『短歌人』2021年02月号掲載五首

がちがちの花壇の土に鍬ふるふチューリップまつ春のためなら

風つよみ空たかだかと秋晴れの家で一日ごろごろとする

重さにはさまざまのあり道遠し足は鉛と引きずるばかり

自分には出来ぬことありたくさんの花を花壇に咲かすこととか

木の葉散る秋の陽射しに透けながら空にのぼりしたましひひとつ