プレゼンテーション1

キャッシュレスしてる自分に酔ってない?〜まだまだお得な回数券

こんにちは
WelfieLinkの冨田です。

さて前回は〇〇ペイは結局どれが一番お得なのという記事を投稿しました。政府も10/1の増税時より、〇〇ペイをはじめとするキャッシュレス決済に対して2〜5%のポイント還元を行うと発表をし、社会的にキャッシュレスの機運が高まっています。

キャッシュレス決済はもちろん店側の現金負担を減らす目的もありますが、当面はユーザーへのポイント還元が大きな魅力となりユーザー数を伸ばしていくでしょう。
しかし、何でもかんでもキャッシュレス決済がお得とは限りません。

今回は古くから制度として用いられている回数券サービスに焦点を当てて、最もお得に鉄道を利用するにはどうすればいいのかを解説していきたいと思います。

そもそも回数券って?

回数券。名前は知ってるし、だいたいわかるけど、使ったことはあまりない。そんな方が多いのではないでしょうか。

同じ区間10回分の値段で11回分の切符が買える。
そんなシンプルな回数券のシステムは、日本の鉄道においては1891年に讃岐鉄道が始めたのが最初と言われています。(当時は30回分を25%引きの値段で販売していたそうです。また定数乗車券という今とは異なる名称でした。)

そんな回数券ですが、実はいくつか種類があります。
鉄道会社にもよりますが、例えば東京メトロや小田急では
普通回数券(11枚/10回分料金。いつでも使える)
時差回数券(12枚/10回分料金。平日の10〜16時と土日祝)
土日回数券(14枚(小田急は15枚)/10回分料金。土日祝)
と、使うことのできる曜日や時間帯によってはさらにお得になるものも発売されています。
通常、使用期限は購入から3ヶ月です。

キャッシュレス決済の限界

キャッシュレス決済は確かにお得です。
普段使うコンビニやスーパー、家電量販店やネットショッピングなど本当に多くの場所で使えるようになってきました。
買い物するたびに0.5〜5%くらいの割引やポイント還元がされるというのは、少し前の現金オンリーの時代からすれば考えられないくらいお得な世の中です。

しかしそんなキャッシュレス決済も公共交通にはなかなか介入出来ませんでした。
JR東日本のクレジットカードであるVIEWカードや、大手私鉄の発行するクレジットカードでは、SuicaやPASMOにオートチャージすることは可能でしたが、ポイントの還元率はあまり高くありませんでした。(最大1.5%)

また、みどりの窓口のような券売機以外の方法で購入する場合では、全てのクレジットカードが使える場合も多いですが、依然としてQRコード決済や交通系以外のICカードは使うことができません。

つまり、現状鉄道やバスの乗車運賃に対しては3%前後(Kyashとクレジットカードの組み合わせ。還元率は10/1以降変更)が限界なのです。

回数券がお得な実際の例

Aさんは週2回、新宿〜阿佐ヶ谷(IC乗車で165円。切符の場合は170円。)にバイトに行っています。
これまではオートチャージのSuica(1.5%。ただし還元は1000円ごとに15P。)を使っていました。
年間に110回(365×2/7)通勤すると、これまでの方法では165×2×110×0.015=544P分の還元を受けることができます。つまり実質的な支払額は36300-544=35756円となります。
ある時、回数券にした方がお得という話を聞き、計算をしてみました。回数券は10回分の金額で11回使えるので、購入は110÷11=10回で済みそうです。170×2×10=34000円となりました。

つまり週2回出勤すること自体はなんら変わりはないのに、Suicaで払っている時よりも年間で1700円以上もお得になったのです!

この金額はそもそもの運賃が高ければ高いほど差が出ます。

例えば新宿〜大宮(IC464円。切符470円)を同様のケースで計算すると、100549円と94000円となり6500円も差が生まれるのです。

さらにお得になる時差回数券・土日回数券

先ほどの例はJRでしたが、今度は時差回数券や土日回数券のある小田急で考えてみましょう。

Bさんが新宿〜新百合ケ丘(IC308円。切符310円)を週2回往復する際、
ICの場合、年間66744円かかります。
普通回数券の場合、62000円となり、4700円以上お得になります。
では、時差回数券や土日回数券の場合どうなるでしょう。
時差回数券が使えるのは平日の10〜16時または土日祝となるので、Bさんはその日時に利用したとします。その場合、実質56833円となります。(時差回数券は12枚組のため、110×10/12の値で計算をしています。)普通回数券よりもさらに5000円以上お得になりました。
土日回数券の場合はどうでしょうか。45466円です。(小田急の土日回数券は15枚組のため、110×10/15の値で計算をしています。)なんと、時差回数券よりも1万円も安くなってしまいました!

