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仙台89ers:2021-22シーズン プレイオフセミファイナル(5/13,14,16 Away Game vs香川 at 高松市香川総合体育館(現地観戦)、高松市総合体育館(PV観戦))雑感

セミファイナルのプレビューはこちら。

◯試合前トピック

・初めてのうどん県でうどんを食す

クォーターファイナルは福島との激戦の末、B1昇格への挑戦権を獲得した仙台でしたが、その激戦を目の当たりにし、昇格がかかる戦いをこの目で見たいをいう気持ちがむくむく湧きあがり、いろいろ検討した結果金土のGame1、2は現地黄援することに急遽決定。木曜の晩から夜行バスに乗り込み大阪経由で16時間の旅路の末高松へ到着、人生初の四国上陸ですw

試合観戦以外はあまり時間に余裕のないスケジュールでしたが、香川県に来たらやはりうどんでしょう、ということで初日は会場へ向かうことでん仏生山駅前バス乗り場の近く、「宮武製麺所」さんにて・・・。

宮武製麺所のかけうどん

もちもちした麺にお出汁がとてもおいしいおうどん。駅から近いのもいいですね。

次の日はこれまた会場へ向かうコミュニティバスの乗降所があることでん空港通り駅そばの「うどんの田」にてブランチ的に・・・。

うどんの田のかけうどんとゲソ天

こちらのお出汁も先の宮武製麺所と違った味わいで美味。うどんのもちもち具合も申し分なし。でも宮武製麺所のお出汁の味の方が個人的には好きかな。ご馳走様でした。

◯Game1(5/13 18:00 TO)香川60仙台74

さあ果たして高松滞在中のGame2までに決着がつくのか、月曜開催のGame3までもつれ込んでしまうのか。早速Game1から見てまいりましょう。

スターターはこちら。

QFと変えず。岡田への期待と信頼がうかがえます。あと神里は帯同するもベンチ外。最終盤、コンディションが落ちてきてたのには気づいていたけれど。

出だしは5分経過時点まで6-7とQFに引き続きロースコアの展開でまずは仙台ペースでしょうか。お互いにディフェンシブな入りから、一進一退の展開が続きます。その中でオフザボールのところでバーレルが早くも2ファウルを犯してしまったのは仙台としてはやや心配なところ。

1Qの終盤に仙台の連続ターンオーバーなどから香川に少し前に出られてしまい6点差とされてしまいますが、ラストポゼッションで渡辺がブザービーター3Pを決め切り3点ビハインドで1Qは終了。QFで佐賀相手に94点、105点を取ってみせた香川をまずまず抑えられてはいるので、オフェンスのほうはボールを回していい形でフィニッシュまで持ち込みたいところです。

2Qは入りよくいいディフェンスから香川のオフェンスをしのぐと連続得点であっさり逆転に成功。香川はここで流れを切るべく早くもタイムアウト。その後は互いに得点を取って取られてのシーソーゲーム的展開が続きますが、どちらがランを作ることなく、OTO時点では27-24で仙台が若干のリード。しかしやはりロースコアの展開に持ち込めているのは仙台的にはいいペースと言えそう。

OTO後も仙台がいいディフェンスの後のオフェンスでのいいボール回しから岡田、田中、岡田で連続3Pを決めてみせるとリードを一時は12点に広げることに成功。そのまま走ってリードをさらに広げたいところでしたが香川もブラントのインサイドワーク、谷口の3Pで食い下がり、前半は仙台が8点のリードで終了。攻撃力の高い香川の得点を33点で抑えているあたりは、仙台のストロングであるインテンシティ高いディフェンスはよく遂行できていると言えましょう。

前半はQFの福島戦とは違って3Pもまずまず決定率よく決められているのはチームとしてタッチが戻ってきているでしょうか。インサイドはバーレルがファウルトラブルでベンチにいる時間が長いものの、ブラントを相手に回してメインセがよく踏ん張れています。このままディフェンスのインテンシティの高さは保ったまま、後半さらにリードを広げていければGood。

