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縁起(えんぎ)の法則

今日のおすすめの一冊は、小林正観さんの『努力ゼロの幸福論』(大和書房)です。その中から『「為(な)し合わせ」とは』という題でブログを書きました。

本書の中に「縁起(えんぎ)の法則」という心に響く文章がありました。

「縁起(えんぎ)の法則」をご存じでしょうか。 「縁(よ)りて起こる」 これはお釈迦様が最初に得た「悟り」といわれています。


自分の人生は、自分以外のすべてのおかげ、神仏やまわりのおかげで成り立っている。 それが「縁起」の意味です。


お釈迦様は次のように悟りました。 「私」の思いで成り立っているものは何ひとつない。 人は、自分の思いで未来を切り拓(ひら)き、人生が変わっていくと考えているために苦悩する。 苦悩の本質は「縁起」を認めないために起こる…。


この「悟り」を簡単にかみ砕くと、 「あなたの努力や才能によって人生が組み立てられていることはない」 「あなた以外のすべてがあなたの人生を決めている」 と思い定めるということです。


自分の生き方を、神仏やまわりが喜んでくれて、認めてくれる。 その結果、「私」を「私」たらしめてくれている。 どうやら、それが宇宙の構造らしいのです。



◆縁起の法則とは、まさに「天命追求型」の生き方。それは、目の前のことを一つひとつクリアし、ただひたすら一所懸命やることで、相手に喜んでもらう生き方。その反対が、「目標達成型」。アメリカの成功哲学的な考え方で、自分の立てた目標や夢に向かって努力する生き方。

お釈迦様は世の中に起る全ての事象は自分の思い通りにはならない、と言っている。それが「苦」。思い通りにならないからこそ、目の前に起る様々な事象を「ああ、そうなりましたか」と言って淡々と受け入れ、自分なりにベストを尽くす。

人生は自分の力ではどうにもならないことが多い。そんな中でも、なんとか生きることができている。生活もできているというのは、まわりの人や神仏のおかげという「おかげさま」という気持が芽生えてくる。それが、謙虚な気持。

反対に、目標達成型はすべて自分の努力や実力で勝ち得たもの、という考えになりやすい。つまり、謙虚ではなく、傲慢な考え方。

すべては「おかげさま」、と感謝の気持ちで生きていきたい。

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