「弁証法的行動療法③」感情の脆弱性を持つ、境界性パーソナリティー障害・複雑性PTSD
脆弱性の意味を調べると
「もろくて弱い性質、または性格」とあります。
私の体質なんですが、すぐに泣いてしまいます。
それを母親はとても嫌っていました。
職場でも「泣けばいいと思っている」と言われることもありました。
こっちも泣きたくなんかありませんが、出てしまいます。
診察中でも声が詰まって、話せない時が多々あります。
言葉にならない辛さを伝えることができません。
感情の脆弱性を持ちながら、非承認的環境で育つと、
境界性パーソナリティー障害(BPD)の原因となります。
「感情の脆弱性」「非承認的環境」のどちらの要因も、悪いわけではありません。
単なる悪循環、運が悪いとしか言いようがありません。
虐待、性的虐待、ネグレクトなども「非承認的環境」です。
BPDは成長過程でこうしたことを多く経験しています。
そして複雑性PTSDを併発します。
生まれつき感情が非常に激しく、もろくて弱い性質の子供が
「実際の感情を感じるな」といわれたらどうでしょうか?
感じるなと言われれば言われるほど、その感情を強く感じてしまいます。
そして、さらに感情的になっていきます。
養育者は、手に負えないと感じ、イライラし怒りはじめます。
もろくて弱い性質の子供が長期に「非承認的環境」で過ごすと、
やがて自分の感情をコントロールすることがとても難しくなります。
そこで登場するのが、多種多様な依存行為です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?