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ハクメイとミコチ 12巻

樫木祐人たくと/ハルタコミックス(漫画)

身長9㎝の小人たちと動物、昆虫たちが生きる世界の物語。
今回は第90話から第98話までの9本だて。

第90話 キュウリのサンドイッチ
とある随筆の描写からハクメイが想像した、キュウリのサンドイッチを再現してみんとする話。
本や映像作品に出てきた食べ物を再現してみるのは私もたまにやる。
この話と同じで、細かいレシピがなくて、自分が想像した味を再現するのが面白いんだよね。
第91話 宿と地のもの
趣のあるビジネスホテルみたいなところに泊まり、真っ暗な外に繰り出し、なんだかんだと漬け物、魚の酢漬け、地酒の量り売りなどを手に入れる。
部屋に戻って、寝床の上にそれらを広げて酒盛り。
行灯あんどんの火で魚の挟み漬けを炙ったり、気取りのない相棒とのこんな小旅行は楽しそう。
第92話 カワウソ舟と子供たち
前回の帰り道だろうか。カワウソが引く渡し舟に乗るハクメイとミコチ。
泳げないハクメイが乗り合わせたのは元気溢れる地元の子供たちで、舟の中は大騒ぎ。揺れる。水も入ってくる。
最後はハクメイが久しぶりに「お兄ちゃん」に間違われてほっこりした。
土産物屋で売っているどこかで見たような木彫りのカワウソの置き物がキュート。
第93話 お菓子と刃物
研ぎ師のハルシナさん(ミンク)を訪ねるハクミコ。
ハルシナさんはハクメイを敬遠してるんだな。
こういう態度をとる人は今までいなかった。
ヒヤヒヤしたけど、手作りお菓子を食べちゃったから恩義を感じるっていうのがハクミコ世界らしくていい。
第94話 お祝いの手料理
バー・いかさまハルツ新装開店祝いの持ち寄り料理を用意するコンジュとセン。
前巻か前々巻あたりからコンジュが好きなので、雑でいい加減で大雑把で真面目で優しいコンジュ炸裂で最高だった。

第95話 恥じらいと装い
「可愛い」がテーマの食事会に参加するため、可愛い服を探しに行く話。
ボーイッシュが魅力のハクメイに、ミコチとコハル(コクワガタ)が可愛い服をあれこれ着せる。
可愛いカッコしたハクメイ、可愛かった。
第96話 下駄の昼酒
ポートラウンジ「小骨」のマスター・マヤの〝ヤケ休み〟。
マスターが昼酒が飲める場所を求めてフラフラする間に、ハクミコとは別の交友関係が見えてくる。
こういう、特になんにも起きないけどキャラクターの今まで知らなかった一面が見られる話って『ハクミコ』らしい。そしてこういうのを面白く描けるってすごいなと思うし、いいなと思う。
第97話 憧れの喫茶店
隠れ家的な老舗喫茶店でお茶したい女の子の話。
ハクミコやコンジュなど脇にまわってる時のレギュラーキャラは、なんかもう色々「超人」で、こんな人が先客としていたら一見さんは腰が引けるよなぁと気の毒面白い話だった。
第98話 内緒の仕事
儲けにならない門の修理を、大工集団・石貫會いわぬきかい副長の身分を隠して引き受けるカテンちゃん(ハクビシン)。
カテンちゃんと会長・ナライの過去が分かって、ハクメイと一緒に「へー」と思える話。
『ハクミコ』はアニメを観た後に原作の6巻から読み始めたので「今謎な部分はアニメでやったところと6巻の間で全部語られているに違いない」と思っていたけど、全巻読んだ今も謎な部分は沢山ある。
この語りすぎない感じが『ハクミコ』のすごいところだと思う。
いつまでも続いてほしい。

今回この本がなかなか見つからず、結局注文して取り寄せたんだけど、漫画本だけの通常版がなくてカレンダー付きの特装版になりました。
まぁ高いな…とは思ったけど、カレンダーもハクミコすてきカレンダーだったからそれはいい。
それはいいんだけど、表紙や背表紙に特装版のマークが付いていて、ちょっと邪魔だなぁと思う。

マークの下の部分の絵が見えないから
損した気分

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