスタートを切った春。桜もひらひらと舞い降りて、とても綺麗な景色だった。
 過去に、兄弟に恵まれたといったが姉がいた。高校を卒業し、大学に進学していた。シングルマザーで育ったのに関わらず、私立の高校、私立の大学に進んだ強者だった。もちろん、学費なんてものは公立と比べならないものであるし、何かに特別に優秀ってわけでもなかった。
学費に対する母親の嘆きを聞きながら生活していたら、仕方なく進学するか分からない大学のために、学費を稼がなくてはいけないと、高校入学とともにアルバイトを始めた。
 高校は、だいたい何処もそうかもしれないけれども、アルバイトは禁止の高校だった。そんなこといっても、校則を無視して働いてる学生なんてざらにいる。家庭の事情で働く必要があると言えば容認される、学校だった。
 ありがたいことに、シングルマザーの家庭であることを理由に、アルバイトを始めたのだった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?