最近の記事

創造というあそび

正月に「生き方をさかのぼる」というタイトルで人の生き方、特に生産性というものについて思うことを書きました。 内容を一言で言うと、「生産性を求められるような生き方はいやだ」ということです。 効率がよくなる。スピードが速くなる。生産性が上がって、モノやサービスが充実する。 だけど、そういったことは私たちひとりひとりの生きることへの充足感とはあまり関係がありません。 あの記事を書いてから、じゃあ生産性の代わりに何があったら人間は人間らしく健やかに生きられるのかなって、なんと

    • 感じることと表現すること

      先日、生き方開発labのワークショップがあった。そのなかで、ある人が表現することについて語った一言が頭に残っている。 「感じることがあってもそれを言葉にできなかったら苦しい」 その言葉が頭に残っているのは、身をもって強く共感できることだったから。 感じることと表現することは、別のことだし、ベクトルも真逆だけど、対になってるようなところがある。 その人が言ったように、感じるものがあってもそれを言葉として(言葉じゃなくてもいいけど)外に出すことができなかったら苦しくなると

      • 生き方をさかのぼる

        『生き方開発lab』に参加するようになって、社会のあり方について考える時間が格段に増えました。 もともとそういうテーマは好きだったし、歴史や海外に興味があるのも、"今ここ"じゃない時代・場所の社会のあり方とか人間の生き方について知りたかったからです。 だけど、一人でそういうことを考えてた以前よりも、labに参加して人と共有できるようになった今の方がずっと楽しくなりました。 今labで扱ってるのは「宗教」「家族」「遊ぶと働く」の3つ。 前回のオープンlabまでは、今まで

        • ひとりごと

          頭で解決できることなんかない。 だけど私は、何でも納得できるまで考えるのが癖みたいになってて、ほっておいたらだらだらと考え続けてしまう。 ほんとは解決するとかどうでもよくて、ただ惰性で頭をグルグル回してるだけ。 考え続けてると、いつの間にか思考はバランスを失って、たいてい苦しくなってくる。 思考の檻にとらわれて、感情の渦に飲み込まれて、考えてたつもりが気づいたらただ苦しんでるだけになってたりする。 悩むのが趣味なんだ。 悩むのが仕事なんだ。 私はそういう人間だから

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          ソマティックが好きな理由

          またソマティックの話。 今日は自分へのクリスマスプレゼントのつもりでイールドワークのセッションを受けてきた。 やっぱりソマティック系のボディワーク、好きだなぁ。 セッション自体もよかったし、そのあと先生と体の話がたくさんできて本当に楽しかった。  私はボディワーク自体好きだけど、なかでもやっぱりソマティック系のボディワークが好きなんだって改めて感じた。 なんでソマティックが好きなのかって言ったら、 ・人間を心と体(と、あとよくわからない何か)の全体として観てる感じ

          ソマティックが好きな理由

          日記 12/17

          今日の生き方開発lab。 テーマは家族。 家族のことを人と話そうとすると、自分のなかの、一番デリケートな部分が出てくる。 いまの私なら大丈夫かなって思って参加したけど、始まったら心がふるえてた。 途中で持ち直したけど、いつもより、人と話すのが難しい自分になってた。 自分を守るために、自分をかたく閉じる自分になってた。 こういうときは、人とつながるのが難しい。 一方的に話すことはできるけど、一応笑ったりもできるけど、相手の話がうまくキャッチできなくなる。 もっと

          日記 12/17

          人といる安らぎ

          先日、田畑浩良先生のイールドワーク体験ワークショップに参加しました。 イールドワークは、プラクティショナーとクライアントの"ちょうどいい間合い"を見つけることでクライアントの身体の内発的な変化を引き出していくボディーワークです。 具体的にはまず、ベッドに横になったクライアントに対して、プラクティショナーがお互いにとって心地いい立ち位置を探していきます。 ちょうどいい間合いが見つかるとクライアントは安心・安全を感じることができ、それによって自己調整の準備が整います。 プ

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          生き方をつくる

          人生の転機と言えるようなものはこれまでも何度かありましたが、今もそういうタイミングなのかなと感じています。 9月から参加し始めた『生き方開発lab』。 このコミュニティに参加した動機は、安心して自分が自分でいられる居場所がほしいという思いからでした。 「居場所がほしい」という言葉にはナイーブな響きがあって人に言うのはちょっと勇気も要りますが、私にとっては子供の頃からずっと持ち続けていたとても強い欲求です。 『生き方開発lab』は、「宗教」「家族」「遊ぶと働く」の3つの