3Qは香川がポンポンとゴールを決めて3点差に詰めてきますが、ディフェンシブな展開は続き、互いに得点が動きません。仙台のほうは4分過ぎにメインセのFTでようやく得点が動き、今Gameはやはり仙台のディフェンスがよく、オリバーが自陣エンドライン付近でのスティールからコーストトゥコーストでゴールを決めてみせ流れをグッと仙台に引き寄せると、一時はリードを最大16点に広げます。結局このQは香川に9得点しか許すことなく、14点差として3Qは終了。

ここまである程度リードはしているものの、ウッドベリーや兒玉を中心とした攻撃力が高い香川相手としては14点差は決してセーフティとは言いきれませんから、4Qも最後までディフェンスのインテンシティを保っていきたいところです。

とか思っていると、ここまで4得点と封じ込めていたウッドベリーが4Qで本領を発揮しだし、3P、ペネトレイトで連続得点で追撃ムードを醸成してきますが、その流れを仙台ベンチはタイムアウトですかさず断ち切り、香川に大きなランを許しません。

OTO時点では10点差まで詰められましたが、OTO後も香川に流れが傾きかけてもインテンシティ高いディフェンスで流れを最後まで引き渡すことなくしっかりとGameをコントロールしきって3Qまでに作った14点のリードを保ったまま、大事な敵地での1戦目を勝利で飾ることができました。悲願のB1復帰へあと一つ。

気になった選手:オリバー
このGameでは要所で得意のスティールを決めたり、ほしいところで3Pを沈めたり、リバウンドにもよく絡んでチーム最多の14本を奪うなどの大活躍。オリバーが躍動し気持ちよくプレイしている時はチームとしてもいいオフェンスができている証左でもありますので、Game2でもそうした姿が見られるといいですね。

◯Game2(5/14 13:00 TO)香川75仙台65

SF Game1は仙台ディフェンスが機能し、攻撃力自慢の香川を60点、エースのウッドベリーを11得点に抑えるしてやったりの展開でアウェイの地でまずは貴重な先勝。後がなくなった香川もまずは全力でGame2を獲りにくるのは間違いありませんが、仙台はGame1の勢いのままインテンシティ高いディフェンスでもって香川の攻勢をいなし、SF勝ち抜け=B1昇格を決めることができるでしょうか。

スターターはこちら。

Game1と変わらず。いい時には大きく変えず、のセオリー通りでしょうか。今Gameも神里はベンチ外。

このGameも立ち上がりはお互い守備から入る形。しかし、Game1とは違って香川はブラントを使ったピックアンドロールからうまく攻めてきているのと、仙台が少しターンオーバーが多めなところで先手を取ってきます。ターンオーバーからのファストブレイクを許し5点差とされたところで仙台ベンチは流れを切るべくタイムアウト。

タイムアウト直後は渡辺の3Pでいったん差は縮めましたが、やはりパスミスからのターンオーバーをしてしまうとここから香川に連続ポイントを許してしまい、1Qは14-20で6点ビハインド。

仙台のほうはペリメーター付近からのシュートタッチが今一つ、インサイドもうまくブラントに蓋をされてGame1ほど攻められていない感じ。香川のほうもウッドベリーがGame1よりはいい形でシュートを放るシチュエーションが増えていて、なかなか点差が縮まりません。とはいえ香川のオフェンスもまだそこまで本領発揮的な爆発的なスコアリングではないあたり、仙台はディフェンスで何とか頑張っている状況。

どちらかというと香川ペースでGameが進む中、澤邊がコーナー3Pを沈め、点差を少し縮めてOTO、この時間を利用して少し立て直しを図りたい仙台は、OTO後に渡辺、澤邊が連続で3Pを決め一時同点に追いつくものの、やはりブラントを起点とした攻撃にぽんぽんとゴールを決められると再び香川に先行を許し、前半は32-36で香川のリードで終了。

