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献血ってボランティアだけど、自分が救われる

少し緊張しつつ、テスト直前の学生のような落ち着かない気持ちで、
献血ルームへ。

いまコロナ禍で献血に行く人が減っているので、
医療現場では治療や手術に必要な輸血が不足しているとニュースで見て、
あれ? 私も献血できるのではないか、と、
数か月前ふと思いついた。

これまで幸い輸血してもらったことはないけれど、出産時に出血量がビーカーのような容器で計測されていて、「この線より上まで行くと、輸血必要になるから」と聞いて、2人目のとき、ちょっと多いかも、と感じながら出産した記憶がある。
出血量多めと聞いてもお産の途中で不安を感じずに済んだのは、輸血が必要な事態になれば大学病院に搬送されて、、、と当然のようにその後の流れが想像できたから。
あのとき輸血の在庫が足りないかも、なんて聞いていたら、無事に出産できていたか自信はない。
だから元気な人にとっても、輸血の在庫が必要量確保されていることは、日常生活を送るために欠かせないインフラだと言える。

私はヨーロッパへの渡航回数が多いのと、以前の貧血傾向から、献血できるかどうか不安はあったものの、勇気を出して献血ルームを訪問。

渡航歴も日数が少なかったのでOK、
当日検査したところ、貧血の数値範囲ではなかったのでOK、
ということで400mL献血をしてきた。

検査や説明を聞き終えて、いざ血液を採るベッドに呼ばれると、
足元にブランケットをかけてもらい、
手先が冷たいと順調に血が採れないということで小豆?のカイロのような温かいクッションも貸してもらえる。
そして20分くらいで終了。
なんとなく、体が軽くなった気分。
緊張が一気に解けたからか、献血後の血圧は少々高め。

ロビーで、アイスクリームやクッキーを頂く。
飲み物の自販機はお金を入れなくても、好きな飲み物が頂ける。

わたしの献血が、何らかの医療に役立てられたのであれば、ほんのわずかでも、わたしの生きている意味が見出せる。
自粛やステイホームで様々な予定がキャンセルになり、自由時間は増えたけれど、自分は何の役にも立ってないのでは?とかメンタルは不安定。そんなとき献血ルームで過ごした時間は、以前の私を少し取り戻せたようにテンションが上がった。
「献血は、不要不急ではありません」との張り紙をみて、胸を張って外出できるようにも感じた。

そして約2ヵ月経って、こんどは成分献血を予約して行ってきた。
2回目なので緊張もなく、
効率的な動線を考えたり、血圧の値を気にしたり、
なんだか意欲的に時間を使えたなぁと嬉しくなった。
また次の献血ができる時期になったら、行こう。

#いま私にできること

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