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書くための振り返り

2021年5月23日から11週にわたって書くための振り返りをしました。書くとはタイピングをすること。タイピングをする前には構想をすること。構想に90%の時間を使う。有効に時間を使うためには、徹底した時間の管理、つまり、マネジメントが必要でした。

第1週:日本の資本主義

先週やろうとしたことは、時間のマネジメント。計画に終わるのでなく、時間からスタート。何に時間を奪われているのか。うまく記録がとれないし、よくわからなかった。おそらく管理する気だけがあって、いたずらに時間が流れただけであろう。都合のいい記憶では管理はできない。むしろ実際に30分刻みで3週間ほど記録をつけたほうがよい。これは前にやったことがある。結果に驚いた。やろうとしている思い込みと現実のギャップが大きすぎた。

アウトプットは、2年続けていることを継続。英語で書いた短文をMediumに投稿。この書き上げる作業を2時間ほど。まず、構想してから書く。構想ができてからでないと書き始めない。決して書きながら構想しないこと。結構、これを守るのは苦しい。けど書く時の鉄則。(フォロー中の3人に聞いてみたい。何かを書くためにはおそらく同じ手順を踏んでいるはず。わたしなりに彼らの文章を分析した。だらだらとは書いていない。)

週の初めのイメージづくりでまず記事を2回読む。1回目は全体像の理解、2回目は分析する。その分析したものを頭で練り直して、結果を描く。それは記事のサマリーになり、形のようなものができあがっていく。ここまでが構想。

以下は、記事について。形式面では、記事のはじめに渋沢栄一氏のことが書かれてある。これを読むと、おそらくこの記事の最後も渋沢栄一氏のことで締めくくるという予感が働く。これはこの雑誌がよく使う文体であって、10年読み続けてわかってきたこと。内容面では、記事から自分が主張できるポイントを出した。今回は、労働生産性低下、リスク回避主義、そして株主軽視というもの。もう一度整理した時点で土曜日の朝に一気に書き始めた。この一気に書くためにまとまった時間を確保する。

雑事
液晶テレビが壊れたため、量販店にいって購入。これに多くの時間を費やした。家族との話し合い、5店舗に行って現物調査、ネット検索。膨大な時間を使った。ただ、一番よくテレビを見る女房にとってのショッピング体験を優先した。コトの消費としてどうだったか。
Harvard Business School of Japanのオンラインイベントに参加。社外取締役の話を聞いた。株主軽視、男女平等はなぜ30年改善しないのかという質問をした。誰でも参加できるイベントなのでありがたい。

今週の予定
短文の投稿。テーマは、福島県、アメリカのメディア、GAFAM v Other 42のどれかひとつ。週末のNY MBAの懇親会に参加すること。

第2週:オンライン決済の台頭

引き続き、時間のマネジメントに取り組んだ。一体、書くのにどのくらいの時間を使っているのか、その時間を奪う雑事はなんなのかを突き止めること。それをできるだけ排除。先週と同様、書いている時間はどのくらいなのかを計測した。書き始める前にたっぷりと構想の時間をとる。それがどのくらいの時間なのかにも気を使うこと。構想→書くという手順は変えないようにした。

アウトプットは、Mediumに投稿をした記事1点。まずもとになる記事を読んで理解した。そこから何を書くかを構想した。ある程度の結晶体のようになるまでが構想。イメージができた後に書き始める。これは、2年以上変わらない。3日で18時間くらい考えていた。構想のやりはじめはブルーになる。スランプに陥ることも。去年の5月ごろはひどかった。その時、フォローしているひとたちのラジオとPodcastを聞いた。まるで飛行機の機長のような語りだった。コロナ過でしゃべることが減ったため、ラジオをはじめたという。あれでどれだけ勇気づけられたのか計り知れない。

