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第3回読書会記録

第3回福岡イロトリドリ読書会を開催しました。私を含め3人という少人数でしたが2時間たっぷり使い話が出来たこと感謝しております。
 

1人2冊ずつ紹介しました


紹介本
・『源氏物語の結婚-平安朝の婚姻制度と恋愛譚』工藤重矩
 平安時代の貴族は一夫一妻多妾で、「妻」と「妾」では立場もかなり違かった。妻と妾の生んだ子供にも扱い方に差があるが、源氏の紫の上に対する愛情はしっかりとありでも後ろ盾のない紫の上には不利な立場でしかなかった。
 
・『探し物は北欧で』森百合子
北欧諸国を毎年のように訪れている著者。北欧といっても、国によりサウナの入り方や性格も違う。探し物というのは、著者が日本でも買えるような物でも『次に北欧行ったら買おう』という買い物感覚な旅を書いた読んでいて旅した気分になる『よんたび文庫』
 
・『儚い羊たちの祝宴』米澤穂信
裕福な家庭のお嬢様たちが集う『バベルの会』をめぐる5つの事件。最後に明かされる展開で開かされる真実がどんでん返し?『大どんでん返し』の帯がつけられる事に紹介された方がかなり不満を漏らしていました。
 
・『地雷グリコ』青崎有吾
のんびり屋の真兎(まと)ちゃんが日常で巻き込まれるゲーム。地雷グリコは、その名のとおり階段を使った(グリコ)のゲーム。そこへ、お互いが地雷を仕掛けられるのだが実際にルールに則ってゲームを始めると思いもよらない展開になる真兎ちゃん。
登場人物の名前がラノベ感覚なところや斬新なゲームも著者が考案したものと聞くと『新しい時代を書く作家がまた出てきた』という率直な気持ちになった。
 
・『ザ・シット・ジョブ 私労働小説』ブレイディみかこ
日本から脱出しイングランドの音楽・服・ダンスに惹かれイングランドで自分の人生を生きたい!まずは稼いで、資金を調達と、福岡出身の彼女は中州のクラブ→天神のガールズバーをダブルワークする夏。無事に資金を手に渡英した先に見る格差社会は・・・。著者の実体験を元に書かれている?(だから私労働小説?)かのようにアジア人への差別や日本人同士の嫌がらせ等『くそみたいに報われない仕事』が書かれている。
 
・『タラント』角田光代
無口な祖父は、孫みのりが進学のため東京で一人暮らししていた頃時々下宿先に泊まりに来ていた。『友達に会いに』という祖父だが誰と会っていたのかは知らず。その後みのりも就職したものの周囲の不幸な出来事から一度帰郷。しばらくすると、祖父の以外な過去が明らかに・・・。戦争、震災、ボランティア、不登校、義足、パラリンピックなどのキーワードが最後どうつながるのか。何歳からでもやりたい事を始めたらいい。そんなメッセージを感じるストーリー。

 
『源氏物語』にこれまでまったく手を出してこなかった私ですが、『結婚』にフォーカスした本となると広く知らなくても読めるかな?と思ってみたり。実際、どうレポートを投稿したらいいのか考えてしまったのでレビューを検索してみると、長文で感想を書かれている事が多くしかも面白い!と評価も高いものが多かったです。興味ありです。
そして、青崎有吾さんも新しい作家さんがまた登場したなと今後また斬新な小説を書かれるだろうと期待する読者が多いように感じます。
 
3人だけなのに2時間しっかり喋り倒して、とても有意義な読書会になりました。
 
ありがとうございました。
 
 
 
           
 

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