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胡耀邦 毛主席は党の集団指導体制から離れ誤りを犯した 1981/07/01

(胡耀邦 在慶祝中国共産党成立六十周年大会上的講話 1981年7月1日)
「胡耀邦文選」人民出版社2015より pp.266-287

p.270 変動する歴史の先頭に立つ多くの大人物がみなそれなりの欠点や誤りを持っているのと同様に、毛沢東同志もまた彼の欠点と誤りを持っている。主要には彼の晩年に、長期にわたり全党と全国各族人民の敬愛擁護と、過度に自らに自信を抱いた結果、ますます現実から離れ、大衆(群衆)から離れ、とくに党の集団指導体制から離れてしまい、しばしば他の人の正しい意見を拒絶し甚だしくは押しつぶし、多くの質の低い事態(失誤)が生まれざるを得ないようにして、ついには「文化大革命」という全般的で長期にわたる重大(厳重)で正しくない事態(錯誤)を発生させ、党と人民にとても大きな不幸をもたらした。当然、「文化大革命」以前の時と「文化大革命」発動の時に、党が毛沢東同志が次第に正しくない事態を発展させるのを有効に阻止できなかったことや、彼の正しくない主張を受け入れ賛同したことは、(事実として)認められねばならない。我々は長期にわたり毛沢東同志と事を共にした彼の戦友であり、本当に長い間、毛沢東同志に従って戦闘した彼の学生であった、この責任を深く感じ、またくみ取るべき教訓を心にとどめる決心をしている。
(中略)
p.272   なぜ中国の共産党の歴史を語るのに、さらにまた党内で誤りを正確に糺したこと、明るい面が陰のある暗い面に勝ったことを語るのか?
 我が党が従事する革命事業は中国社会を根本改造する偉大な事業であり、これまで誰もやっていない新事業である。革命の敵はとても強大で、革命を行う社会条件はこれも極端に複雑であったので、それゆえ我々は革命闘争において、これやあれやの誤まりを犯すことは避けがたく、重大な誤りさえ犯した。問題はそこにあり、(すでに実際に)誤りを犯している。実践の要求よく聞いてすぐに改めるべきだし、振り返って猛省し、改める努力をし、全般的・長期的な誤りはできるだけ避けることに努め、これまで犯した重大誤りを再度犯すことは避けるべきである。
(中略)
p.280 「文化大革命」という重大で正しくない(事態)が長期にわたり改められ(糾正され)なかった根本原因は、我々の党の正常な政治生活が破壊され、党の民主集中制とくに中央の集団指導体制が破壊されたことにある。その結果、個人崇拝が盛んになり、無政府主義や極端な個人主義もまた盛んになり、林彪や江青など反革命集団とその他各種の悪人が活躍の機会を得たのである。この痛ましい歴史の教訓を、我々全党の同志は必ず永遠に記録し、戒め(鑒戒)とすべきである。(中略)
p.281 我が党の各クラスの組織、指導者とその配下との間には当然正しい関係にあるべきである。下級のものは上級のものの指導を尊重服従し、表で奉って裏では反するとか、受けるが行わない、はあり得ない。上は下の意見を傾聴するべきだし、下の職権を尊重し、下の監督を受けるべきである。指導者は普通党員と同様に、組織生活に参加し、党紀国法を遵守し、党内外の大衆と連携すべきであり、指導職務を担当しているからといって特殊党員(特別待遇を求める人)になってはならない。
 なんであれ重大問題は、すべて必ず党委員会の集団討論を経なければならない。決定は個人がしてそれで終わりではならない。党委員会の決定は必ず委員会全員で順守する。各クラスの党委員会は必ず集団指導を実行するが、それぞれの委員は各自が担当するところについて、質と量を追求しつつ、分担して責任を真摯に負う。
 すべての党員は党の会議において、党のいかなる人、中央の指導者に対してすら批判する権利があり、(そのことで)罰せられることはない。(以下略)

#胡耀邦 #毛沢東 #文化大革命 #民主集中制 #集団指導体制


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