さて読んだ記事は、オンライン決済の台頭。1回目で全体像をつかんで流れをつかむ。2回目から流れに沿って記事の細かいところを読む。形式面では、この記事の7段落目に雑誌のお決まりのパターンが出てくる。そのパターンとは主張する場合に3つのポイントをあげること。ひとつは、・・・。ふたつめは・・・。そして最後に・・・。3点あげる形式をつかう。内容面では、オンライン決済業界の分析に注目した。手法は、SWOT分析*。SWOTとは、S(Strength 強み)、W (Weakness 弱み)、O (Opportunity 機会)、T (Treat 脅威)のこと。機会と脅威をとりあげ、企業にとっての外部環境をあげている。

雑事
入ってきた。使わなくなった2008年製シャープの液晶テレビをリサイクル。まず、郵便局に行ってリサイクル券を購入。次に車で柏の葉キャンパスにあるリサイクルセンターまで持っていく。そこで引き取りをしてもらう。結構な時間を使った。行事としては、Harvard Business School Club of Japanのアンケートに答えた。男女平等が進まない。上場企業でいまだ管理職15%、取締役11%という数字を提示。進んでいるのかという質問を投げかけた。事務局から発表資料を添付した丁寧な返答がきてびっくりした。3回目の参加ではじめてのこと。HBS卒業生でもないわたしに回答してもらえるのはありがたい。お礼の返信をしておいた。

来週は、構想(90%)→書く(10%)の割合で短文を作成すること。これはある歴史家のインタビューで学んだ(2:00~)。学んだことを繰り返し実践すること。次の投稿でちょうど100本。2~3日で構想し、2時間以内で書く。行事は、New York 日本人MBAの懇親会に出席予定。土曜日朝9:00から。もう少しビジネスっぽい対話がしたいようだ。

* 事例研究で戦略立案によく使うツール

第3週:東京オリンピック

やったこと
東京五輪について書いて投稿した。2日くらい考えていた。一日あたり6時間くらい。12時間構想し、1.5時間で書いた。実際は30分刻みで記録をつけたほうがよい。都合のいい記憶と実際の記録とはかなり違う場合が多いから。

形式面では、必ず使われている文体が出てくる。それは複雑化。ある事件をきっかけに文章の途中、この記事では第4段落目に複雑化(Complication, Compounding...)といった用語が使われる。この用語が使われない記事も多いけど文体は同じ。このあたりから、記者が頭の中でディベートにはいっている。読者は迷子になることがある。ONとOFFが繰り返される。ただ、この雑誌の記事はきっかけ→複雑化といったストーリー構成。これを念頭に読むことでずいぶんと理解するのが楽になった。

内容面では、東京には、オリンピックを中止する権限がないこと。IOCとの規定では、IOC側にあって日本政府にはない。そのため日本が中止を決定したのならばIOCが訴えることができる。103人のメンバーのうち日本人は3名。欧米がかなりの数を占める。北京オリンピックがあるため、中止もできない。東京で開催されなければ、北京での冬季オリンピックも開催が危ぶまれる。そのことを書いた。

雑事
ほとんどなかった。書き上げた後、気分転換に使う時間が気になってきた。行事は、New York MBA日本人の懇親会に2時間参加した。noteでフォローしているひとりの名前を出した。シリコンバレーでがんばっている。ネットワーキングの上手なやつだ。日本人に慕われることは知っていた。ただ、アメリカにいっても慕われるのにはびっくり。そんなことを話したら、MBA朝活でスピーカーを引き受けたことも知った。すぐ参加者と友達になれた。わからないものである。

やること
書く時間を2時間以内にもっていきたい。それは、NYTの記者の証言からきている。記者は2段落を10分くらいで書き上げるという。わたしの書く文章は8段落くらいが目標。であれば書く時間は40分。さすがにその時間では無理なので長くても2時間くらいで仕上げたい。となると構想する時間は18時間くらいか・・・。1日あたり6時間まで、3日にわけてしよう。あまり時間をかけすぎるのは感心しない。3~4日、20時間で仕上げる。

