見出し画像

I Will Be There with You

なにか忘れているような…という残尿感と似たものが自分にあった。そうかJ-WAVEのINNOVATION WORLDで川田十夢が告知していたこのClaris FileMakerの『この世界のスターたち』告知ツイートをファボしたまんまだった。

川田十夢が noteにまとめてくれて助かった。聞き溢すとこだった。

この新番組の説明を読んだなら、
"「通りすがりの天才」AR3兄弟 長男の川田十夢が、日々、仕事の技術を磨き続け、綺羅星の如く輝いているスペシャリスト=“その世界のスター”と対談。彼らの仕事に対する想いや哲学を聞き出すオリジナルプログラム。川田十夢ならではテクノロジーの活用法についての話も。川田十夢がナビゲーターを務めるJ-WAVEのラジオ番組「INNOVATION WORLD」(毎週金曜日20:00-22:00)の公式スピンオフポッドキャスト。"

とのことだった。Claris FileMakerが川田十夢をオファーしての番組制作。Clarisを使用した事例は多岐に渡るのに紹介するメディアが少ないとオリジナル番組化したと川田十夢が noteで解説していた。なるほど適材適所なオファーだ。


第一回目のその世界のスターはJALボーイング767の機長であり飛行訓練のインストラクター、アプリ開発者の京谷裕太さんとの会話。やはり論よりRunは駄目なんだなということを何度も感じた口ぶりの方だった。

ちなみに私もJALっ子ですよ。
川田十夢はさすが世界を股にかけてのJAL愛好家らしいが私は基本国内線を主に利用している。大抵1時間半くらいのフライトの路線なのでケチケチして普通席で申し訳ない気もするが。

よくよく考えてみると2019年を最後に飛行機に乗っていない。しかもその最後に乗ったのが時間帯の都合でブルーの方の…人生最大の5時間遅延を経験し心から悔やんだ、出発時間を早めてJALにしておけばよかったと。

そしてそれを最後にコロナだなんだで飛行機に乗る遠距離を私は旅していない。空港に向かうバスを呆然と見送るのみだ。そして時折届くJALマイレージバンクのお知らせを眺めている。

だから余計にだろうか。番組を聴く前からJALの機長というだけでたまらない郷愁のような気持ちを感じてしまった。

しかし番組を聴き始めると京谷さんの穏やかな口調に引き込まれてしまった。パイロットという身近なような遠いような、それでいて命を預ける存在の仕事がフライト前日からはじまることを知った。

最新の情報から飛行ルートや高度、搭載燃料などを副操縦士と決める、その行為を「ディスパッチブリーフィング」と呼ぶのだとか。

基本的には「ディスパッチブリーフィング」通りにフライトするらしいが、どんなイレギュラーが起きてもスレットに対しても動じないことを求められるということだ。

京谷さんが、川田十夢にパイロットに必要なことと問われて地上の仕事でもフライトでも冷静でいることと答えておられるが、その冷静を保つ俯瞰あってこそ空を飛べるのだと改めて思った。

京谷さんがClaris FileMakerを使って開発された「JAL CBCT」。京谷さんのようなパイロットを育成するためのアプリということだった。
前任者がすでにClaris FileMakerを使って開発していたものを見よう見真似で初めてすぐに夢中になったと語っておられた。

川田十夢が指摘するように確かにパイロットの仕事を職業訓練に落とし込むのは難しくアプリ制作を外注するには専門性が高すぎて時間とコストが莫大なものになるのは素人にも想像がつく。

しかしAppleのClaris FileMakerの存在でローコード開発が可能でApple社製品との親和性の高さが京谷さんのアプリ開発を後押しした、ということなのだろう。京谷さん自身Apple信者的ヘビーユーザーであったことも要因のひとつか。

「JAL CBCT」に対する評価はおおむね好評であるがClaris FileMakerの使用利点はフィードバックにすぐ対応できる点だと京谷さん。

そしてこの対談を聞いてはじめて知ったのだが、日本の空を飛んでいるパイロットの3割がJALグループということ。その全てのパイロットが京谷さん開発の「JAL CBCT」で訓練を受けているとのこと。

パイロット自身が開発したからこその視点がアプリにあるのだろうし川田十夢曰く、京谷さんはプログラマーに向いたメンタルをなさってるそう。冷静で他者の意見を取り入れながら試行錯誤ができる。

京谷さんはパイロットに必要なのはバランスであり、それぞれの能力が秀でているのではなく全体がうまくフラットでいることとおっしゃっていた。

川田十夢の指摘も京谷さんの仰ることも自分にはまったくカケラも存在してない部分なので憧れるしかないが、プログラマーとパイロットが近しいというのは納得がいく話だ。

インフラのプログラマーが不安定なひとだったら目も当てられない。自分を過信しすぎていたら誰かの命が危険に晒されてしまう。もちろんパイロットも同じこと。

私は教官にもスチュワーデスにもさほど興味を持たなかったが(ドラマ的に)こうやってお話を聞くとグッと身近に感じるから不思議。遠い存在だったパイロットがぐっと身近に感じた。重い責任を乗せて空を飛んでおられるのだなぁ。

何年前だろうか。東京にAR三兄弟のイベントを観に行くときにJALのオーディオプログラムを聴いていた。
私は飛行機の中でその航空機のオーディオプログラムを利用する派です。
誰かがJALの機内で流れるにふさわしいという選曲をしているのだから。

ふと川田十夢の企画・構成・選曲・ナレーションで空の旅ができたらいいのに。と思ったことがある。向いてるでしょ?確実に。どうですかJALさん。

そして目的地に到着したらI Will Be There with You。私、特になんでもなくてもI Will Be There with You流れ出したら涙ぐみますからね。恥ずかしいんだけど。

通路で荷物持って顔を隠しながら欠伸したふりするしかない。なんかとても感動してしまうI Will Be There with You。往路であればよし、やるぞ。という気持ちになる。復路であればホッとすると同時に旅が終わる寂しさを感じながら。
数年ぶりに聴きたいなぁI Will Be There with You。

noteの川田十夢の収録時の解説あわせ名副機長ぶりも堪能できてよかった。J-WAVEニュースでの文字起こしもありがたかった。話し言葉はどうしても流れていってしまいがちなので何度も読めるもの、文字は。

この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?