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狼犬でセラピードッグ?!

うちはあまりセラピーとは言わなくてふれあいって言うんだけどね。一般的に言われてるセラピーはAAAだよねぇ。とりあえずそれはクリアしてるけどね。

ロックは小型犬や子供、赤ちゃんには優しくて何されても怒らない。これは心に余裕があるから。
2006年、Q太郎が生まれて残す予定はなかったけどなんだか結局残って。その頃に動物愛護団体「あにまるはーと」に所属して亡きSさん(小鳥中心の老舗ペットショップ社長)に誘われて動物管理センター主催の「命の教室」にわけもわからず参加。今も続いてるけど最古参組。うちはコリーもいたけどそちらは展覧会に出してて、狼犬中心でふれあいボランティア。
Q太郎は人は好きだったけど未去勢雄ってことで徐々に態度が変わってきて、二歳前にある場所で同じく未去勢の雄に襲いかかってしまった。ケガはかすり傷だったけど大ショック。これじゃいつかボランティアで事故を起こすだろうと思って、県内で色々当たってみたけどどうもしっくりこなくて。結局、埼玉の古くからの友人の訓練所までQ太郎を連れて問題行動の矯正。もちろんオーナーである私も勉強です。そこでプロングの使い方を知って、Q太郎に使い、数日で問題が解消されてしまった。すごい!プロって時間だらだらかけずにやっちゃうんだ!と感動した。

以降、Q太郎は未去勢で交配経験がなんどもあるけど私には絶対的に服従して、人には牙どころか唸ったことは全くなく、百回以上の学校訪問でも一度も問題を起こしませんでした。
これは狼犬がこの人はボスだ!と絶対に信頼するとそれに従うってことだと感じたし、私自身もきちんと出来てたとしてもQ太郎を信用は100%はせずに気をぬかず、行動予測をしつつハンドリングしたからかもしれない。

これは成功例だけど狼犬はセラピードッグには全く向きません。癒すのは飼い主のみと言うのはごく自然です。
だからシャイで嫌がってる犬にきちんと対処せず、訓練もやらずにセラピーに向く、犬よりも訓練性能がいいなんて言うのは、狼犬をまだまだ知らないからだと思います。

うちでは色々な可能性を見出してあげたいとあれこれやっていますが、向き不向きの判断を必ずします。
ごまちゃんもふれあいを何度かさせて本人も喜んでやってましたが、小型犬に対する攻撃性がみられ、ふれあいは早期に引退させました。ヒルダもある程度の訓練を入れて色々と慣らしましたが、やはり他の犬への攻撃が見えてきたのでふれあいには使いませんでした。

ふれあいやセラピーで万が一でも事故を起こしてけがをさせたら他の人や所属してるところに多大なる迷惑がかかります。
また狼犬という犬の評判を著しく落として、他の同じ犬種のオーナーには言われなき誹謗中傷がされます。

トレーニングを積んでなんとかさせようとしても向いてない個体はどうしてもいます。そこを見極めてやらせないのもまたハンドラーとして必要です。

(2016年10月29日)

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