第4週:福島原発事故


やろうとしたこと 
時間の管理を続けること。どうやら時間の管理とは、1.記録する 2.非生産的な時間を整理する 3.意識的に廃棄すること、か。つまり自由時間を確保すること。自由時間にする活動(構想→書く)にどのくらいの時間を使うかを決めること。

やったこと
今週も1つ記事を書いて投稿した。20時間くらいで仕上げた。構想18時間、執筆3時間。使った記事は福島原発事故。形式面では、きっかけ→複雑化の流れ(ストーリーライン)を探した。きっかけ(事件)は、福島原発事故から10年経過したこと。複雑化は、途中のThe findings complicate a plan...あたりではっきり読み取れる。

内容面では、福島県民、汚染された土壌の廃棄、原子力発電、気候変動と続く。途中読んでいて、悲しくなった。結構、気持ち悪くなった。政府とTEPCOに対しては呆れて笑ってしまうことも。ちょっと日本人に失礼な表現も気になった。よく書かれている物語。10年を時間的過程として書いている。

雑事
ほとんどなし。毎月5ドルでMediumの有料会員になった。Medium投稿数100を達成した。1記事20時間として2,000時間を使った計算になる。1日20時間書いていたとして100日費やした。感心しない。膨大な時間を使いすぎた。どうもテーマを広げすぎているのかもしれない。気になるテーマを1週間に1本くらいでいいのではないか。専門書と読みやすい小説を合わせて読むことも視野に入れる。

やること
投稿を1本。テーマを絞って書く。やはりビジネスを取り上げていく。政治やマクロ経済は専門の分野ではなく、書いていてそれほど愉快ではない。3日にわたり、10時間(構想9、書く1)で1本。そろそろ問いをつくることをnoteに投稿していく。

第5週:ストーリーライン→リサーチ

やろうとしたこと
書いている時間を記録して管理すること。書くプロセスは、構想→執筆。構想は、ストーリーライン→リサーチ*とすること。頭の中に構成が出来上がってから、一気に書くこと。書く時間を2時間以内に。構想中は、コンピューターから離れ、書くときにコンピューターに向かうこと。短文をひとつ投稿すること。
* Novelist Forsyth: In Espionage, Life and Art Imitate Each Other 2:37~

やったこと
投稿はふたつした。ひとつは、東京五輪。もうひとつは、福島原発事故。振り返りで形式面と内容面を書いて投稿した。この英紙エコノミストの形式は、どの記事においても導入部できっかけ(事件)がある。それを起点として記者は物語(ストーリー)に命を吹き込む。命とは、やや大げさな表現だけど。そこから複雑に話が展開していく。

空間的並存状態から時間的過程を表現していく。つまり、局面の変化を描いている。ここは、清水幾太郎著、「論文の書き方」を参考にした。この本は書く人にとっておすすめ。

東京五輪の記事では、開催2ヵ月となったことが物語が動き出すきっかけ。そこから医者、一般国民、IOC委員、組織委員が証言をしていく。福島原発事故は、10年経過がきっかけで、政治家、民間企業、NPO、原子力委員会の証言を絡めていった。それらを整理し直して書き上げた。

やること
週1つ書く。2時間以内に。週2つは書かない方がいい。また、テーマはビジネスをとりあげて、政治やマクロ経済はやめとこう。雑誌とは別に専門書、小説を読むこと。問いをつくる、つまり、論点設定について振り返ること。

第6週:巨大メディアの経営統合

やろうとしたこと
週1つ書くこと。2時間以内に書き上げる。週2つは書かない。テーマはビジネスをとりあげて、政治やマクロ経済はやめる。雑誌とは別に専門書、小説を読む。

読んだ記事を使って、問いをつくる、つまり、論点設定について振り返ること。

やったこと
1つ記事を読んで書いた。それを投稿した。書くのにかかった時間は1.5時間だった。木曜日の朝9:30からはじめて11:00頃に書き上げた。2つ目はやめにした。来週も書くからそろそろ読む記事を選ぶことにした。鬼滅の刃の記事を見つけた。

