株価バブルが弾けたその日に...3
§3 アメリカドルがインフレを引き起こす時、一体何が起こるのか?
アメリカドルは、国際的基軸通貨として、国際貿易に用いられているが、このアメリカドルが、近い将来、インフレを引き起こすと言われ始めている。
もしも、国際的基軸通貨がインフレを引き起こせば、それは前代未聞のことになるが、それが現実になれば、基軸通貨としては機能しなくなる恐れがある。
つまり、国際貿易が経ち行かなくなる可能性が否定できないのだ。
そうなった時に、我が日本は食料自給率が低いために、日本全体が、食糧難に陥る可能性も否定できない。
そのために、今から農地を獲得しておく必要があると唱えている人もいるぐらいだ。
しかし、そうは言っても、今の一般庶民に、そのようなことが可能であるはずはなく、今のうちから、3ヶ月分の非常食を備えることぐらいしか、到底できないであろう。
しかし、実際に、そうなった時に、国は、国民生活を守るために、一体、何をしてくれるのであろうか?
そのような、今、国際的に行われている金融緩和の弊害が、たっぷりと、露呈してくることになるのは避けられないことになると思わざるを得ないのだが...。
そのような危機管理については、当然、国の責任であるから、国が、今のうちから、その対策について、きちんとした想定のもとに対策を練っておかなければならないことである。
また、そのようなことから、我が日本でも、食料品の値段が跳ね上がり、インフレを引き起こす可能性も否定できないと言うことになろう。
そうなると、紙の札束は、全く使えない代物になる可能性もある。
そうなると、国の経済も経ち行かなくなる。
人々の暮らしもままならなくなる。
国は壊滅的な打撃を受けるだけではない。
国が滅びる可能性も否定できないのだ。
絶対にそうしないためにも、今のうちから、世界各国は、今の金融緩和を止めるための議論を今のうちから進め、対策を打ち出さなくてはならないのである。
そうしないことには、必ず、手遅れになってしまうことであろう。
その対策の一つには、今のうちから金利を引き上げ、お金の価値を上げておく必要がある。
それが分かっていながら、何故、それを実行に移さないのか?
国が主導して、それを行わなければ、このままでは、過度のインフレを引き起こすことが分かっているのに、何故、それを実行しないのであろうか?
私は理解に苦しむ。
確かに、今現在は、物が売れない状態で、経済的にも、コロナ禍で、どん底の状態であり、日本は、デフレの状態から未だ回復していないため、その時期としては、まだ時期尚早であるとの日銀の判断から、それは、まだ、できないと言うことであろうとは思うが、これだけ、大量の異次元緩和を行なっているのであるから、その弊害の規模を考えれば、多少の金利上昇は、日銀は容認するべきであると、私は、考えるのである。
しかし、日銀は、マイナス金利を未だ、導入したままであり、マイナス金利を導入している限り、日本経済は、言わば、経済のシステム故障を起こした状態のままなのであるから、デフレ状態からの回復は、到底無理な話なのである。
(この点については、私の作品「エントロピーの正体」の§4以降を、是非とも参照して欲しい。)
そのような日本経済のシステム故障を、マイナス金利によって作り出したことは、国の借金を無くすためには有効な手段であったかもしれないが、それを継続したままにしておいては、日本の経済システム自体が経ち行かなくなることは目に見えているではないか?
そのため、今は、国の借金が一度、全てチャラに出来た以上、最低でも、ゼロ金利以上にまで、金利を戻さなくてはならないと、私は、思わざるを得ない。
このまま、日本の経済システムを故障させたまま、それを継続していたら、それこそ、日本経済が回復することなど永遠にあり得ないのである。
現在のコロナ禍で、日本経済はどん底の状態にまで落ち込んでいる、その原因には、このような間違った、日銀の金融政策にも原因があるのだ。
このまま、日銀が、マイナス金利政策と異次元緩和政策を継続するならば、その先には、経済システムの破滅しか待ってはいない。
それが、わかっているのであれば、今こそ、日本の経済システムを修復する、最後のチャンスであると言えると思う。
異次元の金融緩和によって、株価だけを釣り上げたところで、日本の経済システムを故障させたままでは、根本的な部分での日本経済の回復は到底無理な話である。
まずは、日銀はマイナス金利を取り止め、異次元金融緩和の止めどきを探らなくてはならない。
何故なら、マイナス金利によって、経済システムの故障を引き起こしているのであるから、その経済システムの故障を修復せずに、異次元の金融緩和を止めれば、さらに日本経済は大混乱に陥る。
つまり、ラジエターの不具合で、オーバーヒート状態の車を運転し続ければ、後は、止まって動かなくなるだけなのである。
そのため、まずは、故障の原因を取り払ったのちに、熱を覚ましてから、車を運転しなければ、再び、大きな故障に繋がってしまうためだ。
そのため、まずはマイナス金利政策を改めた後に、異次元の金融緩和の止めどきを探る必要が必ずあると言うことなのである。
経済は生き物であると、よく言われるが、その時々で、状況は移り変わっており、その時々の状況についてよく考え、経済金融政策の効果についても、よく考えながら、政策を実行しなければならないのである。
今は、国の財政的な面でも、新型コロナの影響により、一変してきているかも知れないが、その時々の経済状況や、経済状態について、よく分析しながら、日本政府や日銀は、経済金融政策を実行しなければならない責任があるということを、十分、承知しておかなければならない。
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