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ロワールの真珠と呼ばれるアゼ・ル・リドー城

先日のオフ日、遊びに来ていた夫の家族と共にアゼ・ル・リドー城(Le Château d'Azay-le-Rideau)に行ってきました。

ロワール地方に点在するシャトーの中では、そこまで大きくはないけれど、庭園も含めて見る価値はあります。

マロニエの並木道を進むとシャトーが見えてきました。

「ロワールの真珠」や「ロワールのダイヤモンド」と呼ばれるだけあって、お堀に浮かぶ様に佇む外観が美しく、幻想的です。

庭園から見たアゼ・ル・リドー城

シャトーと青空と水面と緑のコントラストが美しいと思いませんか?
とてもエレガントで、バランスのとれたシャトーだと思います。今にもおとぎ話の中に入っていきそうな雰囲気ですよね。

違う角度から

建設が始まったのは16世紀初頭で、初期のフランス・ルネッサンス様式のシャトーの一つだそうです。


シャトーの中に入ってみましょう。

天井フェチなもので、つい天井に目がいってしまいます。
階段上の天井の装飾が各階ごとの異なり、どの階も素晴らしかったです。


窓から見た入り口側

各サロンや寝室には当時の家具、タペストリー、素晴らしい肖像画がありました。

かなり大きなタペストリー
ビアンクールの間(Le salon des Biencourt)

上の写真はビアンクールの間で、このシャトーの中で一番美しいサロンです。
左側暖炉の上の壁にサンショウウオ(La salamandre)が彫られているのが見えますか?
お城の至る所にあるサンショウウオの装飾に気づいたので、一緒にいた家族に聞いたら、それらはフランソワ1世の王室の紋章だと教えてくれました。

王室の紋章がどうしてサンショウウオなんだろう???
そう言えば、小学校の中庭でオオサンショウウオが飼われてたな、とふと思い出したりして、だんだん興味が湧いてきたので、調べてみました。

以下、Les Carnets d'Igorのサイトから日本語訳した内容です。

サンショウウオは何世紀にもわたって不老不死、力、正義、知恵、節制の象徴とされてきたそうです。
実際、サンショウウオは水陸両用の動物で、水中でも陸上でも生きられると考えられており(実際には陸上にいる方が良い)、傷ついたり切断された体の一部を自然に再生する能力を持っています(トカゲの尾のように)。
当時の人々の目には、これらの特徴がすでに超自然的な存在として映ったそうです。また、火にも強いと言われていたそう。

冬になると、サンショウウオは湿った木の切り株の中で冬眠することがあります。それらの木が家の煙突に入ることがあり、その際に不幸なサンショウウオも一緒に入ってしまうことがあったそうです。
暑さを感じたサンショウウオは囲炉裏から飛び出し、湿った皮膚と、何よりも外敵から身を守るために分泌する粘性のある毒物に守られて、火傷することなく火の中から出てきたように見えたそうです。また、彼らは自ら火を噴き、それを食べることができると言われていたそう。
フランソワ1世がこの不死鳥の様なサンショウウオを紋章とすることで、王は潜在的な敵に対して、自分の権力は強く、どんな攻撃にも負けないことを示したかったのではないかということです。

フランソワ1世がサンショウウオを紋章に選んだ理由、なるほどです。
気になった方は是非、サンショウウオの装飾を見にきてみてください。入口が混みますので、事前にネットでチケットを購入されることをオススメします。
入場料金は大人は11,5ユーロ、18歳以下は無料です。

webサイト:https://www.azay-le-rideau.fr




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