一旦、政治とマクロ経済を避けることにした。というのは、先週、東京五輪と福島原発事故10年について書いた。書いているうちに腹立たしさを覚え、何度か気持ち悪くなり、吐きそうになった。夜中に続けて2度起きた。どうも政治がらみの話からしばらく離れた方がよさそうだ。マクロ経済もしばらくやめる。

選んだ記事は、月曜日から木曜にかけて4回読んだ。全部で10時間くらい書くための構想に使った。やはりビジネスがわかりやすいので苦手なテーマより書く準備までかかる時間は短い。内容面では、まず、なにやら変わった書き出しだった。ということは結びはここにもどるだろうと予想がついた。事件は、Discovery社がWarnerと経営統合するということ。これがきっかけとなりストーリーが動き出す。2社のこれまでのいきさつが次の3段落くらいで書かれており、業界の状況を表している。そして専門家による企業戦略の指摘が4つ。それから三段落で結論に向かう。そんな流れだな。

内容面では、巨大メディアの合弁が進み、顧客獲得競争が激化。他は手遅れになろうと主張している。ディズニー、ワーナー、ユニバーサル、ネットフリックスはしのぎをけずる。自国と海外での成長戦略、つまり顧客獲得数を伸ばす。規模の経済、そして範囲の経済。高コンテンツのため、出費がかさむ。そのため、どこかで資金を補填する。バランスシート上で健全な経営をめざす。そのため、合弁を進める。

さて、ここで問いをつくるということについて。よく問いをつくる、つまり論点設定をすることが話題になる。そのとおり、読書会の最大の目的は論点設定。これに異論はなし。ただ、そこにたどりつくまえにいくつか。ひとつは、問いとはなにか、ということ。これは、仮説(主張)を含んだ質問形式の文。はい、いいえ(Yes / No)で答えられること。二項対立で唯一解がなく、両義性があること。

つくる前にまず、記事の中に問いを探がす。というのは、それがなければ、英紙エコノミストの記事は書けないので。記事によっては、明らかな問いが文中に書かれていることがある。見逃すはずはない。

複数の人が各自問いをもちより、それについて30分程度議論をしてから、問いをつくる作業がはじまる。つくるとは、どういうことか。それは、問いに質問をぶつけること。ある程度の抽象度で問いが発せられたとする。それが出発点になり、そこに5W1Hをぶつける。出発点はとても重要で、それ以降の作業を問いの深堀(ドリルダウン)ともいう。この点においてすぐれた参考書は2作品ある。次週、紹介します。

今週、専門書は選ぶことができなかった。専門といっても学術論文と解説本のどちらにするか。解説本であれば、来週、オンラインイベントで「フードテック革命」というのがある。著者と会ったことがあるだけに読み始めている。学術論文は、いまさら手がだせないけど、トロント大学の教授が書いた経営の論文が候補。小説はやはりハードルが高い。

やること
記事を1篇。構想10時間、執筆2時間で。あとは、Mediumでマガジンを出してみるか。まずはページの設定をすること。noteの振り返りには、過去の投稿の中からほどほどの閲覧があった記事をとりあげて、それについて振り返ってみることもしたい。

第7週:日本のアニメブームは続くのか

やろうとしたこと

短文を1編書いて投稿すること。構想10時間、執筆2時間で。Mediumでマガジンを出すこと。過去の投稿の中からほどほどの閲覧があった記事をとりあげて、それについて振り返えること。問いを作る参考書を2つ、紹介すること。

やったこと

問いをつくる参考書のおすすめは2つ。ひとつは、高等学校ですでに使われており、問いをつくるプロセスを大変わかりやすく解説した本がある。玉川出版の「学びの技」である。これは、問いとは何か、それをどのようにつくるのかについてよく書かれた本。扱っているテーマは、やや簡単すぎるかもしれないけど、大学生のスタートとしては良書。