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          生きる指針となる力

          ボディワークをやり始めてよかったと思うのは、体が楽になるだけじゃなく、体の感覚が少しずつ戻ってきたことです。 体の感覚がないってどういうこと? って思われるかもしれませんが、実際、感覚がないとは言わないまでも、感覚が弱いという人は結構いると思います。 感覚が弱いと何が問題なのかというと、自分のことがよく分からなくなる、ということです。自分のことがほんの一部しか分からなかったり、自分を誤解しちゃったりします。 私自身、感覚が弱かった頃は思考しか頼るものがなかったので、自分

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          コククジラの美学

          コククジラっていうちょっと変わったクジラがいます。 全身がフジツボやクジラジラミという寄生生物に覆われていて、岩のようにゴツゴツした見た目のクジラです。 昔テレビで初めてこのクジラを見たときは、「なんだこのクジラ。。全身傷だらけに見えて痛々しいし、なんだか汚い……」というのが第一印象でした。 でも、なぜかやけに印象に残ったこのクジラのことをそれからも時々思い出すようになり、その度に少しずつ印象が変わっていきました。 そしていつの頃からか、ゴツゴツした岩の塊みたいなこの

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          言葉というカタチ

          noteを始めて数ヶ月経ちましたが、過去自分が書いたものを読み返すと、ちょっと恥ずかしくなることも多いです。 私の文章ってこんなにぎこちないんだ、とか。なんかえらそうなこと言ってるな、とか。 あとは、こんなピュアなこと考えてるんだ、とか笑。 わりと赤裸々というか、思ったことをストレートにそのまま書いてきたので、後になって冷静に読み返すと結構気恥ずかしいものもあります。 でも、文章を書くことでよかったと感じることもそれなりにあって。 1つは、自分の内側にあるものを言葉

          言葉というカタチ

          自分軸と他人軸

          ここ数年、自分軸という言葉を耳にすることが多くなってきました。 自分軸と他人軸の違いというと、「自分がどうしたいか」と「どう見られたいか」の違いであると説明されることが多いように思います。 しかし実際、その2つの違いを明確に区別することって案外難しいんじゃないかな? とも感じます。 「自分はこうしたい」と思っていることの多くは、実際には親などの身近な人の思考だったり、社会的・時代的によしとされる価値観に基づいているからです。 私たちが自分自身のものだと思っている思考は

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          想像の世界の居場所

          高校生の頃、本が好きなわけでもないのに本を読み漁っていた時期がありました。 文学の世界に救いとか居場所とか、そういうものがあるような気がして、探していたんだと思います。 でも、たくさん本を読んだなかで本当に面白いと思ったのは結局一冊だけでした。 ミヒャエル・エンデの『自由の牢獄』という短編集です。 そのなかでも惹かれたのは『遠い旅路の目的地』というお話。 主人公のシリルは世界のどこにも“故郷”を持たず、郷愁の思いを感じたことのない虚ろで無感情で冷徹な青年です。 現

          想像の世界の居場所

          誕生日がこわい

          10月6日に33回目の誕生日を迎えます。 誕生日が好きじゃありません。 自分の寂しさに耐えられなくなるから。 ここ10年くらいは、誕生日はほとんど一人で過ごしていたように思います。 もしかしたら友達と過ごしたこともあったかもしれないけど、あんまり覚えてないです。。 本当はパートナーと過ごしてみたかったけど、私にはパートナーができたことがありません。 だから私にとって誕生日は、一年で一番寂しい日。 私はいつも寂しいけど、誕生日とかクリスマスとかは、特に寂しさが大きく

          誕生日がこわい

          レズビアンと孤独とお金

          24歳で6年通った大学を卒業し、家出同然で実家を出てから8年間、本当に一人ぼっちでここまで生活してきました。 20代は対人恐怖やうつでフルタイムで働くことができず、バイトをしながら在宅でできる仕事を掛け持ちしたり、うつで本当に動けなくなったときは養父から援助をしてもらったりしながらなんとか生きてきました。 私の場合、精神疾患の原因が家庭環境にあり、両親と会っているとトラウマ症状が出てしまうので実家に戻るという選択肢はありえません。 どんなにしんどくても一人でなんとか生き

          レズビアンと孤独とお金

          ネガティブな感情との付き合い方を書こうと思ったら好きなバンドの話になった

          ハードな環境にいる人がメンタルヘルスを維持するうえで大切なのは、ポジティブな気持ちになる方法よりも、ネガティブな感情をいかに処理するかということだと思っています。 不安、心細さ、孤独感、疎外感、居場所のなさ、みじめさ、怒り。 私は10代20代と、そんな感情とともに生きてきました。 だからネガティブな感情には、ポジティブな感情よりもよっぽど親しみがあります。 そんなネガティブな感情に耐えかねて、毎日のように死にたい、殺してやりたいと思っていた当時の私は、いつもギリ

          ネガティブな感情との付き合い方を書こうと思ったら好きなバンドの話になった