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CFC・情報発信チームのアドバイザーになりました

この週末、仙台に行ってきました。

東北の子どもたちの学びを支える公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン(CFC)仙台事務局の皆さんに会いに行くためです。

CFCは私も昨年参加したスタディクーポン・イニシアティブの中心団体で、共同代表の今井悠介さんとはこれまで何度も現在、そしてこれからの教育をめぐる様々な論点について議論を積み重ねてきました。

彼らには2011年の東日本大震災をきっかけに、これまで7年以上にわたって、東北や関西、熊本で、震災で被災した子どもたちや貧困家庭の子どもたちの学びを支援してきた経験があります。

つまり、毎年億円単位にのぼる寄付を原資としたスタディクーポンを配布するという事業を継続・成長させてきた経験があるという意味です。

この春からは、新しい動きとして、元新聞記者の辻和洋さんを迎えて情報発信チームを新設し、いわゆる「団体の活動報告」に留まらない骨太な情報発信の準備を進めています。

そして、今回、私もその情報発信チームに対するアドバイザーとして、CFCの活動を裏方からサポートさせていただくことになりました。今回の仙台行きの経緯を説明すると、そういうことになります。

さて、仙台でのことを話します。

CFCは二人の代表を置く共同代表制の団体なのですが、仙台事務局に拠点を置くもう一人の共同代表、奥野慧さんとようやく対面でお話することができました。これがとても良かったです。フランクな人柄がとても親しみやすくて良かった。

また、クーポンを受け取った子どもたちの日常的な相談相手となる大学生ボランティアの新入生の皆さんへの研修の様子も見学させていただくことができました。

自発的な気持ちをもって一年間、厳しい状況にある子どもたちのために頑張ろうと集まった大学生たちです。

仙台から少し足を伸ばして、石巻市で実際にクーポンを利用した子どもの話を聞きました。クーポンの使い先である塾の先生のお話も伺うことができました。

一人ひとりに物語があり、乗り越えてきたものがあり、そして今がずっと続いていく。いつか終わるまで。その当たり前のことを考えていました。

震災当時、非常に大きな被害のあった名取市の沿岸部にある閖上地区の様子も見に行きました。教育のこと、震災のこと、何かを始めること、やり直すことについて、考えました。

今回の仕事の意義ですが、とてもシンプルだと思っています。

これまでの自分自身の人生を振り返りながら、教育・学習ということの価値は人間にとって根源的だとずっと思ってきました。

生まれた国や地域、親の所得や置かれた政治・経済・社会的環境の違いにかかわらず、一人一人の子どもや人間が自ら納得のいく人生を切りひらき、歩んでいけるかどうか。

その可能性の大切な基盤の一つとなるのが、何かを学ぶということ、そしてその機会が誰にでも広く開かれているということだと思います。

CFCの活動ですべての問題が一気に解決するわけではもちろんありません。

そもそも、何が、どこまで、社会的に、つまり大人たちの手によって、子どもたちへと保証されているべきなのか。そのこと自体、常に議論し続ける必要のある正解なきテーマだと思います。

大事なことは、彼らが7年以上続けてきた活動自体が、いま私たちが真剣に考えなければいけない問いを投げかけ続けているということ。

「すべての子どもたちに与えられてしかるべき学びの機会とは何か?」

「私たちは子どもたちに対してどんな学びの機会を与えることができるのか?」

その問いをこの社会のなかで反響させ続けるために、これから彼らが色々な情報発信のトライをしていくと思います。

そのとき自分にどんな手助けができるだろう。そんなことをモヤモヤ考えながら、仙台を離れ、東京まで帰ってきました。


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