もうひとつ。社会人になりたての人が読む本としては、安宅さんの「イシューからはじめよ」がある。この本を見たとき、問いをつくることにある衝撃を受けた。読んだのは、6年も前であるけどいまでも覚えている。ここまで見事にまとめあげてあるのは珍しい。そしてこの本でコンサルタントの1週間のサイクルを絵コンテで見た。アウトプット型の良書。

過去の投稿記事を振り返ることはやめにした。過去にとらわれることなく、ひたすら前に進んでいくしかない。

Mediumでマガジンを出した。Tokyoitiesつまり東京人という名のマガジン。しばらく続けてみよう。

短文は、1つ書いて投稿した。そのもとになる記事をまず読んだ。形式面では、きっかけ→複雑化という文章構造を見つけた。表題に問いがある。仮説を含んだはい、いいえで答えられる問いであり、文章内でディベートしている。

内容面は、日本のアニメブームは長く続くのかというもの。ディベートをする3つの視点がある。アニメーター、市場、そしてアニメ提供会社。賛成派、反対派に分かれてロールプレイをするのがよい。

やること

短文を1つ書いて投稿する。noteをはじめて1ヵ月経過したのでそろそろ時間の管理についてやったことをまとめる。シカゴ大学の教授が論文を出した。問い合わせをしてみる。そろそろ英紙エコノミストを読む上での留意点、リスクもまとめていきたい。

第8週:シカゴ大学教授の論文

やろうとしたこと

短文を1つ書いて投稿すること。noteをはじめて1ヵ月経過。時間の管理について学びをまとめること。シカゴ大学の教授が面白い論文を出した。労働生産性は20%下がっている、と。その原因は何か。問い合わせをしてみること。英紙エコノミストを読む上での留意点を洗い出してみる。

やったこと
短文の投稿はした。

時間の管理についてできたこと、できなかったこと、学んだことを振り返る。考えていたより難しい。実際の記録と目標に照らす。おそらく、フルに働いている人にとって時間の管理はとても難しい。

シカゴ大学の教授にはメールはしなかった。どうも調査をした会社の実情がよく把握できなかった。教授の論文の要点をまとめて投稿した。この論文は、コロナ過での労働生産性について調査をした結果がまとめられている。労働時間は30%増。生産性は実質20%減とある。非効率な会議がその一因。実は論文でいいたかったことは、結論部にあるようだ。結論で識者は、バーチャルな環境における知識労働者への心理的、社会的影響を指摘している。以下の3点。
・ネットワーキングで気軽な会話をする時間が減った
・アドバイス、コーチング、そして評価を受ける時間が減った
・映画、レストラン、ショッピングモールで気晴らしをする時間が減った
これらによりソーシャル、ヒューマン、そしてレクリエーションを再考する時間がとれなかった。労働時間は30%増。つまり、7時間→9時間へ。9時間というとかなり長い。かなりの認知能力を必要とする知識労働においては、この長時間働き続けることは難しい。どのような職場においても週にある程度仕事以外の時間をとらないとしんどいであろう。識者は、むしろコロナ過でよく適応できていると指摘している。

英紙エコノミストを読むうえでの留意点。ひとつは難解なこと。理解するために適当な参考本を見つけたのは、5年前の2016年頃。5年間も読んでいるのに記事がよくわからず、日々もがいていた。なんとかならないかと、千葉県柏市にある麗澤大学の図書館にいった。寒い2月に3週間いき、毎日のように国立大学の国語の入試問題を解いた。難文を理解するには、よいと判断したから。

