見出し画像

『たゆたえども沈まず』を読了しました

先日、原田マハさんのアート小説『楽園のカンバス』がとても良かったので、図書館で『たゆたえども沈まず』を借りてみました。

原田マハさんは、『史実1割、フィクション9割で書いている』そうなのですが臨場感があるというか真実ばかりを書かれているかと感じていました。始めは登場人物の1人林忠正を書こうとしていたそうなのですが、フィンセント・ファン・ゴッホとゴッホの弟テオ、画商の林忠正と弟子加納重吉の交流になっています。

フィンセントが画家を目指し、その背景には浮世絵の影響がとても大きくヨーロッパでの浮世絵の流通に林忠正らが多大な貢献をしたこと。テオ・林・加納によるゴッホという新しい印象波画家を見出し芸術界で認められるよう後押ししたことから読み解いていくと、最期を自殺という形で38歳という短い生涯を終えたフィンセントだがある意味恵まれた人生でもあったのではないかと私は感じました。とはいえ、存命中に評価されていれば・・・と思わずにいられません。

『楽園のカンバス』が1週間で絵画の真贋を問う話だったので、この『たゆたえども沈まず』はおよそ5年という長さにちょっと読み疲れを感じてしまった私ですが、同じゴッホを書いていながらも全く違った視点からの『リボルバー』(これも原田マハさん)も読みたくなりました。近いうちに是非とも手にとってみようかと思います。

連休中ですが、入院中の身内がいて外出しないよう自粛。かといって何ができるわけでもないので、片付けや読書をしています。

皆さんはいかがお過ごしですか?


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?