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転んだら雪は舞う

こんな時期や季節ですし、もうかなり前なんですが、やってたスポーツの事でも少し話そうかと思いまして、酔った拍子に書いてみる事にしました。

この間、中高と所属していたスキー部の仲間に会いまして、懐かしい仲間に会うと色々な事が蘇ってきます。
歳は取ってしまったけれど、楽しい雰囲気はあの頃のままでした。
それが何ともうれしいんですよね。
皆さんも同窓会とかってそんな感じありませんか?

そう。関東の南の方に住んでいて、東京の学校に通っているにもかかわらず、スキー部なんてものに在籍させてもらっていたのが、僕の青春時代。
かれこれ40年以上も前ですけどね。
親にはほんとに感謝ばかりです。お金、掛かりますもん。

「スキー部がある」ってだけで第一希望に推した、中学受験。
親との面談で正直にスキー部に入りたくて、とお話したところ、この先中高の6年間ずっとお世話になるスキー部の顧問の方が試験官だったという逸話もあり、受験はパスしました。(あ、勉強の試験の方も及第点だったかな?w)

入ってみて分かったのですが、スキー部と言っても、美しく滑りを見せていくような基礎スキーというものと、ポールの間をいかに早く滑るかというタイムを競い合う競技スキー(ほんとはもっといっぱい種目は分かれます)に分かれている事が後でわかったんですが、僕の入ったスキー部は後者の方のタイムを競ったりする部でした。
いっちょ前に合宿に行ってはポールに入って(いわゆるアルペン種目のSL、GSのあたりです)楽しさを色々感じていたのですが、中学の僕らにはいわゆる”本番”と言われるような大会に出る事はありませんでした。
まだまだ下手ですしね。
頑張ってはいても・・・と言う顧問の先生の判断だったんだと思います。

振りが長くて呆れた方々も多いかと思いますが(笑)、初めて大会というものに出た時の(中2か中3あたり)のインパクトが強く残り、いまだに覚えているって事を書いてみたら面白いかも!と思って書いているんです。

初めての大会は、学校の寮がある志賀高原の草大会でした。
高天ヶ原スキー場ってとこでした。

その日の天気は雪。
草大会と言っても、雪国の腕自慢が集まると思うので、レベルは普通の東京の中学の大会以上だったのかも・・・と後から思う事になります。

バーンはスノーセメントとかでカリッカリ、その上に寒さとともに細かくなった雪が降り積もり、僕らには経験した事のない状態になっておりました。

スタートの付近に居てその時間を待っていても、寒さでガタガタ。
かなり厚着をしていったつもりでも芯まで冷えてしまうような天候でした。
顧問の先生がキャラメルを一粒。出場するみんなに配りました。
「ゆっくり噛んでろ」との事。
感じたことの無い寒さの時は、甘いものがすぐに熱になり、いいらしいのです。あと何かを取り入れるために顎を動かす事。これもいいみたい。
雪国出身のアスリートでもある顧問の先生は、僕らの気持ちが分かっていたんですね。

スタートの点呼を終わって、いざ。

スタートハウスからみたバーンは、はっきり言って怖かったです。
スポーツしたり、みたりしてて、最初っからこういう気持ちなのは、もう飲まれていて結果どころじゃないのは分かりました。
(抑えてゴールまで)
そんな気持ちが先走り、勝負やタイムじゃなくなりました。

何旗門かを進んだとこでも、カリカリのバーンと上にのるふわふわ雪のおかげで練習のような滑りは全く出来ませんでした。
今考えると腰も引けてたろうし、板に乗る場所もかなり後ろだったんでしょう、テールが回り過ぎてしまう。
何旗門目だったか、少し離れた旗門に向かった時に、今度は板のトップが旗門に触れてしまいました。そのまま転倒。

その時のこの風景です。忘れないくらいのインパクト。
何も見えなくなりました。
荒天で雪のため、光はあまり無く、どうやら転んだ時に舞い上がった雪が僕の視界を全て遮ったようです。
白い細かい粒が消えたのが何秒かあと。この何秒かが長かったこと。
だんだんと視界が蘇ってきました。3旗門ほど落とされていました。

(なんとかゴールしよ)
って気持ちだけで、板が外れていなかったので、不通過の旗門まで板を付けたまま登ってそのあとはもう流すように降りました。多分次の選手も先に通過してたと思います。

そんな、少し痛いような恥ずかしいような、初めての大会。

いまだにあの一瞬(だったんでしょう、僕には長ーく感じたんですけど)の風景は目に焼き付いています。
でもこの話、同窓生にも話していないです。
逆に、全然平気~こけちゃったけどさ。的な立場でいる僕。w

本当はすっごく怖かったんですよね。(笑)
何もかもが初めてで、自然ってこんな表情を見せる事があるんだと、畏怖とか畏敬とかいうわけでもなく、単純に非常に怖かった思い出です。

ちょっと長く書いちゃいました。
あれから40年ほど。
今では普通の冬の寒さだけでも応える身体になってしまいました。
昔は相当寒くてもへっちゃらだったんですけどね。(笑)

では、今日はこの辺で。
長々失礼しました。






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