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カラダの話その壱

Twitterでもリアルでも呟いているので隠しているわけではないけれど、それだけを語るにはnoteが向いてる気がするので、改めて私のカラダのことなどをここに記す事に。

腹壁デスモイド腫瘍〜発症〜

私は2014年に腹壁に大きなデスモイド腫瘍の手術を行なっている。

デスモイド腫瘍とは100万人に数人が発症し原因不明、治療法も確立されてない、患者数が少ないせいか難病指定されてない浸潤性の悪性と良性の間の厄介な病気である。更に再発率も高く、場所に寄っては内臓を巻き込んだりして結構大事になりやすい。

それが見つかったのは2013年。どうもなんとなく体調が優れないので念のために内科にかかったらエコー検査で発見された。なんだかわからないピンポン球くらいのはっきりした影があるという。それで総合病院を紹介された。

これは少しして闘病漫画にしようと思って描いたもの。しかし病気を漫画にするという作業は精神的にきつい所もあって止まってる。

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結局、デスモイドの診断を下した病院では対応できないということで別の大きい病院を紹介された。

腹壁デスモイド腫瘍〜手術〜

デスモイド腫瘍の治療は有効な薬がないために「抗がん剤」「放射線治療」「外科的手術」どれかになる。手術が出来ない場所の場合は抗がん剤を用いることが多いそうだけど、私の場合は再発を考えて腹壁ごと腫瘍を大きく取り除く方針に決まった。その場合、腹壁が失われてしまうので、人工のメッシュを入れることになった。

MRI、CT、何度も検査重ねて検討され、その間も腫瘍はみるみる大きくなっていった。ピンポン球がバレーボールくらいになり、触らなくても外から見て分かる状態。内臓が押されて膀胱を圧迫されているせいか頻尿にもなった。

手術日は明日という時に施設に入ってた父親が心臓で倒れて意識不明になった。不幸はまとめてやってくると思い知らされた。しかし、申し訳ないが今は自分のことに専念させてもらうことにして手術日は変更せず。(父親は倒れて昏睡状態となり私が退院した翌日に亡くなった)

果たして手術日は猛烈な吹雪になって付き添いの家族も難儀して病院へ。

朝一で始まった手術は予定していた4時間を大きく上回って、8時間にも及んだ。前例が無い手術だったからだろう。

ICUに入れられて痛み止めのせいで幻覚と幻聴が起きた。部屋の中を白い狼が走り、ここから逃げろという。捕まって実験体にされるぞと。私は仲間を呼ぶために思いっきり遠吠えをした。それは幻覚ではなく現実だった。ナースから「そんな叫ぶと喉が痛くなりますよ」と言われて現実に帰ってきた。痛みと機械の音でほとんど眠れなかった。長い長い夜だった。

しかし、大変なのはこれからだった。

(続く)


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