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レコードのこと②

さて、先日のレコード①のダイアナロスからハンドルをグイッと切って…

エスターフィリップス姐御です。これは先日届いたばかり、クリーンヴォイスのダイアナロスとは対極のギュッと密集した強い声のエスター姐です。私独自のジャンル分けをするならば、エスター姐はいわゆる『おば声・ドスドス系』に入りますが、姐の場合はさらに歌い方が独特で粘度が高い。分類としては、おば声科ドスドス属ネバリ種みたいな。ちょっとマニアックになりますが、かのマリーナショウ姐も私の中ではネバリ種ですがこちらはネバリ種クール。エスター姐はネバリ種アッパー。こんな言い方するとトゲアリトゲナシトゲトゲみたいですが、何はともあれネバリ種は共通してすこぶるかっこえぇのです。
ちなみにこちらがマリーナショウ様↓

さあ、そんなエスター姐の1976年のアルバム『Ester Phillips with Joe Beck / For all we know』です。
突如降臨した『買っちゃえ神』に背中を押されてうっひゃっひゃ〜!とポチリしたのでした。あぁ、通販って楽しいなー。

もうジャケットからしてサイコーです。只者ではないオーラを放っていますね。そしてよく見ると、


釣りじゃん!!

なんで?なんでなの?釣りしてんの??と、この時点で問答無用の圧勝な感じですが、エスター姐は他にも大蛇を持ってニンマリ微笑んでいるアルバムもあるので果たしてどちらのジャケの方が強いのかまだここでは断言できません。
それにしてもこの釣りの写真、なんとなく物語が醸し出ていますね。ジャケットのための撮影というよりかは町内会の旅行写真っぽいナチュラルな雰囲気です。『ちょっと会長会長ー!私の写真も撮ってよ!』『あぁ〜はいはい、そんじゃにっこり笑ってな、ほれ!チ〜ズ』『わははーっ!』みたいな感じでしょうか。そして『やっぱ海釣りはいいねぇ!』なんていいながらこの後沖で魚さばいて日本酒で盛り上がったんだろうな、なんて感じがします。実にいい写真です。

ということで、表側からいきなりハイテンションのFor all we knowですが、中身もめちゃくちゃハイテンションなのです。なぜなら全曲アッパー系!おそるべし姐よ。
A面一曲目のアンフォゲッタブルのカバーもいきなりものすごい高いノリですし(曲の後半はエロい声だけで引っ張るという力技が垣間見れます。姐、超黒帯!かっこえぇ!)、なんと言うか普段からものすごく静かな暮らしをしている人がいきなり聴いたら『キャアッ!!』と取り乱してしまうかもしれない賑やかさです。私もここのところとても静かに過ごしているので、はじめて聴いた時はとてもゼェゼェしました。全曲イケイケのアルバムというのもありそうでなかなかないかもしれないですね。

といった感じで気持ちだけでもレッツパーティーな気分を味わいたい方にはとってもオススメな『月刊釣り名人』もとい、『For all we know』です。私的の推し曲はB面一曲目のセルジオメンデスで有名なカバー曲、Going out of my headです。ある意味このアルバムの中で唯一のミドルテンポで落ち着いてる曲の感じはありますがその分約8分と長く、やはりただじゃすまさない感じがスゴいです。

ちなみにエスター姐さんの声を聴いていると漬け物が食べたくなってくるというか、姐さんの漬けた漬け物って絶対美味しいような気がするのですよね。きっと梅干しも達人に違いないだろうなぁ。遊びに行ったら濃いお茶とともに『いい具合に漬かってるよ!食べなっ!』と爪楊枝を刺した漬物をさしだしてくれそうな気持ちになります。あぁ、いいなぁ!


そんなシーンを思い浮かべながら聴いて、嬉しい気持ちになっている私です。


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