まとめると

IC(還元なし) 67760
IC(還元率1.5%)66744
普通回数券 62000
時差回数券 56833
土日回数券 45466

土日回数券はIC(還元なし)よりも1年で2.2万円もお得になることがわかりました!!!

さらにお得な東京メトロの回数券

さらにさらに!東京メトロの回数券にはお得な特徴が2つあるのです!

1つ目は、回数券が駅間ではなく同一運賃区間で発売されていることです。
例えば、小田急線で千歳船橋〜代々木上原(切符160円区間)の回数券を購入すると以下の画像のように表示されます。

これは、千歳船橋と代々木上原の間では自由に使うことが出来ますが、同じ160円区間である千歳船橋〜登戸では使うことはできません。

しかし、東京メトロは違います。
東京メトロでたとえば代々木上原〜新木場(切符240円区間)の回数券を買おうとすると、以下のような回数券が発券されるのです。

つまり、この回数券を持っていれば渋谷〜浅草(切符240円区間)でも大手町〜浦安(切符240円区間)でも、どの240円区間でも使用することができるのです!

普段は代々木上原〜新木場を使っているけど、たまたま用事で別の区間の東京メトロを利用する。そんな時にも使える可能性があるのですから、ますますお得になる可能性が高いのです。


さらにさらにさらに!東京メトロの回数券を使うことのできる幅は広がります!
2つ目の特徴、それは回数券を使って乗越をしても差額のみの精算で済むというもの。
具体例で説明しましょう。

JRをはじめとするほとんどの鉄道会社の回数券は乗越をした際、以下のように請求されます。
東京〜新宿(切符200円区間。1枚あたりの値段は181円)の回数券で東京駅の改札を通ったが、中野駅で降りた場合、回数券の区間外である新宿〜中野の料金(160円。ICの料金ではなく切符料金で支払わなければなりません)を徴収されます。
本来、東京〜中野はICで216円(還元無しの場合)ですから、東京〜新宿の回数券で改札に入ってしまうと125円(181+160-216)の損となってしまいます。

しかし、東京メトロは違います。
たとえば東京メトロの160円区間の普通回数券(1枚あたりの値段は145円)をで渋谷駅の改札に入り、押上(渋谷から240円区間)で降りた場合、請求される金額は80円(240-160)だけで済むのです。実質225円(145+80)ですね。
同じ区間をIC(還元無し)で乗車した場合、237円ですから、回数券を使って乗車し、降車駅で精算をした方が12円お得になりました。

この制度は限りない可能性を秘めています。東京メトロの初乗り区間の回数券(160円区間)を持っていれば、どこに行くにしても必ずICよりもお得になるのです。

もちろん今回のケースも、200円区間の回数券を持っていた場合は実質221円ですし、240円区間の回数券を持っていれば実質218円です。よりお得になります。しかし、短区間で東京メトロを利用する可能性がある場合、短い区間の回数券を持っていた方が、様々な場面で有効に使うことが出来ます。(200円区間を240円区間の回数券で乗車いても返金はされません)

東京メトロを利用される際は、ぜひ回数券の購入を検討してみてください!

(ただし、使用期限が3ヶ月なのでそこだけ注意してください)

まとめ

いかがでしたでしょうか。
1年単位で見ると、いかに回数券がお得なのか
東京メトロの回数券がどれだけ便利なのか
お分りいただけたれば嬉しいです。
ぜひ日々の生活にキャッシュレス決済だけでなく、回数券も利用してみてください!

ちなみに回数券は鉄道会社にもよりますが、クレジットカードやSuica等交通系ICカードで購入できます。つまり、回数券の購入でポイントが還元されます。二重にお得です!


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