香川を前半36点に抑えてはいるので、ディフェンスはGame1同様きちんと遂行はできていますが、オフェンスのほうで合わせのパスが乱れたり、思うようにインサイドにボールが入らないところでペイント内のポイントが少ない感じ。一方3Pは湿りに湿っていたQFからはだいぶタッチは戻っているので、いい形を作りさえすればいい確率で決められているのは好材料。

後半はブラント起点のピックアンドロールに気を付けてしっかりこのままインテンシティを保ってディフェンスを遂行し、あとはもう少しオフェンスのギアを上げて逆転といきたいところです。

3Qは入りよく8-0のランで一気に逆転に成功し4点差とするも、香川もすぐさま兒玉やウッドベリーのゴールですぐさま再逆転。仙台も果敢にゴールを狙うものの精度が上がらず決めきれずにいると、谷口に3Pを沈められるなどジワジワとリードを広げられていき流れは香川に。なんとかその流れを食い止めたい仙台が渡辺の連続スティールからのファストブレイクで盛り返して見せますが、逆に香川も連続スティールを決めてお返し、3Q終了時点で48-56と再び8点のリードを許してしまいます。

4Qにはいってもチームとしてシュートの精度が上がらないでいる中、タッチの良い岡田にボールを集めて打開を図るものの、香川はブラントの連続ゴールや兒玉が3Pを確実に決めてくると、OTO時点ではこのGame最大の11点差とされてしまいます。

OTO後も仙台は香川のディフェンスの前にタフシチュエーションでシュートを放らされる場面が目立ち、点差が縮められません。残り2分のところで岡田が連続ゴールで一人気を吐きますが、時すでに遅し。最終的には10点差とされてGame2は終了、対戦成績は1勝1敗のタイとなり決着は2日後のGame3へ持ち越しです。

このGameはバーレルやメインセがインサイドで思うようにプレイさせてもらえず、ペイント内ポイントが伸び悩んでしまったことで後手を踏んだ感じがありましたので、Game3までに中1日ありますので、なんとか修正を図ってほしいですね。

さて、仙台が昇格を決める瞬間をこの目で見たいと、遠く高松までワタクシもやってきたものの残念ながらそれはかないませんでした。Game3が行われる月曜日まではワタクシ流石にとどまれなかったので、現地にとどまり黄援をしてくれる仲間達と選手達に想いを託し、後ろ髪を引かれながらもワタクシは仙台への帰途に着くのでした。

気になった選手:岡田
このGame、チームとしてシュート精度が上がらない中、一人意に介せずとばかりに得点を重ねる姿はむしろベテランのような風格さえただよわせていて、そのプレイの落ち着きぶりはやはり並ではありません。今後の試合でも「ヤングオフェンスマシーン」の活躍に大いに期待がかかります。

◯Game3(5/16 19:00 TO)香川69仙台83

激闘のGame1、2から1日おいてのGame3、この1日のインターバルはどちらにいい影響を及ぼすでしょうか。仙台へ一足先に帰ってきていたワタクシ、このGame3は地元TV局が用意してくれたパブリックビューイングでたくさんの仲間たちとダイキエンです。

スターターはこちら。

Game1、2と変わらず。寺澤が外れ神里がベンチ入りしています。

Gameはバーレルのジャンパーからスタート、Game2ではタッチが悪かったこのシュートがしっかり決まったところからして、1日のインターバルのおかげででリフレッシュできていそう。

3分過ぎまでは6-5と、このGameもやはりロースコアの気配が漂いますが、1Qも残り3分を過ぎたところで相手のターンオーバーを誘ういいディフェンスから仙台のオフェンスにギアが入ります。仙台のオフェンスを引っ張るのはバーレル。このQだけで3P、ミドルのジャンパー、スラムダンクなどで11得点。バーレル以外にも今GameはQFで湿っていた3Pが嘘だったかのようによく決まり4/7と確率よく決めてみせるとなんと28-18と思いもよらなかった得点数と得点差で1Qが終了。