大学を卒業して30年以上経って、18歳のように入試問題を解くのはわたしくらいだろう。たまたま解答をチャートにして解説してある本を見つけた。そうかイメージ図にして理解するのか。なるほど・・・。そこから文体を図にしてみるようになった。イメージ図をつくること。記事がストーリー構成になっていることを見つけるにはさらに2年かかったけど、文章の図解は頭に残った。2年後に見つけたストーリーの紐解きのひとつはこれになる。ストーリー(物語)と呼ばれるものの見えない構成を可視化したもの。右上のシンデレラストーリーが印象的だ。

同時に国立大学の入試問題は難しすぎるのではないかという印象を持った。あれを18歳の受験生が解くのは至難の業といえる。しかもそれを30年、40年と継続学習のなかで役に立てる場面があるのかという疑問を持った。

やること
短文を投稿する。時間の管理は何ができて何ができなかったか。エコノミストを理解する上での留意点をまとめてみる。

第9週:時間の管理、エコノミストを読む上での留意点

やったこと
短文の準備はしたものの投稿はしなかった。上半期25投稿し、目標はクリア。夏季は、調子を崩す傾向があり、ゆっくりペースに。

時間の管理
時間の管理は、1.記録する 2.無駄なことしている時間を見つける 3. それら非生産的な時間をまとめる。ひとかたまりの書く時間、2時間程度を確保すること。必要な自由時間は、週12時間程度必要だと判明した。12時間使えば、短文を1遍投稿できる。

記録はリアルではできなかった。記録をするというのは、月〜金、9時〜5時、30分刻み、リアルタイムで活動記録をつけること。記述形式は、〜をした、という表現を用いる。

執筆は、構想→書くという工程。構想に10時間、書くことに2時間を目安に使う。構想10時間は2〜3時間のこまぎれでもよい。書く時間はまとまっていないといけない。

無駄な時間とは、書くことに貢献しない非生産的な時間をいう。過去1ヶ月において無駄な時間は、液晶テレビを買うことと車の整備で前輪ブレーキパット交換を依頼したことだった。これはあらかじめ予知していなかったため。周期的におきる混乱を予知して管理する必要がある。

非生産的な時間をまとめる。日常の雑事。銀行にいったり、買い物をしたり、ドライブしたりといくつもある。

英紙エコノミストを読む上での留意点
前回指摘した難解であることに加えて、1.論調の偏り、2.屈折した現実、3.代理衝撃があげられる。

論調は、左寄り。ただし、極端な左派ではない。政治面では、NYT紙よりは、左寄りで体制に批判的、冷笑的。ビジネスでは、スタートアップにやや甘く擁護する立場をとることあり。巨大企業に対しては批判的。民主主義、市場原理、自由貿易、多様性へと読者を導くリベラルな雑誌。読みすぎると凝り固まってしまう。

現実を屈折させ数値や証言を示して根拠があるように見せる。単発的、断片的。現実を屈折させてごじつけているところもあり。学術論文ではないため、仮説を含む主張を統計分析をしていない。理論を実証していない。そのため信憑性に欠ける。真実かどうか確かめる必要あり。

代理衝撃は、読者になりきって衝撃を与えること。読者が同調しある方向に向かってくれれば記者の目的は達成。そのため、リベラルな読者に意図的に扇動的な記事を載せて同調を仰ぐ。リベラルな読者は衝撃を受ける。記事を書いた記者はたとえ書いたことを信じていなくても構わない。読者に衝撃を与えることを狙う。それがジャーナリズム。

やること
短文を一つ書いて投稿する。月2~3で継続。留意点をさらにあげる。

第10週:留意点の続き

やろうとしたこと
散文を投稿すること。英紙エコノミストを読む上での留意点をさらにあげること。

やったこと
散文の投稿はした。

留意点は、以下の通り。専門書ではなく、再現性がないこと。

専門書とは、学術論文のことをいう。著者は、博士号を持つ学者であり、通常、学会に属す。そこで論証形式の文を英語で書いて査読してもらう。日本語ではない。査読付き論文を権威あるジャーナルに発表する。学者にとっては引用数が実績になる。それらは、概ね、知識として理解するもの。

それに近いものとして主に学者が書いた一般向けの解説本がある。書店の目立つところに並ぶ。権威ある識者が他の専門分野を持つ実務家、例えば、経営コンサルタントに向けて書いた本のことを指す。知識に準ずるもの。ただ、知識体系ではなく、娯楽性と教育性を備える。学者は、学術論文とその解説本を書き、経営コンサルタントは、問題解決の本を書くときがある。

雑誌は、さらに娯楽性があり、知的な素人が楽しむもの。楽しみであって、シリアスな関心事ではあるものの知識ではない。そのため読んでも知識は身につかない。教養も身につかない。雑誌というのは広告媒体。ほとんど実務で役に立つ情報収集にはならない。ただし、読書会で議論をすることにより、議論をする力は身に着くことがある。相当練習しなければならないが、国際会議にはいいであろう。

論文にせよ、解説本にせよ、はたまた娯楽性のある雑誌にせよ、いずれも書籍(本)である。本から学ぶものはない。わたし自身、本から学んだことはひとつもない。学ぶというのは、仕事を通して、そこにいる人たちとの対話を通して、自身の経験として得たものを学んだことという。横道にそれた。英紙エコノミストはのことを書く。内容面で問題がある。

内容に再現性がない。ニュースであり、特定の事件を扱った物語である。ストーリーのため、学者が説くような理論とは別物。ビジネススクールで扱う事例(ケース)でもない。記事は、表面上似ているが、事例研究ではない。そのため一度読んで理解するもの。ジャーナリズムの限界といえる。

先週の振り返りで投稿した代理衝撃というのは、ある本を読んでいるときに見つけた。1964年にニューヨークで起きた恐ろしい事件の描写。読んでいて怖くなったが、これと同じことが東京で起きている。

38人の沈黙する目撃者 キティ・ジェノヴィーズ事件の真相

やること

留意点はまとめたので、どう対処していくか。そして学ぶべき文体について述べてみる。英紙エコノミストは、文体がすぐれており、文体と言葉の選び方が優れている。文学のような表現を用いる。そのあたりを指摘してみる。

第11週:正しく読む方法

やろうとしたこと
散文を投稿すること。英紙エコノミストを正しく読む方法について書くこと。

やったこと
投稿はした。大学を卒業後、東芝に就職活動をした経験がある。そのことを思い出した。そうしていると東芝の事件は、なんとも受け入れがたい。国内の企業統治は進まない。同じような事件が繰り返される。

正しく読み方法は、以下であろう。

複数の情報源に触れる
ひとつの雑誌ばかりを読んでいると考え方が偏る。偏りを是正し、バランスよくものごとを理解するため、複数の情報源を読む必要あり。政治面ではNYT紙、ビジネスではウォールストリートジャーナルの記事と比較する。

価値命題と事実命題を分ける
価値を表現しているところと事実を表現しているところを区別する。価値は主張であり、事実は数値や証言。理解する上で区別すること。ただし、数値、証言、グラフでさえこじつけの場合が考えられる。うのみにしないように気をつけないといけない。このため、なにかに影響されやすい、賛同しやすい、「おっしゃるように・・・」はよくない。そうだ、そうだと熱くなるのはさらによくない。ジャーナリズムの狙いはそこにある。複数の情報源に触れるとはそのためにもある。

人と話す
扇動さらないためには、人と話すことで是正できる。また、外に出て、自分で観察し、経験値としてニュースとは違う見解を蓄積する。ブログに投稿をしてコメントをもらうこと。ところがコメントをもらうことはほとんどない。反応はあってもそこからが進まない。見ず知らずの人から投稿をもらっても背景がわからない。また、疎遠になっている友人ですら現況がわからない。そうなるとオンラインイベントか対面で継続的に話すしかない。継続して話す必要がある。弱いつながりを通して、3年くらいはかかる。

やること
散文の投稿をすること。