2Qに入ってもバーレルの勢いは止まらず、立ち上がりから連続でダンクを叩き込んでみせる様はまさに「ビーストモード」、香川ディフェンスも全く手がつけられません。インサイドワークで香川ディフェンスを引きつければ今度は外からいい形で3Pを放るシチュエーションも多く生まれるわけで、仙台は着実にこれをものにしていきどんどん得点を重ねていきます。

一方ディフェンスもGame1、2と変わらぬインテンシティでウッドベリーの個人技には手を焼きはするものの、よく凌いで香川にいい形での得点を許さず、OTO時点までは5得点に抑え込んでいます。

OTO後も仙台の勢いが止まらず、渡辺の連続3P、もう手がつけられない状態のバーレルの3P、澤邊の3Pが次々と決まっては着実にリードを広げ、仙台としてはこれ以上ない展開。2Qも1Qと同じく実に28点をゲット、香川の得点は12点に抑えてみせ、前半は56-30となんと26点ものリードを獲得し勝利に向けて盤石の構えです。

このGameは3Pがほんとうにチームとして絶好調で、前半のスタッツは10/16で決定率はなんと62.5%という高確率。QFのGame2では1/25の4%と散々なスタッツがなんだったのか、というぐらいの素晴らしい出来ですが、後半もこの調子を保てるでしょうか。

26点のリードを得たとはいえ、香川も攻撃力で鳴らしてきたクラブですからこのまま黙って終わるわけはないですし、気を緩めればたちまちリードは溶けてしまうことは間違いないでしょう。仙台としては2週連続のGame3なので疲労もありましょうが、ディフェンスのインテンシティもしっかり保つ必要があります。

3QもこのGameを象徴するかのようにバーレルが自ら持ち込んでからのダンクを決め月野もしっかりと3Pを沈めてみせるとリードはこの日最大の32点に。しかし負けられない想いは同じな香川も意地をみせ、兒玉やウッドベリーらの得点で差を縮めにかかります。

しかしこのGameの仙台はディフェンスもほんとうに良く、流れが香川に傾きかけたかな、というタイミングではしっかりと香川のオフェンスを止め、逆襲の得点を沈めてはビッグランは決して作らせません。

3Q終了時点では得点差は7点詰められますが仙台が前半で作ったリードは大きく、それでもなお得点差は19。このリードをなんとしても溶かしてはいけません。

4Qは急がなくていい仙台、急がなくてはいけない香川という構図になってきます。仙台はシュートクロックいっぱいに時間を使いながらのオフェンスを続けると、シュートが入らずとも粘り強くオフェンスリバウンドを拾い続けては時間を消費、香川にオフェンスの機会を与えず、OTO時点でも17点差に保っていますが、このまま仙台は最後までディフェンスをやりきりたいところ。

OTO後、田中と月野のこのGame4本目の3Pが連続で決まったところで得点差を再び21点とするとほぼ勝負あり、香川は谷口が意地の3Pを沈めるなどして食い下がりますが、仙台はじっくりじっくり時間を使ってGameをクローズし83-69で勝利、対戦成績を2勝1敗としてセミファイナル勝ち抜けが決定。すなわち仙台89ersが6シーズンぶりのB1復帰も決定となりました。

気になった選手:バーレル
Game2では香川に対策され、思うような活躍できなかった悔しさがあったか、1日のインターバルの中で闘争心と平常心を取り戻し、鬱憤を晴らすかのようなまさに「ビースト」と化して実に7本のダンクを叩き込む大暴れ。仙台89ersをB1へ導いてくれました。

◯最後に

感無量です。富山で残留プレイオフで敗れ去ってからこの日をずっと待ち続けたのです。特に過去2シーズン、B2リーグというコンペティションと関係ない要素でも翻弄され悔しい想いを味わい続けてきていましたから喜びもひとしおです。

しかし今シーズンはまだ終わりではありません。「B1優勝」という最後に残された目標を達成すべく、今一度みんなで最後の「ダイキエン」をいたしましょう!

それではまた。

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